JR三ノ宮駅前の雲井通6丁目角地で建設中の神戸三宮ビジネスホテル計画です。ホテル建築としては珍しく鉄筋コンクリート造です。現在、神戸市内で建設中もしくは計画中のホテルはその殆どが鉄骨造です。唯一、他に江戸町で建設中のルミナスホテルが鉄骨鉄筋コンクリート造です。
完成すると13階に達しますが、現在は7階辺りの躯体構築を行なっているようです。隣の東急REIホテルと比べると階高が異なります。日本人も平均身長が伸びてきており、時代の移り変わりと共に建物の用途に関わらず、階高も大きくなっています。
一時的ではありますが、この角地にホテルが立つ事によって建物の連続性が生まれます。都市における風格を語る上で高規格の建物の連続性は重要な知覚的ポイントです。経済力のある都市である程、この連続性の距離や範囲が拡大します。昨今の再開発ではこれが垂直方向に拡張している傾向にあります。地方都市ではこの連続性に欠けが生じ、凸凹のスカイラインが形成されています。神戸もこの点、例外ではありません。土地の高度利用が図られる都市でなければ、風格は生まれないのです。今後の再開発によって、三宮はある意味初めて神戸の都市格に相応しい景観形成が図られる機会になりそうです。
雲井通6丁目 三宮駅前ビジネスホテル計画
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ビルの谷間に有るコインパーキングほどがっかりするものは有りませんよね。おっしゃるとおりそれが駅前だとさらに地方都市としての残念感が漂います。
私はこのような建設中のビルの養生ネットに覆われた姿が好きです。敷地いっぱいに囲われているので、実際のビルよりひと回り大きく感じられ、迫力があるからです。またネットが外されてどんな風景が現れるのか期待感も否応無く高まります。
ここから2号線を東に車をしばらく走らせると、メルセデスのディーラーの隣に三菱自動車のディーラーのビルも建替え中です。高層では有りませんが、敷地が広く、ディーラーとしては結構な大きさです。こちらも養生ネットに覆われなかなか迫力が有ります。都心から少し離れた国道沿いもスカイラインの連続が見られ都市としての風格が上がりそうですね。
昨年6月に国交省より各地方自治体に対してインバウンド対策としてホテル用地の容積率緩和を通知しましたが、今のところこれを積極的に活用、または活用予定なのは東京、横浜、名古屋、大阪、京都の各都市です。東京なんかは500%緩和ですからね。
神戸はこの雲井通のビジネスホテルを始め次々と小中規模ホテルの新規ニュースが入りますが、神戸市が緩和案件を認めたホテルはなく、相変わらず蚊帳の外でこの建築基準緩和にも沈黙ですね。