神戸市が三宮駅周辺再整備として計画する三宮クロススクエアや新バスターミナルビルの建設に国が参画する事が分かりました。8月14日に神戸市と国土交通省は連名で記者資料を公表。国道2号線が2つの開発構想に大きく関与している為、市単独の整備ではなく、国も直接関与した開発になるものとして、今後の展開に大きな期待が持てます。市と国から発表された内容をつぶさに見ていきます。
○中長距離バスターミナル整備によるモーダルコネクト(交通結節機能)の強化
駅周辺の限られた空間を有効活用する方策として「立体道路制度」を活用しながら、分散するバス乗降場を集約した西日本最大級の中長距離バスターミナルを整備することで、都心における先駆的な空間活用を図りながら、バス利用者の安全性・利便性を高めるとともに、駅とまちを有機的につなぐ「えき≈まち空間」との連携 により、多様な交通手段が選択可能で利用しやすい環境をつくります。
ここでは立体道路制度の活用というのが1つのポイントではないかと思います。
「立体道路制度(りったいどうろせいど)とは、日本において道路の上下の空間に建物を建築したり、道路と一体構造の建物を建築することを可能とする制度である。」
http://www.mlit.go.jp/road/ir/ir-council/ppp/kenkyu/pdf04/6.pdf
国土交通省 立体道路制度の概要
バスターミナルビルが建設される雲井通5-6丁目は南北東西を国道2号線を含む4本の道路に囲まれています。これらの道路の一部上空活用や建物内への取り込み等が検討されるという事でしょうか。現在、審査が行われていると思われる民間事業者のプロポーザルには当然、この制度は折り込み済と考えるべきでしょう。来月初にはどのように活用されているのか明らかになる事でしょう。
また交通結節機能の強化もポイントです。周辺の他交通機関との連携性が高められて初めてバスターミナルも最大限に機能します。以下にも触れられますが、各鉄道駅とのバリアフリー化された動線網や神戸空港、JR新神戸駅との連携も視野に入れる必要があります。
○国道2号周辺の交通円滑化
デッキ等の整備によって歩行者とバス・自動車とを安全に分離するとともに、併せて交差点改良等を行うことによって、慢性的な交差点等での混雑を緩和し、交通の円滑化を図ります。
バスターミナルビルを囲うようにデッキが新設される事は容易に想像出来ますが、ビルからその他のエリアへのアクセスを考えると、現在、国道2号線を跨ぐ中央区役所前の歩道橋は新たなデッキに架け替えられると共に既存の三ノ宮駅南側デッキの再編や新デッキとの接続、全天候型への改良等が行われるものと思われます。また大量のバスが発着するので、交差点の改良と共に周辺道路網の通行体系の再編も必要になるものと思われます。
○魅力的な駅前空間の整備及びまちの回遊性向上
道路を人と公共交通優先の空間に転換する“三宮クロススクエア”の整備により、山と海が近接する豊かな自然と都心の活力が共存する神戸独自の魅力・神戸らしさを身近に感じられる魅力的な駅前空間を創出するとともに、民間施設も活用しながらデッキや地下の歩行者空間の再構築を行うことで、駅と駅、駅とまちが行き来しやすい回遊性の高い空間をつくります。
駅前空間整備については緑化や多目的広場等が主となるものと思われますが、国土交通省が関わる事によってどうグレードアップするのかに要注目です。ちなみに上記のパースはどこを想定して描いているのでしょうね?JR駅とバスターミナルビルの間でしょうか?ただそうなるとミント神戸が取り壊されて広場化されている事になります。またポートライナーの高架もありません。
○まちの防災性能の向上
阪神・淡路大震災の経験等を生かし、バスターミナルビル等においては、災害時における帰宅困難者の安全確保や事業継続性の確保など防災機能を有するとともに、非常時の待機・避難場所等として三宮クロススクエアをはじめとする屋外空間の活用を図ります。
広場は当然の如く、災害時には退避場所になります。上記のパースも前述同様にどこを想定して描かれているのか分かりません。
○未来志向の移動支援導入
自動運転化への対応やパーソナルモビリティの拠点設置など、今後の新たな技術導入を見据えながら、誰もが使いやすいユニバーサルデザインに配慮した未来志向の移動支援の導入に向けたターミナル及び道路空間の整備を行います。
具体的にどのような未来型の移動デバイスの導入が図られるのでしょうか。コンセプト倒れにならない事を願います。
いずれにせよ国が関わるプロジェクトとなる事は事業の予算面やスピード面にとってもプラスに働くのは間違いないでしょう。朗報です。あと約2週間でバスターミナルビルの事業提案の審査結果が公表されます。周辺道路の整備についてどこまで触れられるのかは現時点では定かではありませんが、ビルの概要が定まると共に周辺整備の方向性も自ずと固まってくるものと思われます。
三宮バスターミナルビル周辺及び三宮クロススクエア整備に国土交通省も参画!
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久も市長ブログより
砂原庸介『新築はお好きですか』
2018年8月19日 から 久元喜造
諸外国と比較しても特異な日本の「持家社会」がどのよう形成されてきたのか、「持家社会」を生み出してきた「制度」について考察されています。
政府の政策展開のほか、経済の成長段階、社会慣習、地方政治など幅広い側面からの分析は、極めて鋭く、興味深いものがありました。
持家を供給するため、都市は「ヨコ」に広がり、さらに集合住宅の建設により「タテ」に伸びていったのでした。
しかしいま「持家社会」は、大きな壁にぶつかっています。
その象徴が膨大な空き家の発生です。
現在、空き家は一戸建ての住宅が中心ですが、今後、分譲マンションにも広がっていく可能性があります。
分譲マンションの区分所有者の高齢化が進むとともに、永住志向が強くなっており、自分の世代さえ利用できれば良いと考える区分所有者が増えれば、共有部分の新規投資も進まず、資産価値は下落していきます。
中古住宅として転売される可能性も低下し、「櫛の歯が欠けるように」空室が増えていくのです。
筆者は、タワーマンションにも警鐘を鳴らします。
「仮にその一部が将来管理運営に行き詰まり、「負の遺産」となった場合には処理が極めて困難になると考えられる」からです。
そして、「将来にわたって維持管理のあり方が懸念されている超高層のタワーマンションについては、政府はそのガバナンスに関心を持つ必要がある」と指摘されています。
まったく同感です。
膨大な住宅ストックを抱える現状において、中古市場、規模の大きな賃貸住宅に関する取引費用を下げる努力が求められるという指摘もそのとおりですが、具体的な政策をどう用意するのかは、頭が痛いところです。
またこんな投稿してますよ。
この人の頭の中は昭和で止まっているようです。
facebookでは前向きな再開発をやりますと言った投稿は見たことがありません。
一度、この市長を囲んで景観論、都市開発論を話し合う機会を住宅都市局で持ってもらいたいと思います。
ますます楽しみになってきましたね!これが完成したら、絶対訪れたいです。
まさか、国が関わるとは思いませんでした。これを機に三宮エリアが更に活性化するといいですね^^
ポートライナーの新神戸への延伸は実現するのかな?
国が関与するのは大いに結構だと思いますが、
正直言って計画だの方針だのはお腹いっぱいでウンザリです。
じゃあ数年前に長い時間掛けて議論して発表した、えきまち空間だの再整備基本構想だのは
一体何だったのとしか言い様がありません。
結局はまた振り出しに戻っただけじゃ無いですか?
更に言うならその数年間に具体的に目に見える形で進捗した事は何も無いんですよねえ。。
約2年前にここで大紛糾した間抜けなアクションプラン発表時から
何か具体的な着工まで進捗した事例って有りましたっけ?
他力本願になりますが、影響力の大きいこべるんさんには是非
市長や市行政を批判するスタンスも取って頂けると有難いです。
三宮駅前の交通量を見たらやっぱりバイパス通さなきゃキツイように思います。あそこだけで幹線道路は4つ、高速をいれて5つですか。1つ減るだけで大分変わるように思いますね。湾岸線が出来るまではひょっとしたら大きな動きは認められないように思えます。国交省が入るということは、期待できるのかなァ笑
自分が国土交通省の人間でも神戸市の現体制には任せられないので再開発に割って入って主導権を握ろうとしますね。
ところで閉鎖された三宮ターミナルビルが廃墟のように放置されている現状は前を通るたびに印象が悪く感じます。あれでは何も知らない観光客から見ると不振で閉店に追い込まれて閉鎖したビルのように思えてしまいます。せめてお得意の「えきまち空間」の再整備基本構想のイメージ画像を壁に貼ってアピールするとか何か対策をしてほしいです。
個人的にはビルを解体するまでの期間は看板も取り外されて無味乾燥なビルをプロジェクションマッピングでライトアップして演出すると面白いと思います。
国が再開発に関わること自体はとても歓迎すべきことだと思いますが、その場合であっても、地元の自治体がイニシアチブを発揮するにこしたことはないと思います。もっとも、いまの神戸市にその能力が十分あるかどうかは疑問に感じますが。
また、国の支援を受ける以上は、地元経済の発展だけではなく、日本の将来のためにどんな役割を果たすのかをもっと真剣に議論した上で再開発に取り組むべきです。
神戸市の出してくるイメージ図というものはどうしてここまで現実的でないんでしょうか。こんな未来都市を提示されたところで具体的なものへの期待は、正直自分には持てません。
ただ別紙にあったこれから再開発が予定される建物の中に神戸そごうが含まれていて、新館も一体に示されていましたが建て替わっている大阪神ビルのようなものを期待してもいいのでしょうか。受け身・保守的な市の姿勢のままではいつ実現するか分かったもんじゃないですけど。
ターミナルビルの地下階からドリルの音が聞こえてくることだけが今のもやもやの救いです。
タワーマンションは利便性の高い駅前再開発等で建設される例が多く、こうしたマンションの資産価値は下がりにくいです。手放されても次の買い手が必ず見つかります。人気なだけに価格も維持されるので、修繕費を払えない層の入居も無く、建物の維持管理もしっかりと保たれやすいです。駅から離れた中層マンションの方がよほどスラム化する可能性が高いです。
ぜひとも完成時には遊びに来て下さい!とりあえずあと2週間で概要が明らかになります。
水面下でどう動いているのかは分かりませんが、元の構想が更にグレードアップする可能性を秘めたという点では肯定的に捉えられるニュースかと思います。あと必要なのは具体的なスケジュールと内容の提示ですね。一期段階はJJR駅ビルが密接に結びついているので、ここがネックなのではないかと思います。
三宮再開発に国が絡んで来たことは予算面などから考えると素直に歓迎したいとは思います。
しかし悪く見るとまた一つ文句を言う対象が増えたと思えなくもありません。
私だけではないと思いますが1日も早く具体的な三宮を中心にした近い未来の神戸の姿が見たいんです。
生きているかもわからない何十年も先の未来図ではなく現実的な姿なんですよね。
本当に切なる願いです。
市や市長が無能だから、県や国に出てきてもらわないと本当に話しが良い方向に進みませんね。
やはりこの件に関してはたくさん意見がありますね。
私は期待する反面、不可解なこともあり、半信半疑でいます。
不可解なのはこの絵。見た瞬間、私は「なんだこれ?」と思いました。どこを描いているのかよく分からない。
http://kobeliveandwork.org/international/2041/
ここに載っているあのイメージ図はどこへいったのでしょうか? インタビューを見てもすごく期待していたのに。
三宮中心部への自動車の乗り入れが制限されると周囲の交通渋滞が発生する・・・。確かにそうです。
中央幹線の一部が国道2号ということもあり、国機関が関わるのは必然的になってくるとは思っていました。
しかし、このイメージ図を見て愕然としました。全く将来の姿が見えてこない。どうしたいの?
グレードアップなら歓迎です。ただ多分ないとは思いますが、ミント神戸を潰すというのは反対です。
ミントは、神戸でも数少ない「都会らしい」商業施設です。タワレコあり、OSシネマズあり。
さきほどのリンク先で住宅都市局菅原さんや秋田さんが語っている内容、いい線をついていると思うんですがねぇ。
現市長は「まちなか防災空地」なんて書いてるけど、中身が薄すぎる。これでも阪神淡路大震災から復興した街のトップというのは絶望です。
なんか防災先進都市にしようとかいう気持ちとかそういうのが見えてこない。
またまた市長批判になってしまいましたが、要するに、都市計画について市の中でしっかり話し合う必要があるということです。
神戸の「顔」である三宮の再開発、1日も早く「いい形」で完成できることを祈っています。
今朝の神戸新聞にJRビルの解体が今秋から始まると出てました。
2020年までに解体。新ビルは2023年竣工らしいです。
神戸新聞は今までJRビルについて数々の飛ばし記事を無責任に掲載してきたので
今度こそは当たっている事を願います。
面白いですね。いつも思うのは、このイラストは誰が描いてるんだろう?という点です。
市の予算ですから、もちろん市の担当者の指示によって描いてる筈なんですが
絶妙なタッチでまるで子供が夢想してる未来図のような印象を受けてしまいますが、れっきとした市の依頼に基づく担当者の指示に基づいたイラストでただの落書きでは無いのですよね。
こういうのは業界ではウマヘタって言うらしいですね。上手く下手に描くというか。意外と担当者の指示も曖昧でイラストレーターが適当に処理してるだけかもしれませんけどね。
どうも神戸市の再開発は一日千秋というか、いつまでにどうするという目標が無いような気がしますね。このイラストに象徴されるようにフワフワと漂っていていつまでも夢を追って定職につかないよく言えばバンドマン、悪く言えば引きこもりニートの様です。
組織はその長の色をよく表すと言いますから、多分今の神戸市は引きこもりニートなんでしょうね。ネットスラングでヒキニーです。
今回の国の介入は、ヒキニーの息子の部屋に親である国が乗り込むようなものですから
国には徹底的に質実剛健な父の役割を担ってもらい、いつまでも夢を見て定職につかない息子の両頬を勢いよく張って
現実(リアルなCAD完成図)を見せつけてやってほしいと切に願いたいものですね。
ひとまずクロススクエアの進捗については様子見ですね。まずはバスターミナルビルが優先です。
色々と異なるメルヘンチックなパースが次々と出てきて正直よく分からなくなっているのは事実ですが、私はあまり気にしていません。とにかく早くJRターミナルビルとバスターミナルビルの建設が始まる事を期待しています。加えて阪急がそごうの建て替えを始めればひとまず駅前の顔がかなり整います。クロススクエアはその中で進めば良し、進まず頓挫すればそれまでかなという感覚になっています。