ポートアイランドII期

ポーアイ特集1 次世代スパコン・・・まさかの凍結

ポートアイランドII期で建設の進められていた次世代スーパーコンピューター開発計画が行政刷新会議の仕分け作業にて2010年度事業分を凍結とされました。

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ご覧の通りすでに計算機棟の建物の建設は、来年度からの一部稼動に合わせてかなり進んでいます。

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スパコンの誘致には数多くの地方自治体が名乗りを挙げ、激しい誘致合戦が繰り広げられました。周辺のアクセス環境や理研がすでに兵庫県内にスプリング8を整備していたこと、ポーアイに進出していることと合わせて神戸市が大盤振る舞いをした土地の提供も功を奏し、ポーアイへの誘致を勝ち取ることができました。市の進める医療産業都市構想を躍進させる大きな起爆剤を得ることになるはずでしたが・・・。

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スパコンの誘致を進出の理由とした企業や教育機関が多くある中、今回の事態は市関係者を大きく動揺させているはずです。スパコン凍結が今後、既にポーアイに進出している企業に、進出を予定していた企業に、今後進出する企業に、そして神戸経済にどのような影響を与えるのか。事業自体の行方も不透明なままです。

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ポートアイランドの企業立地や活性化を取り巻く環境はここ1年の間に一変しました。企業進出に大きな貢献を果たしてきた神戸空港から日航撤退が先日、正式発表されたばかりですが、神戸港を含む阪神港のスーパー中枢港の指定が事実上、撤回され一地域に集中投資されることになる可能性が高くなった他、次々と進出した大型商業施設が撤退、そしてトドメがスパコン事業の凍結です。

事態が施設群や企業集積の進む医療産業都市構想に水を差すことは確実です。そして何よりも日本が国家としての科学技術支援にさじを投げたと言っても過言ではありません。東京お台場にある日本未来科学館の館長を務める元宇宙飛行士の毛利氏も、科学館が赤字経営を続けていることのみを指摘されて「科学館は日本の科学技術を発信するための場です。私は国家を考えている」とおっしゃっていました。

そもそも利益を追求する娯楽施設なのであれば国が税金を投入して整備する必要はありません。スパコンも企業の技術力と競争力を高めることに貢献し、ひいては日本の科学技術の進歩を促すことに繋がる長期プロジェクトです。資源もなく大規模農業を営むことができる国土もない日本が世界と渡り合えることが出来たのは、企業が技術力を磨き、国家がそれを支援してきたからです。日本がその芽を自らの手で摘んでしまう程愚かなことはないと思います。

来年度国家予算は95兆円と言われています。3兆円削減したところで正直、焼け石に水です。マニフェスト実現のための予算捻出であればもっと削る対象はいくらでもあるでしょう。

なぜに科学技術という未来への投資が対象なのでしょうか。



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POSTED COMMENT

  1. koge より:

    神戸市出身の者です。

    スパコン凍結議論の中での「2位ではだめなんですか?」という発現には特に腹が立ちました。各国がしのぎを削って1位を目指す中、最初から1位になることを諦めている日本が2位になることなど出来ると本当に考えているのでしょうか、、あの発言は科学者に対する侮辱でしかありません。凍結を決定する理由として明らかにお粗末すぎると思います。もう悲しいですね、、

  2. こべるん より:

    kobeさん



    初めまして。コメントありがとうございます。事業仕分け人の竹を割ったような鋭い質問と切り口にはこれまで好感を持っていたのですが、科学技術分野に至ってはなし崩しの否定でしたね・・・。官僚側もどうしてもっと必要性を訴えることができないのか。歯痒いばかりです。

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