ポートアイランドII期

日揮ホールディングス バイオプロセス研究所研究棟 1棟目(JBX1)の完成間近 バイオものづくりが来年より開始される


日揮ホールディングスが神戸市から取得したポートアイランドII期地区・港島南町7丁目の土地に建設中のバイオプロセス研究所研究棟 1棟目(JBX1)の外観が完成しました。



公開されてたイメージは東側のファサードのみだったので、とてもプレーンな外観の建物になるかと思いきや、南面や西面には木目調の日除のルーバーが取り付けられ、コントラストが楽しい建物になりました。



この研究所は、世界初となるガス発酵によるバイオものづくりの研究開発拠点とされ、微生物を活用した医薬品や素材、エネルギー、食品など幅広い分野の製品を生み出すものづくりの研究が行われます。

敷地内に建設された建物は2棟。前述の研究所本体棟とその横に別棟があります。こちらは恐らくガス発酵を行うインキュベーション棟かと思われます。



液化窒素のタンクが整備されています。



バイオものづくりは、今後、急成長する産業と言われ、2030年には世界の市場規模が200兆円に達するとOECD・世界経済協力機構が試算しています。



日揮ホールディングスは、同じくポーアイII期地区に本社を置くバッカス・バイオイノベーションに出資。同社は5年前に設立されたベンチャー企業で、バイオものづくりのプラットフォーマーとして業績を伸ばしていますが、資金力の豊富な日揮がバックについた事により、その研究速度は飛躍的に加速するでしょう。



このプロジェクトは、日揮、バッカス、カネカ、島津製作所が共同で提案した「CO2からの微生物による直接ポリマー合成技術開発」の一環として進められています。



研究が軌道に乗った場合には、敷地の北側に更にもう1棟のJBX2を建設する計画も用意されています。



バッカスは神戸大学発のスタートアップですが、同学も独自にバイオものづくり共創拠点ビルを同じくポーアイII期地区に間もなく稼働させる予定です。神戸医療産業都市は今や医療の枠を超えて、先端研究産業のクラスターへとその姿を変えつつあります。



そのJBXの隣接地では、スパコン富嶽の後継機となる富嶽NEXTを収める新たな施設の建設が始まろうとしています。理化学研究所は同スパコンのフラグシップシステムの開発体制始動を発表。全体システムと計算ノード、CPUの基本設計を引き続き富士通が担当し、ソフトウェア/アルゴリズムの開発を理研が進め、アクセラレーターにはNVIDIAが設計を主導するGPUを採用する事が明らかになっています。富岳NEXTの稼働予定は2030年とされています。

関連記事
ポートアイランドII期

新粒子線治療施設着工とあんしん病院増床

2015年11月14日
こべるん ~変化していく神戸~
兵庫県立こども病院の敷地内で計画されている「小児がんに重点を置いた新粒子線治療施設」。この建設工事が本格的に開始されました。建設工事現場には複数の重機が稼働しており、杭打工事の真っ …
ポートアイランドII期

ポートアイランドプロジェクト 医療産業都市 神戸国際フロンティアメディカルセンターと伊藤忠メディカルプラザ

2014年8月31日
こべるん ~変化していく神戸~
ポートアイランド2期地区の医療産業都市で建設が進められてきた「神戸国際フロンティアメディカルセンター」および「伊藤忠メディカルプラザ」が完成 …
ポートアイランドII期

ポートアイランドプロジェクト 医療産業都市

2014年12月18日
こべるん ~変化していく神戸~
ポートアイランド二期に28年度に移転予定の兵庫県立こども病院。建設工事が急ピッチで進められています。すでに地上躯体が姿を現しています。地上7階建の鉄骨造の建物です。1階部分の建方は …
ポートアイランドII期

大和ハウスが新たなレンタルラボ施設を医療産業都市に開設 ものづくり共創拠点建設地や長瀬産業進出地に近接

2024年4月8日
こべるん ~変化していく神戸~
神戸市はポートアイランドII期地区医療産業都市内は、ポートライナー計算科学センター前駅近くの市有地にて、ウェットラボを中心としたレン …
ポートアイランドII期

バイオものづくり共創拠点の建設工事 計算科学センター前駅周辺は今後の医療・バイオクラスターを牽引か

2024年7月29日
こべるん ~変化していく神戸~
計算科学センター駅北側で建設工事が進行中です。施工中の建物は「バイオものづくり共創拠点」。神戸大学が設置するバイオ生産工学等にデジタ …

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。