ポートアイランドII期

ポートアイランドII期エリアのプロジェクト近況

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神戸で最も変化著しく躍進を遂げているエリア。それがポートアイランドII期地区です。一進一退の感もある同エリアの企業進出ではありますが、着実に医療産業都市構想の礎を築いています。すでに同地区には200社以上が進出し、内、医療関連企業・団体は175にも上ります。更なる集積を目指し、市は首都圏でも同構想の知名度向上のために誘致セミナーを開催する等、活力アップに余念がありません。

最近の同エリアの動向としては、目玉施設になる国家プロジェクト、次世代スーパーコンピュータ施設が竣工しました(まだ一部周囲では工事が進められています)。今後は稼動に向けてスパコンの本体「京」が整備されていく予定です。

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研究棟、計算機棟、熱源機械棟の3棟から成り立つこの施設。世界一の速さを達成できるかどうは事業仕分けの折から疑問視されてきましたが、官民が足並みを揃えて、施設をフル活用できるようにして貰いたいと思います。

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研究棟は以前にも述べましたが、通常の外壁を更にガラスカーテンウォールで覆った部分も多く、施設の先進性をアピールするデザインが採用された美しい建物です。しかし一番この施設が見映えする丸みを帯びた北西側は見られなくなってしまいました。なぜなら・・・

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敷地北西角に「計算科学センタービル」が建設中なのです。財団法人計算科学振興財団と兵庫県立大学が事業主体となり、企業や団体等がスパコンを活用して行う研究へのサポートや交流、スパコンの利用を担う人材の育成等を目的とした施設で地上7階、延床面積7,700平米になる予定です。兵庫県立大学大学院も入居します。来年1月に完成します。

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周辺地域の学術機関の集積は更に高まります。道路を隔ててスパコン施設の東向かい、ポートアイランド南駅前には神戸大学が進出し、産学官連携拠点としての統合研究拠点を整備します。

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スパコンの西向かいにはすでに甲南大学が進出しており、フロンティアサイエンス学部生命科学科が開設されています。

ポーアイI期地区コンテナバース跡地に数々の大学が進出しましたが、II期地区にも学術機関の進出が相次いでいます。先端医療都市と学園研究都市の二面性を持つ複合都市への挑戦が続いていきます。

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学術機関だけでなく企業進出も旺盛です。建設の進められていた第一三京グループのアスビオファーマ本社屋・研究施設が竣工しました。

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社屋のメインエントランスです。敷地内には公開空地を多く取り入れ、緑豊かな施設となっています。

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地上6階建て、延床面積約16,000平米の建物には200名の従業員が業務に従事することになります。操業は今年の10月を予定しています。

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これまでの同地区の医療関連企業の進出はテナントオフィスビルへの入居という形態が主なパターンでしたが、最近は次々と土地購入と建物建設という直接投資に変わりつつあります。このアスビオファーマや同社の向かいにすでに進出しているベーリンガーインゲルハイム社等、大型投資を行う企業も多くなり、ますます同エリアの集積が更なる集積を呼ぶという好環境が出来つつあるのです。

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一時期は広大な空地のみが目立った同地区。正直、これだけの土地が売れるとは到底思えませんでしたが、着実に建物によって埋められていっています。ベーリンガー社と神戸MI R&Dセンターの間にも新たな施設の建設工事が進められています。

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神戸ハイブリッドビジネスセンターは新たにレンタルラボとオフィススペースを提供する建物です。これまでにも同エリアにはキメックセンタービル、国際ビジネスセンタービル等の研究・ビジネス施設が整備されてきましたが、これらもすでに飽和している状態なのか、新たな受け皿が出来つつあります。

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先端医療センター駅前から伸びるプロムナードから眺める医療企業ビル群です。中央の敷地に神戸ハイブリッドビジネスセンターが建設中です。



キメックセンタービル展望室から見下ろすプロムナードとポートライナー高架軌道です。軌道沿いの土地はほぼ全て研究施設、業務施設で埋め尽くされつつあります。軌道西側は比較的早い時期から企業の進出が進み、今後は東側の開発が期待されます。

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先端医療センター駅北側で建設の進む新中央市民病院です。メイン施設となる中棟・病棟はコンクリート打設工事がかなり進んでいます。内外装や設備工事も平行で進められています。1年後の開業に向けて順調に建設工事が進行中です。この段階まで来ると、これからは外観は防護シートが取り払われるまであまり変化が見られないかもしれません。

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ポートライナーを隔てて新中央市民病院の向かいに建設工事中の敷地があります。こちらは先日、着工したばかりの「国際医療開発センター」です。近隣の臨床現場と連携して先端医療機器の研究・開発を目指す施設で、円形の近代的な建物となります。右奥の敷地には更に神戸国際フロンティアメディカルセンターが2年後に完成する予定です。

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順調に進む研究・業務施設の進出の傍ら、巨大商業施設が相次いで撤退しています。写真中央の広大な空地はポートアイランドイズミヤスーパーセンター跡です。いつの間に建物は解体され、更地となりました。

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こちらはホームセンタームサシ跡です。日本最大のバイオメディカルクラスターに成長した同地区にこうした商業施設は不似合いな感があったことは否めません。撤退は残念でしたが、広大な開発用地が再び創出されたことを寧ろ歓迎したいと思います。

自然発生的に集積したケースを除き、各地方自治体が地域の活性化、成長を目的に一エリアに関連産業企業を誘致し、産業クラスターの形成に成功した例は国内にはあまり例がありません。神戸は数々の大企業が育ってきた場所ですが、企業誘致戦略にも非常に長けています。医療産業都市が最も成功した例に挙げられるにはまだ時間を要しますが、着実にその歩を進めています。

今後は単なるハードの結集や集積だけでなく、ソフトである実績を求められるようになります。ここで培われた研究成果が実務レベルの医療技術に転用されるようになればKOBEの名は世界的な先端医療都市として広まり、更なる集積が高まることになります。そうなればポーアイII期地区だけには収まらず、ポーアイ、神戸空港島、神戸都心を含めた広範囲のエリアがバイオメディカルクラスターとして認知され、神戸を代表とする一大産業となることでしょう。



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POSTED COMMENT

  1. みかげ より:

    スパコンはどうやら世界一になれないようです。

    アメリカがさらに処理速度の速いものを開発しているみたいです。



    ところで六甲アイランドはどうなんでしょうね。

  2. こべるん より:

    みかげさん



    コメントありがとうございます。NECの撤退、事業仕分け、予算縮小と順風満帆ではなかったこれまでの経緯から考えると世界一はおよそ達成できない状況かと思われます。アメリカの開発機が世界一を達成できる保証はないので、まだ京が一位になる可能性がない訳ではありません。ただ日進月歩のこの分野で確かに一位であっても数年後どうなるかは未知なので切がないと言えばそれまでかもしれませんね。



    六アイはこれまでポーアイ程の紆余曲折がなくポーアイ程古くもないので問題が内包されていますが、ポーアイの抱える問題(施設の老朽化、高齢化)は必ず六アイにも訪れますから、街の新陳代謝は必要です。

  3. たっこりん より:

    おっさんのビル情報から訪問させていただきました。

    小生は横浜のMMを中心にいろいろ書いていますが、都市計画に興味を持ったきっかけの一つがポートピアの博覧会訪問でした。

    その後は2,3度しか神戸を訪れる機会に恵まれませんが、こべるんさんのブログを見て、また訪問したい。。と思いました。



    ポートアイランドの二期地区はぜひ訪問してみたいと思います。あまり、詳しくはありませんがスパコンはやっぱり世界一になって欲しかったですねー



    後、万葉倶楽部が神戸まで出て行っているとは知りませんでした。ぜひ活性化の一助となって欲しいものです。



    また訪問させてください。

    では突然の書き込み失礼しました。

  4. こべるん より:

    たっこりんさん



    ご訪問&コメントありがとうございます。横浜のMMも紆余曲折があったにせよここ数年の飛躍振りには目を見張るものがありますよね。構想通り、高層ビルで埋め尽くされる日も近いのではないでしょうか。羨ましい限りです。神戸は将来産業への投資を行っている真っ最中です。うまく行けば化ける可能性は大きいと思いますが、今は種まきの時期で我慢の時期かと思います。また遊びにいらして下さい。

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