先日、神戸新聞は現在、三宮駅周辺エリアが指定されている都市再生緊急整備地域をより広い都心域へ拡大される方針だと報じました。以下が記事全文です。
『神戸市は18日、三宮を中心とする都心エリアで、建物の容積率や高さ制限を緩和できる「都市再生緊急整備地域」の範囲を、現行の47ヘクタールから97ヘクタールに拡大する方針を明らかにした。民間による都市基盤整備を促すのが狙いで、西はJR元町駅、南は神戸港周辺にまで広げる。国に指定の拡大を申請中で、7月中にも決まる見通しという。
同日の市議会総務財政委員会などで説明した。
同地域に指定されると、建物の一部を公共的なスペースにすることで、用途規制や日影規制など土地利用の規制が緩和される。民間による都市計画の提案や税控除を受けることもできる。
同市では2002年、JR三ノ宮駅の南側一帯47ヘクタール(東西最大約800メートル、南北約900メートル)が同地域に指定された。06年、同駅前に完成した複合商業施設「ミント神戸」の整備では、容積率が800%から1600%に緩和された。
最近ではJR西日本が「三宮ターミナルビル」を高層の複合商業ビルに建て替える計画を進め、阪急も三宮駅の再開発方針を決定。駅前の周辺でも民間投資が活発化する可能性があるほか、神戸港周辺でも将来的に土地の高度利用が見込まれるため、指定地域の拡大が必要と判断した。
同市は「民間事業を一層誘発し、都心やウォーターフロントの魅力と競争力を高めたい」としている。』
神戸市や兵庫県は三宮のビジネス地区内への企業誘致や再開発を促進するために税制優遇制度を設けていますが、更に都心地区全面の不動産活用を刺激し、再開発を促すために用途規制・容積率緩和や税控除が受けられる都市再生緊急整備地域を拡大します。
三宮地区はJR三ノ宮駅や阪急三宮駅の再開発が控えており、これを機に大きく駅周辺が変貌する可能性を秘めています。これに伴い周辺地区にも再開発熱が飛び火すれば都心全体とウォーターフロントが更に活気づくことになるでしょう。
現在、安部政権も成長戦略の一環として国家戦略特区で都心の容積率を緩和することで、都心での高層マンション開発を促し、主に外国企業のビジネスマンが働きやすい環境を整えるようです。この他、首都高の空中権の売却して地上部に高層ビル建設を可能にするといった案も出ています。
今回の拡大によって元町駅周辺も緊急整備地域に含まれてきます。元町駅前も老朽化したビルが多く再開発が望まれます。神戸の都心地区にもより踏み込んだ規制緩和を導入し、主要地区の再開発と高層化を進めていくべきです。
これを加速させるにはまずはJRと阪急の計画が具体化する必要があります。
都市再生緊急整備地域の拡大
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こんにちは。
この「都市再生緊急整備地域」ですが、指定されれば神戸市にとっては大きな財産となりますね。駅周辺の再開発は言うに及ばず、京橋IC付近が指定されると臨港地区の開発が可能となり神戸都心部ウォーターフロントが様変わりする事でしょう。摩耶~中央市場前間をLRTで繋げば、全く新しいビジネスゾーンや文化レジャーゾーン・観光ルートを創出する事だってできますね。
いづれにしても神戸の海岸線には、今後も重厚長大産業の規模縮小撤退により遊休地や未利用地が増えるでしょうし、その土地を活用するにはこのような地域指定が不可欠ですね。
お初にコメント申し上げます。毎日楽しく拝見させていただいております。
指定が正式に承認されたようですね。神戸市ホームページに地図入りで出ていました。
http://www.city.kobe.lg.jp/information/press/2013/07/20130709040101.html
ごらんの通り、京橋ICを含み神港突堤基部地区がそっくり指定されています。懸案のウォーターフロント再開発に大きな進展が期待できそうです。
ただ、この地区の容積率が緩和されるとしても、例の景観条例に基づく高さ規制がかぶさってきますね。どう解決していくのでしょう。
また、三宮から元町にかけて、JR以北にも指定地域が広がりました。阪急・JR三宮駅再開発にも影響を与えそうです。
少し外れますが、神戸市とアシックス社のコラボで、みなとのもり公園東側を起点にランニングコースを整備するとの計画も発表されていました。
http://www.city.kobe.lg.jp/information/press/2013/07/20130712040201.html