東京に本社を置き、神戸都心部に複数・多種の不動産を所有・運営する安田不動産。クレフィ三宮やアーバンテラス等、ダイエー跡地を再開発して商業ビルを建設したり、ザ・パークハウス神戸ハーバーランドのような超高層タワーマンションのプロジェクトに参画したり、最近では旧・ドヰ手芸品ビルを購入してフライング タイガー コペンハーゲンを誘致したりと、積極的に神戸都心部の活性化に貢献している有難いデベロッパーです。
そんな安田不動産が新たに始動させたプロジェクトが中山手通4丁目計画。同社が所有していた中山手安田ビルを解体。跡地に新たなビルを建設中です。
中山手安田ビルは1980年築の地上9階建のオフィスビルでした。同社の神戸支店(現・関西支店)が入居していた建物です。筑後34年でその役目を終えて解体されました。また同支店は旧居留地のクレセントビルへ移転しました。
跡地に建設されるのは地上 14 階建の賃貸マンションです。設計は松田平田設計が手掛け、施工は松村組が担当。すでに建設工事は開始されています。
安田不動産が手掛ける物件ですので、単なる賃貸マンションではありません。『音楽好きな人のためのコミュニティ賃貸マンション』をコンセプトとしており、入居者専用の共用施設として『音楽スタジオ』『AV ルーム』『ラウンジ』『キッチン』を設置。これらの共用施設を入居者がシェアすることにより、セミシェアハウス的な生活のライフスタイルを提案するマンションです。
完成予想図の2階(ガラス張り)部分が、共用部となります。
○ 建物概要
用途:共同住宅 (84戸)
敷地面積:369.82平方メートル
建築面積:292.29平方メートル
延床面積:3,157.58平方メートル
規模:地上14階建
構 造:鉄筋コンクリート造
竣工予定:2015年9月(予定)
現地の様子。地下部まで解体が完了。山留工事が進められおり、基礎工事に着手中です。
さて、どんな住民が集うことになるのでしょうか。さすがは安田不動産。新しい戦略による不動産開発と収益性の高い物件運用に長けています。
しかしながら、収益性の低いオフィスビルや雑居ビルの住宅へのコンバージョンや建替えが進んでいます。特に三宮駅や元町駅から離れたエリアではこうした傾向が非常に顕著です。需給ギャップの改善にはなりますが、オフィス市場の縮小とも言えるこの現状。逆に利便性の高い好立地での再開発によってオフィス床の新規供給も同時に進められるべきです。阪急、JR駅ビルにはぜひともオフィス機能が十二分に備わってほしいものです。
おまけですが、中山手4丁目計画の隣接地で建設の進むコープ山手の様子。音楽コンセプトマンションの住民もきっとここで普段の買い物をするのでしょうね。立地を考慮して深夜まで営業するものと思われます。
おまけ2ですが、これまた近接地である中山手通2丁目のトアロードから一歩裏通りに入った敷地で計画中のプロジェクトがあります。質屋の山地屋が店舗・共同住宅(地上11階・延床面積1347平方メートル)のビルを建設予定。生和コーポレーションが設計と施工を担当。
ビルや駐車場、店舗から賃貸住宅への転用例は今後も増加の一途を辿るようです。
中山手安田ビルを解体し、音楽スタジオ付コンセプト賃貸マンションへ
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