国家戦略特区プロジェクトとして、神戸市等が人工多能性幹細胞(iPS細胞)を活用した目の網膜の再生医療施設「(仮称)神戸アイセンター」の整備検討を進めてきましたが、神戸都市振興サービス株式会社が整備・運営を担うことが決定し、施設の建設と開設に向けて具体的にプロジェクトが動き出します。建設予定地は市立医療センター中央市民病院の隣接地で先端医療センター駅から至近距離にある約2,000平方メートルの敷地です。
現在は中央市民病院の駐車場の一部として使用されています。先端医療の中核施設として申し分のない一等地です。
計画される施設は地上6階・延床面積約8,000平米を程度を想定。施設機能として研究室、細胞培養施設、眼科病院、ロービジョンケア施設が整備されます。また2階部分はポートライナー駅及びプロムナードデッキと直結。施設には理研、先端医療振興財団、公益社団法人NEXT VISIONの入居を見込みます。眼科病院は先端医療振興財団が運営し、細胞培養には理化学研究所認定ベンチャーのヘリオスと大日本住友製薬が参加予定。目の病気のリハビリや予防医療の面でも世界的な拠点を目指すということです。
早ければ来年6月に着工、2017年10月には竣工の予定です。
アイセンター建設予定地の隣にある理化学研究所の幹細胞研究開発棟です。理研のiPS細胞の研究拠点です。アイセンターが隣にできることは必然なのですね。
アイセンター建設予定地から少し南に下った場所に本社・研究所を構える化学品メーカーのMORESCO。
10億円を投じて第二研究棟を建設中です。
設計・施工は鹿島建設。最上階の躯体工事が始まっているようです。10月に竣工予定です。
次々に新しい施設が完成・稼働を始めている医療産業都市ですが、STAP細胞に関連する不祥事から最近のKIFMECでの問題等、必ずしも今までの道のりは平たんではありませんでした。しかし進出集積も300社・団体を突破し、着実に国内最大の医療クラスターに成長していることは間違いありません。集積による効果やメリットが確実に生まれており、更なる企業進出を促す好循環が出来始めているので、研究が実際のビジネスに結びついていく実績が増えて行けば更なる企業進出に拍車が掛かることでしょう。関連企業の進出も促進される他、その延長線としての期待はそれらの進出企業の取引先も神戸に集まり、ポーアイにアクセスしやすい三宮エリアにオフィス需要が生まれてくることです。
(仮称)神戸アイセンター建設予定地とMORESCO第二研究棟
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