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神戸市は雲井通5丁目再開発事業の特定事業参加者の優先交渉権者に三菱地所、神興不動産、三菱倉庫を、特定業務代行者には大林組を選定した事を発表しました。特定事業参加者は再開発ビル内のタワー部となるオフィス、ホテルの床を保有、運営し、特定代行事業者はビルの設計、既存建物の解体、そして新築建物の建設を担います。この企業グループは既に事業協力者に選定されていましたので、今回の決定は規定路線の結果です。しかしこれで事業着手に向けてようやく全ての準備が整いました。今後、実施設計が進み、最終的なイメージパースが発表される事になるのではないかと思います。
しかしまだ既存建物の解体を開始するまでには2年の歳月が必要です。着工したばかりの新中央区総合庁舎が22年の秋に完成しなければ、現中央区総合庁舎の解体を始める事ができません。時間は要するものの、どう進むのか不明瞭なJR駅ビルよりは確実に進行しているこのシンボリックな大規模再開発プロジェクトは間も無く完成を迎える神戸阪急ビルに続く次の心の拠り所です。三菱地所は神戸にとっては非常に頼りがいのある大手デベロッパーです。JR西日本も三ノ宮駅ビル開発について単独事業で進めるのが心許ないのであれば、共同プロジェクトとして、デベロッパーの事業参画を求めるべきです。駅前一等地の開発であれば喜んで手を挙げる事業者は出てくる事でしょう。
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都心三宮の再開発と神戸空港の国際化を融合させた政策や陸海空のマルチゲートシティとして交通インフラを再整備する政策以外に地盤沈下が続き閉塞感あふれる神戸を抜本的に復活させる手立ては無いと思い続けて来ましたので、この三宮バスターミナルビルには大変期待しています。
長距離バスの交通拠点となり、上層部に計画されているAクラスのオフィス床やホテルはフィンテック企業の誘致や世界の起業家・投資家の誘致といったグローバル都市戦略に合致します。またこの再開発ビルは1期工事で下層部に大規模ホールや商業床を含みますし、2期工事部分も大規模なタワービルとなり下層部には商業床も増設されるでしょう。商業床はありきたりのテナントミックスではなく、中核としてヨドバシカメラ梅田のような若年層を惹きつけるテナントを誘致ことが理想でしょう。
三宮更新のもう一方の核とも言えるJR三ノ宮駅ビルの建替はJR西日本が今から7年以上前に決定したにもかかわらず、推進協力するはずの神戸市と言えば見事に無能ぶりを発揮し、三宮構想という検討会議や市民アンケートに明け暮れて何年も無駄にした挙句にコロナ禍で調整を余儀なくされています。
こちらも一刻も早く軌道修正されることを祈るばかりです。特に神戸市の一定の協力や指導力が必須でしょう。物事は常に出来る可能性と出来ない理由が少なからず共存しています。そして出来る可能性をとことん追求しようとする人と出来ない理由にすぐ支配される人と2種類存在します。久元市長はさてどちら? 冷静に熟慮を重ねているのか、はたまた気概と覚悟が足りないのか、解り難い人です。