神戸空港を運営する関西エアポートが、2022年度の関西3空港の利用状況を発表し、神戸空港については、コロナ前以来となる300万人の大台を3年ぶりに突破した事が判明しました。
具体的には311万人の利用者があり、前年度比77%の大幅な増加となりました。離着陸数は34,463回/前年度比15%増という結果ななりました。
ちなみに3空港の利用者数合計は、2,759万人。この内、国内線利用者は2,246万人で、国内線利用者数増に支えられた回復と言えます。
コロナ前の2019年度の神戸空港利用者数は過去最高の329万人だったので、昨年度はコロナ前の95%にまで回復を見せた事になります。
22年度は前半にはまだ行動制限が課されていたにも関わらず過去3番目の利用者数に達した事は、コロナ禍からのリバウンドによる急増が要因に挙げられるでしょう。23年度は更に記録を伸ばす可能性も高まっています。
25年度にはサブターミナルの完成、120回への離着陸便拡大、国際線チャーター便の就航開始によって500万人の大台へと成長する道筋が見えています。そして30年度には国際線定期便の就航によって700万人への到達を見込みます。
空港機能の拡大と利用者増に備えて、足下では神戸空港大橋の4車線化への改修工事が着々と進行しています。
空港サブターミナルビルについては、スケジュール上では5月中旬にはビル整備事業者との仮契約が締結される想定となっていました。順調に進んでいれば、既に事業者からのプレゼンは完了し、選定・評価作業に入っており、もうまもなく発表されるものと思われます。
現在は空港へのメインアクセスとなっているポートライナーは、三宮駅ホームの拡張工事を予定していますが、これは空港利用者増の対策にはあまり功を奏す施策ではありません。
今年の利用者数が、19年の329万人を超えてくる場合、今後は利用者増加による弊害も出てくる可能性もあります。空港アクセスについての抜本的な対策を早期に打たなければなりません。
神戸空港の利用者数が300万人の大台をV字回復!500万人・700万人への道筋が見えてきた
スポンサーリンク
スポンサーリンク
スポンサーリンク
神戸空港2022年度の旅客数311万人は国内空港ランク10位前後に相当し、この急回復は正に神戸空港の大きな潜在能力を証明するものです。
神戸空港は1000万人を超す1時間圏人口を持ち、さらにその先には幅広い需要の見込める中四国が広がっています。関西空港は残念ながら南の外れにある為その先は和歌山県で行き止まり。後背地が限られており、国際線独占は荷が重すぎて明らかに関西経済の停滞を招きました。利用客目線に立っても現在まで20年以上和歌山近くまで移動しなければ国際線が利用できない状態はまさに異常でした。
将来の旅客数は利用客利便が優先し、立地条件が将来を決定するべきですので2030年前後で700万人見込むなら2040年1200万人、2050年で2000万人程度は見込んでもらいたいし国際線も関空と2分程度が妥当でではないでしょうか。
神戸空港の実力と経済効果は神戸市及び関西圏に寄与することは多くの識者が評価しており、国際化に反対し利権を独占したい関空地元自治体や地元協議会の異常な反応が皮肉にも神戸空港の価値を証明しています。旅客輸送手段も積極的な需要予測に基づき大型国際空港に相応しいものを目指すべきですね。