神戸市はポートアイランドII期地区医療産業都市内は、ポートライナー計算科学センター前駅近くの市有地にて、ウェットラボを中心としたレンタルラボ施設の建設、運営を前提とした民間事業者を募り、この土地の売買契約を大和ハウス工業と締結する事を発表しました。
この土地は神戸市の外郭団体が整備したKCMI・神戸医療イノベーションセンターやCLIK・クリエイティブラボ神戸の西側に位置している敷地面積3,095.75平方メートル。
大和ハウス工業は、ここに地上6階 延床面積約8,000平方メートルの施設を計画しています。隣接するKCMIやCLIKと同様に内部に複数のウェットラボを整備し、民間研究機関の入居を想定します。
これまでは神戸市が外郭団体を通じてみずから複数のウェットラボ施設を建設、運営してきましたが、これらの企業入居率は高く、常にラボが不足して、新たなラボ施設を必要とする状況です。この段階に至り、市が施設を整備せずとも、民間企業が建設してビジネスが成り立つ環境が既に醸成されたようです。
新施設は来年7月に着工を予定し、2026年11月の稼働開始を目指します。しかしながら既にこの街区では既に工事が始まっているようです。
街区の東側にゲートが設けられており、更にプレハブの建設事務所も設置されています。
進められているのは、神戸大学(ポートアイランド)バイオものづくり共創拠点(仮称)新営その他工事。施工を担うのは、旭
この施設は、文部科学省「地域中核・特色ある研究大学の連携による産学官連携・共同研究の施設整備事業」として神戸大学が整備するもので、バイオ生産工学等にデジタル技術を融合させた「バイオものづくり」関係の先端機器・設備などの研究環境、卓越したバイオ研究者の輩出、知財・スタートアップ創出の支援体制が整備されます。
建物規模は、地上3階 延床面積2,947平方メートル。設計は安井建築設計事務所です。
隣接するクリエイティブラボ神戸も安井建築設計事務所が設計を手掛けており、デザインの融和も期待されます。
前述の大和ハウス工業が整備するラボ施設もバイオものづくり共創拠点の2施設も、完成済みのKCMIやCLIKを介して2階レベルで、ポートライナー計算科学センター前駅と連絡する予定です。
またこれらの施設の向かいの土地は化学原料の開発・製造を手掛ける長瀬産業の研究開発施設が建設される予定です。
神戸医療産業都市は、医療関連の研究機関や企業が360社・団体以上が集まる国内最大級の医療クラスターに発展しました。まだ計算科学センター前駅の北側には空き地が目立ちますが、実のところは残る土地はもはや8ヘクタールにまで減少しているようです。今後、更なる医療産業都市の拡大に向けて、神戸空港島の活用や、進出済み企業の建物高層化による既存の土地の有効活用も検討を必要とするでしょう。
大和ハウスが新たなレンタルラボ施設を医療産業都市に開設 ものづくり共創拠点建設地や長瀬産業進出地に近接
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