雲井通5・6丁目に建設が計画されているバスターミナルビル。つい先日も神戸文化ホールの代わりとなる大ホールがI期ビルに整備される事が発表されましたが、神戸新聞は25日に基本計画案も明らかになったと真っ先に報じました。
バスターミナルビル基本計画策定に伴って今夏に行われたアドバイザー公募による二大企業グループからの整備案は双方とも雲井通5、6丁目それぞれに高層ビルを建設して低層部を共有化するツインタワー案でした。今回、市が固めた基本計画はほぼこれに沿う形です。
I期ビル(2025年度完成)
低層部: バスターミナル、商業施設、大ホール、三宮図書館、屋上庭園
中高層部: オフィス、中長期居住施設、ホテル
II期ビル(2029年度完成)
低層部: バスターミナル
三菱地所を中心とした企業グループ案をI期ビルに集約した形です。II期ビルの概要はバスターミナル以外はまだ計画案に盛り込まれていないようですが、より駅に近い立地性や現状の最大地権者がダイエーである事から低層部が商業施設になる事は間違いないかと思います。中高層部はI期ビルの状況や今後の経済動向を踏まえながら、方向性を決めていくものと思われます。場所を考えるとオフィスとするのが最適だと考えます。
-神戸新聞より引用-
中長距離バスターミナル
I・II期及び既存のミント神戸を合わせて25-30バースとなる西日本最大級のバスターミナルとなります。このターミナルの整備と湾岸線西伸事業によって三宮が関西における西日本の陸の玄関口・交通の要衝に変貌する可能性があります。今後の再開発で業務・商業・文化施設の集積が進めば、その充実ぶりに既存の神戸の魅力が加わって、梅田とは言わずとも、それに次ぐ都市集積を目指したいものです。
文化ホール
立地性の良さからこれまで以上に質の高いコンサートや演劇公演の誘致が見込めます。最新鋭で高音質の鑑賞環境を整え、関西唯一の公演をももぎ取る施設にして欲しいですね。
オフィス
神戸や三宮で不足している最先端でフロア面積の大きなオフィス供給によって市内外の企業本社や拠点の受け皿に。市内でも利便性の高い三宮への企業移転の流れがあります。シスメックスのような力のある成長企業が三宮に移転すれば、集積力やブランド化にも拍車が掛かるでしょう。
ホテル
神戸でもホテル進出が相次ぎますが、国内外の一流ホテルを誘致したいところ。ハイアットリージェンシーのセントリックが神戸進出を検討しているとの報道がありましたが、アジアの高級ホテルであるペニンシュラやシャングリラの進出可能性も打診や検討依頼して欲しいですね。このあたりは大手デベロッパーの手腕に掛かります。
三宮図書館
蔵書やフロア面積の拡大や屋上庭園の眺望も確保されるようですが、立地的にビジネスニーズも強いようなので、企業交流が図れるような機能も検討して欲しいですね。
中長期滞在型居住施設
東京・丸の内や六本木、金沢等の再開発ビルでもオークウッドブランドの中長期滞在型のサービスアパートメンツが増えています。外資系企業の集積促進にはこうした機能も今後、ニーズが高まるのではないかと思います。
高さはやはり景観条例の高さ規制に準じて165m以下に縛られます。すでに近接して190mのシティタワー神戸三宮があるので、形骸化している感は否めません。市の計画するビルがこれに律されてしまうと、民間の再開発ビルも従う他なく、JRタワーもそごうの建て替えもこのガラスの天井にぶつかります。福岡は天神地区で「天神ビックバン」と呼ばれる容積率緩和や高さ規制の緩和によって老朽化したビル約30棟の建て替えと再開発を具体的に促進し、床面積を現状の1.7倍に増やそうとしています。三宮も駅前地区の建て替えを促進し、高度利用化を図ろうとしています。基本的にやろうとしている事は一緒なのですが、神戸の場合はなぜか規制緩和の中に独自規制を掛けてアクセルとブレーキを両方踏んでいる感じがスッキリしません。
神戸新聞は25日に今回の基本計画が明らかになったとしていますが、土曜日に市が何かを正式に公表する事はないので、関係者からの聞き取りによるスクープ報道だと思います。年内に公式発表される基本計画はもっと具体的に規模を示す内容であって欲しいですね。また事業手法は会社方式による再開発を選択するようですが、アドバイザー企業グループの参画を図って、施設設計や運用も含めて民間に委ね、市は大ホールと図書館の運営のみに専念して欲しいと思います。市からの公式リリースをまずは待ちたいところです。
バスターミナルビルの基本計画はツインタワーに決定!
スポンサーリンク
スポンサーリンク
スポンサーリンク
こべるんさん いつも楽しく拝見させて頂いております。
アドバイザー企業は、1期が三菱地所グループ、2期が東急不動産グループ、その中で東急ホテルも関わってくるって感じですかね?
図書館は、古書等も電子書籍化して見やすくするのも面白いですね。
神戸市は、これらの再開発事業に着手する以前に器(都市計画を再整備)を大きくしなければならなかった。それは、今からでも遅くないと思います。
自縄自縛の高さ制限が金科玉条で動かせないのなら、せめて容積率はアップしてほしいですね。
競売後に容積率を上乗せするような禁じ手すらOKなのですから、3000%くらいはどうでしょう?
建ぺい率100%で33階、屋上に庭園を配し、1階は3層吹き抜けくらいのコリドールにするとか。
高層マンションは好きじゃないですが、商業ビルは高くても良いと思いますね。
三宮図書館の仮移転先(平成37年まで?)がまだ決まっていませんね。
業務オフィスビルで神戸と他都市の違いはまずトイレですね。まだ更新されない三宮周辺のビルは和式トイレが結構残ってます。また最新ビルの階高は近年は5mぐらいが主流ですが、神戸のビルは階高4m以下のビルが多いんです。当然バリアフリー度も低く企業受けは相当悪いと思います。
再開発の新築ビルに関してはこの辺りの問題点を払拭してもらいたいです。
それほど景観を守りたいというなら、基準点であるしおさい公園を整備してくれませんかねえ。
あの公園にいるのは釣り人ばかりで、神戸の顔と標榜する景観を楽しみに来てる人なんて何人いることやら。
駐車場はない。
トイレは汚い。
寛げるカフェもない。
景観を守るのであれば、その景観を積極的に神戸の内外に知らしめることも、関係者の努めではないでしょうか。
香港に高さ制限があれば、果たしてどの程度の発展を遂げていたのでしょうか?
そこだけを見ても、高さ制限がいかに都市開発に甚大な悪影響を与えるか
分かるようなものなのですが。
神戸の高さ制限撤廃になるにはどのような手続きをすれば良いのでしょう?