順調に建設工事が進められている神戸三宮雲井通5丁目地区第一種市街地再開発事業。神戸三宮ツインゲートの1期棟は、4機のタワークレーンを駆使して近年の神戸都心では類を見ない規模の開発工事が行われています。

地上10階 高さ60mとなるビルの基壇部の鉄骨工事が進められており、敷地の南北で進捗率に依然と差があるものの、両工区で複数階までの鉄骨建方とデッキプレート設置、コンクリート打設等の躯体工事が行われています。

非常にボリューミックな建物です。比較的大型の建物を複数解体してその跡地に建設されているので当たり前ですが、改めてよくこの再開発がまとまったものだと思います。

この再開発プロジェクトに込められている期待は、これまでの都心開発とは根本的に異なり、神戸経済活性化の屋台骨を支える中核プロジェクトである事です。それだけのポテンシャルと機能を有する施設となります。ジーライオンアリーナ神戸、神戸空港と同レベルの効果をもたらす施設になるでしょう。

その根幹となる機能の一つがバスターミナルです。国土交通省近畿地方整備局と神戸市はこの新バスターミナルとミント神戸1階の三宮バスターミナルを合わせて一体運用を計画し、このコンセッションに神姫バスを代表企業とするコンソーシアムが挑む事が決定しましたが、加えてこれらをまとめる施設総名称が「バスタ神戸三宮」に決まりました。

分かりやすさを重視した結果という事ですが、既に東京・新宿にバスタ新宿があり、開業時にはマスコミに大きく取り上げられてその名は全国に轟いた為、その名を聞けばバスターミナルである事は瞬時に理解できるでしょう。1期ビルには乗車用に5バース、待機4バースが整備されます。

これまで示されてきた乗降階のイメージは、中央にエスカレーターと階段が配置され、ガラスの内壁でバスから排出される排気ガスのターミナル室内への侵入を遮断する造りとなっていました。この構造は図面通りですが、この総称決定を報じた神戸新聞の記事に掲載された神戸市から提供された新イメージでは、内装のカラーコードが黒やグレーを基調とし、アクセントにアースカラーを使ったシックな印象になっていました。

期待が高まるのは、2-3階の待合空間です。スタジアム型待合として、吹き抜けに階段とその中央に階段ベンチを配置した開放的でシンボリックな空間を整備予定です。

これまで示されてきたイメージは、かなりの大空間を想定していた内容でした。このまま実現すると嬉しいのですが、図面からここまでの大規模な階段空間でない事が予想されます。現地北側仮囲いに設置されているデジタルサイネージでは、この大階段周りの新たなイメージパースが時折、放映されています。バスタ神戸三宮内各所の最新のイメージを公開して欲しいですね。

既存の三宮バスターミナルには、乗降5バース、降車3バースが備わります。離れた2つのターミナルの運営や役割分担をどう扱うのでしょうか。ミントの待合空間は床面積的にも限定され、付随機能を持たせる余裕がない為、2期ビル完成後には降車専用ターミナルと位置付けられています。

降車専用となれば、利用者も待合エリアに長時間滞在する事はありませんので、混み合いも避けられるでしょう。1期ビル完成時には、行き先やバス会社で乗降ターミナルを分けるのでしょうか。

バスターミナルとしての「バスタ神戸三宮」は「利用者の利便性」という観点において、三宮に集結する鉄道各社の駅に肩を並べる新たな一大交通拠点として大成功を納める事は間違いないでしょう。その日が訪れるのが待ち遠しいですね。
神戸三宮雲井通5丁目地区第一種市街地再開発事業 バスターミナルの名称は「バスタ神戸三宮」に決定!
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