三宮再整備

神戸版ナレッジキャピタル構想

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神戸新聞が報じたところによると、神戸市は三宮再整備構想の一環として産学連携の会員制交流拠点を開設する方針を固めたということです。具体的にはさまざまな業種の企業や大学、研究機関が連携を深め、積極的に情報発信できる場所を確保する構想で、早ければ2019年度の完成を目指すそうです。

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市が参考としているのが大阪・梅田にあるグランフロント大阪内の「ナレッジキャピタル」。会員性のサロンを設けており、2000名の会員登録があるそうです。構想では、商談用の個別ブースや研究成果を発表する展示スペースのほか、ラウンジなど多様な用途に対応できる設備を整備し、利用促進を図るために講演や研究会などを定期的に開催します。

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気になるのはこの施設構想の受け皿となる施設の有無です。利便性のよい三宮の駅前ビルなどに場所を確保するようですが、候補の宛はあるのでしょうか。ちなみにナレッジキャピタルはサロンだけでも1500㎡の床面積があります。会員数は大阪よりも少なくなるはずですので、同規模である必要はないですが、ナレッジ~はサロンだけでなく、展示場、ホール、会議室、オフィス等も備わる大型複合施設です。神戸版「ナレッジキャピタル」がどの程度の規模を想定しているのかで、受け皿の箱の大きさが決まってきます。

仮に約1000㎡を1フロアで確保しようとする場合、基準階面積がこの条件を満たす(しそうな)大型物件を三ノ宮駅前周辺で探すとなると

三宮ビル北館(981.82m2)
三宮ビル南館 (1096.68m2)
神戸国際会館(760m2)
ミント神戸(不明)
日本生命三宮駅前ビル(不明)

等が挙げられますが、どの建物も立地抜群の人気物件だけにまとまった床面積を確保できるほどテナントに空きが出ることは考え難いです。

さんぱる(不明)
さんセンタープラザ(不明)

駅から多少離れるとこういった再開発ビルも対象となってきますが、さんセンタープラザはともかくさんぱるは立地的に華々しさに欠け、将来的にはバスターミナルになる可能性もあります。さんセンタープラザは場所の確保や立地性におけるハードルは低そうですが、方向性が似ている施設として富士ゼロックスが運営している「スペースアルファ三宮」がすでに存在します。またイノベーションが生まれる場所としては華がなく、ナレッジキャピタルのような話題性を創出するのも難しいかもしれません。

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通常あまり具体的にプロジェクトの完成時期には言及しない神戸市が、この構想については早ければ2019年には開業するとしています。今年度に調査費を予算に計上し、3年後には開業という異例の速さとなりますが、3年後という準備期間は何を根拠としているのか気になります。16年度は開設場所や規模のほか、会員募集に向けた催しの企画などについて検討を進めるとしています。

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こういう流れで情報を小出しにしていますが、実は阪急の駅ビルにおける市との調整はこの件が絡んでおり、駅ビル建て替えに市有地の駅前広場を敷地に含めるための大義名分としてこの神戸版ナレッジキャピタル構想を起動したのではと勝手な妄想をしている今日この頃です。新阪急駅ビルの低層部に神戸版ナレッジキャピタルがあれば立地性・話題性も十分ではないでしょうか。



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POSTED COMMENT

  1. kh495 より:

    JR三ノ宮駅再開発や、市営地下鉄の通信サービス開通など、今年度中にやりますと発表したことがしっかりされたことがないので、2019年度中に本当にできるかどうかが心配です。
    少し前に話題になったポーアイ国際展示場の建て替えもあれから音沙汰なく、建て替え期間中の代替施設ももちろん建設されておらず、今では本館の改修工事をはじめてしまっているので一体どうなっているのやら…
    阪急の建て替えと絡んでいるならば待てるものの、私たちだけに加えて阪急やJRにまで呆れられる前になんとかしてほしいものです

    ところで現在三ノ宮駅の改札内で行われている中層階の設置?は一体なんなんでしょうか、ただの天井の美装化なんでしょうか

  2. とま より:

    なるほどそういうことでしたか。
    個人的には「共有は紛争の母」と考えていますので私有地を一定の条件付きで阪急へ売却するのが正解のように思います。

  3. sirokuma より:

    グランフロントのナレッジキャピタルは全体構想の早い段階からアナウンスされていたと思います。
    神戸市がどのようなものを構想を抱いているかは全く分かりませんが、計画地またはハードを示すことなく2019年度の完成を目指すと公表されてもね。三宮構想会議の取り纏めにも、これ無かったと思うけど。
    なんだかなぁ?行政の姿勢が軽く安易に思えちゃいます。2年じゃ阪急は間に合わないでしょうから駅周辺なら代ゼミビル位しか思い浮かばないですね。びっくりぽんでは、サンパルを改装して利用と言う事も考えられますが、これ少し恥ずかしいし。少し離れますが、ポートセンターやKIITO辺りになるんじゃないでしょうか?何れにしてもただ造れば良いという代物じゃないんで神戸の顔となるようなものを作って欲しいですね。
    ついでながら、このような場所も公表できないプロジェクトを突然リリースするのに何故、1年以上前からアナウンスされている阪急・JRのプロジェクトへのコメントは避け続けているんでしょうか?今の神戸市政は解りにくいですね。

  4. kenkenbooboo より:

    大阪のナレッジキャピタルのコンセプトには、企業人、研究者、クリエイター、そして一般生活者といったさまざまな人々が、一人ひとりの持つ「感性」と「技術」を融合させ、「新しい価値」を生み出すこととあります。
    まさに現在の神戸に欠けているものはこの「新しい価値」であるものと考えます。
    個人的には国内外に向けた大規模集客施設だと思います。
    では「新しい価値」とは何か?
    カジノなども有望ですが、その闇のイメージは神戸には合わない。私は今さらながら再び「テーマパーク」の建設を希望します。
    かつてバブル期に大阪のUSJ開設に対抗して、「マジカルワールド構想」というものがありながら、いつの間にか頓挫した記憶があります。(出来なくて良かったが)
    その後、大阪がUSJの成功により湾岸部の集客に成功したのは周知の通り。
    だけど今さらテーマパークの建設かと思われるでしょうが、私が提案したいのは映画の撮影所とテーマパークの建設です。
    東映の太秦に近い構想ですが、神戸は映画発祥の地であり、神戸フィルムオフィスの活躍もあって神戸での映画、ドラマの撮影はかなり多いです。
    出来れば東宝とライセンス契約して「ゴジラ」などのモンスターを集めた「モンスターワールド」、あるいは世界に冠たるアニメーション大国である日本を「アニメランド」の建設を希望します。海外に向けて知名度の高いもの、人気のあるものが望ましいと思います。
    テーマパークとスタジオの組み合わせであれば映画関連産業の誘致も可能と思われます。
    三宮にほど近いポートアイランドは広大な敷地がありながら、このままでは医療学究団地化して、今の流れでは一般人、観光客の流れを作り出すことは不可能。人工島の僻地化に拍車がかかります。
    かつての神戸にはこの「未来に向けた夢」があった。
    神戸版ナレッジキャピタルができるのであれば、もう一度この「新しい価値」を語り合う場所にして欲しいものです。

  5. og より:

    1 明石海峡大橋で淡路、四国と結ばれる神戸(三宮)は、長距離バスの一大発着地となっており、大阪を除けば、瀬戸内圏(大阪湾岸、中国、四国地方)の最大のターミナルとなっています。西日本諸都市間の便に限れば、路線数、便数において、広島や岡山を凌駕し、大阪(梅田)とほぼ遜色のない状況となっています。どうしてこうした状況が生まれたかというと、西日本の諸都市から長距離バスで大阪に出ようとすると、大阪は神戸より所要時間が片道1時間程度多くかかり、また料金についても片道500円前後余計にかかるため、いったん神戸に出て、そこから鉄道に乗り換えて近畿圏各地で異動するのが、最も合理的であるからです。これは明石海峡大橋が開通して以後に現れた状況です。

    2 残念ながら、これらの乗客の多くは神戸で乗り継ぐだけで、大阪や京都へ素通りしてしまっているものと思われます。(現状では神戸は広域の需要を満たす目的地たりえていないのです。)神戸にとって重要なことは、これらの西日本から集まる人の流れを繋ぎとめることです。それには、交通の至便な三宮周辺に大阪に代替できるような大規模な商業施設や集客施設をつくることです。西日本からの人の流れを考えたときに、神戸は大阪より地の利があるのです。「梅田と同じような街になっても仕方がない」とかいう変な負け惜しみをしないで、梅田と正面から競争する気概をもって都市づくりをすべきです。そうして広域からの集客に成功してはじめて、一か所に都市機能が集中している神戸の利点や、風光明媚な景観が一層光り、「回遊性の向上」が重要となるのです。

    3 神戸市内のことしか見ないと神戸は近畿圏の西のはずれのような気になってしまいますが、西日本全体を見れば、近畿地方 2255万人(うち兵庫県 552万人)、中国地方 740万人、四国地方 385万人(合計 3380万人)で、神戸は中心と言えなくもない。現在の交通の状況でみると、仮に瀬戸内圏で1か所だけに集まるとすれば、三宮は「最も便利な場所」といえます。これこそが神戸の優位性なのだと思います。世界的企業であるP&Gやネスレの日本法人が神戸に本部を置くのは伊達ではないのです。(ただし、三宮からさらに乗り継ぎが必要になるような、山手線、海岸線沿線、ポートアイランド等は、こうした優位性の点でかなり劣る。)そう考えると、三宮からの徒歩圏(概ね1キロメートル圏)というのは全国でも有数の貴重な場所であり(しかも、それほど開発余地はない)、そんな貴重な立地条件であるからこそ、ビルの高層化等を図って高度利用を図る必要があるのです。そうした誰もが集まりやすい便利な場所を提供することこそが全国に対する神戸の基本的な貢献なのだと思います。(六甲山が見える、見えないとかいう問題ではないのです。)

    4 神戸市の三宮構想が、このような都市の物理的条件についての視点がなく、過疎の小都市の「街おこし」の寄集めのような様相を呈しているのは誠に残念なことです。日本地図(世界地図)を眺め、広域的に捉えると三宮の大きな可能性が見えてきます。立地条件を十分に活かすなら、大概の事業は成功するはずです。どうか、視野を広く持ち、合理的思考をもって神戸の恵まれた優位性を冷静に考え、自信を失わずに、縮小思考ではない大胆な発想、大胆な政策を神戸市に期待したいと思います。

  6. masa より:

    大阪の二番煎じの施策が成功するかどうか、疑問。
    情報は発信源に近いところや多く集まるところにより集中する。企業にとって神戸・大阪は同じ経済圏、行政が勝手に線引きしても止められない。まして大阪は広大な二期の土地に今のナレッジキャピタルの延長線上でより充実した施設を検討中であり、規模も準備期間も違う。
    大体同じ物を作ろうという発想自体が貧弱。そんなものより、神戸が光り輝いていた時代のファッション都市としての輝きや、今の医療再生産業をブラッシュアップする施設、政策、街づくりをすべきでは。
    今、春・秋定期的に行われている大イベントをポーアイでなく三宮駅周辺でやり、更にミニイベントを年中行い、ファッションの情報発信都市として世界をリードして、関連産業の集積とおしゃれな住民の居住を促進する街になればと私は夢見ている。それが神戸らしさではないか。
    そのために神戸市がファッション特化のナレッジキャピタル、デザイナーや創業者、クリエーター、モデル向けの低価格のミニオフィス、イベント会場、ファッションショーができる広場等をつくるのなら賛成だ。
    ※商工会議所の会頭は神鋼、川重の持回りだが、開発優先の宮崎市政の時代ならともかく、停滞、人口減の今の時代には?。
    神戸で特筆すべき企業はアシックス、スポーツ用品総合からシューズに特化して今や世界企業。かつては1000億の売上が20年には7500億を目標と大成功。会頭企業になりそのノウハウを行政に伝授して神戸市再生に名乗りを上げてほしい。
    神戸市も徹底して特化すべき。

  7. KB より:

    これは良い構想だと思います
    商工会議所よりもっと踏み込んだ交流や連携のシステムですよね
    これからの神戸に必要なものでしょうね
    ローカルらしさを活かしたものにしてほしいと思います

  8. kingi より:

    構想は結構ですし是非実現してほしいのですが
    今の市長は情報発信力が皆無なので
    全く具体的なスケジュールが読み取れないんですよねえ

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