かつては神戸の地域一番店であり、グループ内の主要基幹店であったそごう神戸店。直近の年間売上高は460億円と最盛期の半分以下。現在の一番店である大丸神戸店と比べても半分強の規模しかありません。5年程前にヨドバシカメラが神戸への進出機会を伺っているという情報が出た際、その出店候補地を巡って当ブログ内で色々な案が出ましたが、水面下ではそごう神戸店の敷地への進出に向けて交渉が進んでいるという話もありました。当時はそごう西神店が閉店するという報道は確かにありましたが、まさかそごうが三宮から撤退する事は非現実的と思っていました。しかし今はその可能性が無きにしもあらずと思えるようになってしまっています。
去る3月、そごうと西武を傘下に置くセブンアンドアイホールディングスはそごう柏店と西武旭川店を閉鎖すると発表しました。日本最大の流通グループ企業となったセブンアンドアイも好調なのはコンビニ部門のみで業界全体が不振であるスーパー事業のイトーヨーカ堂、地方店が主でインバウンド効果を享受できていない百貨店のそごう・西武が足を引っ張っている状況です。前述の二百貨店の閉鎖には同ホールディングスの株式を米投資ファンドのサード・ポイントが取得した事が背景にあります。同ファンドはイトーヨーカ堂の縮小と再編、 そごう・西武とバーニーズジャパン、ニッセンホールディングスの売却を求めています。これに対し、セブンアンドアイはイトーヨーカ堂20店の閉鎖も決定しました。しかし同ファンドはまだ不十分と一連の閉鎖計画を評価していません。
更にこの状況に追い打ちを掛けるようにセブンアンドアイを今の規模まで押し上げてきた鈴木敏文会長兼最高経営責任者が後継人事の問題引責によって退任することになりました。現社長の退任も発表されたばかりです。コンビニ各社は鈴木氏の影響力がなくなることを好機とみて一斉攻勢に転じる可能性があります。セブンイレブンの牙城が簡単に崩れることはないかと思いますが、選択と集中によって百貨店事業の売却や大量閉店が実施されるかもしれません。
そもそもセブンアンドアイの傘下となってしまった事がそごうの不幸だったと言えます。心斎橋本店は真っ先に売却され、地方店の更なるリストラ。既存店へはさしたる追加投資も行われず、各店は自力での営業努力のみで激化する競争の荒波に揉まれますが、軒並み売り上げを落としています。旗艦店でありながら老朽化が顕著な西武池袋本店でさえ建て替えは選択されずに大規模改修工事に留まりました。セブンアンドアイの傘下にある限り、同じく老朽化する神戸店が建て替えられる事はないでしょう。隣接して竣工したばかりの三宮ビル北館は本来であれば、そごうが低層部を借り上げて商業施設にするのが健全な状態だと思います。少なくとも大丸であればそうしていたことでしょう。
そもそももはやそごう神戸店には元来、百貨店の持っていたワクワク感や優越感を感じさせるオーラがありません(そう感じさせるデパートも少なくなりましたが)。同じ対価を払って同じ物を買うならそごうより大丸で勝ったほうが満足感を得られます。百貨店自身のブランド差もありますが、売場の根本的な雰囲気が異なっています。無駄を廃す目的でそごう名物の人形時計もなくなってしまいました。遠方の人が大丸訪問を目的に来神することはあってもそごうでの買い物をメインに来られるケースは考えにくいです。
JR三ノ宮駅ビルが建て替えられてもしルクアや三越伊勢丹が出店した場合、そごう神戸店は競争力を維持できず更に売上を落として400億円を切ってしまうかもしれません。神戸店の採算ラインがどれ位の額かは分かりませんが、赤字転落が見えてきてしまうかもしれません。そうなった場合、もしまだそごうがセブンアンドアイ傘下にあれば、いよいよ撤退の文字が現実的になるでしょう。その後は譲渡先によって再開発される可能性が高まります。もしそごう自体が売却される場合でも、譲渡先によるテコ入れが行われれば建て替えという選択肢も勿論出てくることでしょう。考えられる譲渡先は三越伊勢丹か高島屋か。いずれにせよそごうを取り巻く環境は加速度的に変化しています。これから起きる大きななうねりの中でそごう神戸店が生き残ることができるのか。翻弄された結果として神戸から姿を消してしまう日が訪れるかもしれません。
そごうが神戸から姿を消す日
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個人的には早く閉店してほしいと思ってます。
神戸の一等地にまとまった土地ができそこに新たな複合施設ができれば街の活性化にも繋がりますし、景観も都会的になると思います。
あの面積があるし、駅前なんで200m規模のビルを建てるべきですよね。
とはいえ、百貨店の新規参入とかもう絶望的だしねえ。
いつも楽しく読ませていただいております。
今の体育館の様な神戸そごうの外観ですが、あのガルバの内部は
かつての古い建物がそのまま残っているんです。
駅前を真新しいビルで固めてしまうと、味気ないものになるので
是非ともこの建物の外観だけでもいいので残してほしいものです。
磨いて綺麗にすればすばらしい外観のビルになれるはずです。
当時のそごう経営の暗雲は震災にて半壊し売り上げが低迷したそごう神戸店にありました。実質、そごうの直営店が数店しかなく、神戸店が支えになっていたからです。既にその当時から経営は厳しかったのかもしれませんが、神戸店を復活させる際に、全面的に建て替えを行う、思い切って撤退する等、考えたら良かったのかな?とも感じてます。
前にも書いたかもしれませんし、今回こべるんさんも書かれていますが、そごう自体に輝きがなく、お店全体に活気がなく、また、建物も古く、不便。だから、綺麗で活気のある大丸に人は流れてしまう。と感じていますし、私自身もそうです。
また、今のセブンアンドアイには百貨店事業はお荷物のようにも思います。
イトーヨーカ堂自体もお荷物のようになりつつある中で、それ以上にお荷物な存在でしょう。
そんなお荷物である西武、そごうの引受先があるのか?と思うと、疑問です。
また、三宮の駅前で、今の状態のままでやり続ける意味があるのかも疑問です。
駅前に必ず百貨店が必要かといえば、もしかしたら、時代的にはいらないのかもしれません。あっても、小さい店舗でも良いような気もします。
例えば
阪急西宮ガーデンズなどの様に、モールと百貨店を一緒にするのはどうでしょうか?確かに、阪急西宮においても食料品の売り上げはよくても、衣料品は赤字ですし、阪神百貨店の三宮の失敗例もあります。
でも、どの年代もが楽しめる場所となれば、単独よりも、そういう流れの方が良いのかな?と私は思います。
もし、JRが建て替えをすれば、きっとオーパ撤退のルクアになるんでしょうね。そうなれば、ミントも危うくなり、マルイにも影響はあるでしょう。もしかすると、センター街にも影響はあるかもしれません。
(店舗移転もありますし、人の流れも変わるかも)
また、ダイエーがイオンに切り替わる際にも、何かまた一悶着あるのかもしれません。
必ず時代の変化はきます。
その変化に如何に上手く対応していけるかで変わってくると思いますので、そこは十分見守っていきたいと思います。
三宮周辺にイオンモールKOBE三宮ができると予想しています。そのイオンモールができた時が、そごうの命運を分ける時だと思います。
そごうはともかくとして、三宮の駅前には都市型の本格的な百貨店の一つや二つは必要ですね。あくまでも個人的な意見ですが、スイーツでも惣菜でも弁当でも、デパートで買うとスーパーでは買えません。やはりその場で名店が作っているのは強いです。
それと催事場での物産展はそごうは結構力を入れてます。先週も東北展、その前は大新潟展や北海道展がありました。昼間にイートインで、ご当地グルメを食べ、帰りにご当地スイーツを買って帰ると、家人に喜ばれます。その点大丸は物産展に力を入れてませんね。その必要が無いのでしょうか。
実は私はデパ地下と物産展にしか用は無いのですが(笑)、都市の格として郊外店ではなく、駅前に本格的百貨店がほしいところです。
別にそごうで無くてもいいのですが、ヨドバシやテナントビルになったら少し寂しいですね。
震災からいちはやく全面開業したのはそごう。売場の一部も削られ、柱も太く補強されていたが、とりあえず三宮の駅前に光がついた。当時の店長のインタビューではとにかくはやく開店したかったと答えていたことを覚えています。大丸は全面建て替え、両店ともそうしていたら神戸には数年間百貨店といえるものはなかった。それから会社が傾いて現在にいたるわけで、不運だなあと思います。都市競合も大体先が見えてきたので、そろそろ新しい動きがでてくるといいですね。
ヨドバシが現在のそごうに入るイメージは浮かび上がりますがそごうが全面建て替えするからイメージはあまり浮かびあがりません。
阪急三宮が再開発に入り阪急百貨店神戸店がもしもできるのであればその時はもうそごうは撤退を余儀なくされる(再開発前にしてるかも)と思います。
今後のセブンアンドアイの方向に注目です。
百貨店+オフィスで充分に採算が取れる場所ですよね。(別館は閉鎖)
梅田の阪神・阪急と同じ構成ですし、成功率も高いと思います。
問題は、地主が複数居ることでしょうか。
東京では膨大な地主をまとめて広大な再開発が莫大な量、行われています。
この差は何なんでしょうね?
そごう自体にはほとんど行かないのですが、ロフトはかなり頻繁に利用しているので、そごうと一緒に撤退されてしまうと少しきついですね…
同じセブンアンドアイ傘下ですし、免れないでしょうか。。
どちらにせよ、そごう自体についてはこべるんさんのおっしゃる通りですね。
やはり神戸市民としては、大丸>>>>>そごうに思えてしまいます。。
JR三宮駅から海側を見たときのそごうは 確かに 集約化して200メートル級の高層ビルが出来たらいいなーと思っていました。 ただ反対側の角はパチスロ狭小ビル群でしたので 個人的には今のそごうビルも嫌いではありませんでした。でも百貨店は売り上げ重視ですから 時代の流れでしょうねー
震災前のそごうの活気を思い出すとなんとも寂しいですね。将来、阪神所有の部分だけ外壁保存して高層ビル化すれば、神戸の顔として申し分ないのにと勝手に期待してます。
斜陽だったダイエーは中層階以上はそのまま、イオンスタイルとして新たなスタートを切りましたがそごうは同じようなリメイクはやはり難しいんでしょうか。
周辺整備が進めばそこに必要とされるものが何か見えてくるのでしょう。いずれにせよ元町やハーバーなどと上手くバランスの取れたものになることを願うばかりです(地域間で競争も必要なのかもしれませんが)。
ぶっちゃけ、7&Iがミレニアムグループ百貨店の売上高4位の
そごう神戸店をそうやすやすと閉店させることはあり得ないんでしょう。
7&Iが百貨店業から撤退しないかぎり、いま以上の投資も難しいし、
そごう神戸店も放置プレイがいいところでしょう。
7&iの体制がはっきりして、副社長に百貨店担当の後藤氏をつけた。
少なくとも、業界三位の西武池袋と1000億店舗の横浜そごうは安泰だが、他店はわからない。
今460億でも毎年 前年5%マイナスなら3年で400億割れとなる。
17年消費税アップならもっと早く400億割れとなる。※外商込みで。
そうなればイオンモール以下の店舗売上となり、都心店舗としての存在感ははなくなる。
大丸が今850億、一番店の強みでマイナス幅は少ないので、半分以下の売上となる可能性大となり、とても対抗できる状況ではない。
そうなれば販売員の削減、在庫削減、取引先の意欲減と貧すれば鈍すでどんどん悪化し、赤字になる可能性大。退店大いにあり。
そごうのデパートとしての存在意義は措くとして、建物の方は限界をとうに超えていると思う。むしろビルの寄せ集めでよくぞここまで凌いできた。と言う感じです。
所有者の1社である阪神電鉄=H2Oリテイリングあたりが音頭を取って土地建物を所有する4社共同で隣のLoftも含めて建替えて欲しいな。
百貨店の撤退が望まれる状況って異常ですよね
セブン&iの経営者はこのブログを見て
三宮そごうの置かれている立場を噛みしめてもらいたいものです
「東京では膨大な地主をまとめて広大な再開発が莫大な量、行われています。 この差は何なんでしょうね?」というコメント。
単純です。神戸には未来が東京よりないからと権力者がおもっておるからです。費用対効果が東京より全然ないからと思っておるからです。
それは、国による東京一極集中の国策をしているからだけです。地方創生は国は農業や、ローカルな町おこしだけで、決して東京よりすごいことはしてほしくないのです。かっこいいところはしてほしくないのです。
たとえば、あなたが見るかっこいいあこがれるドラマはどこがぶたいでしょうか。私は神戸という都会は日本においてもっとも美しい都会と思ってはいますが、残念ながら国策は東京なんでもかっこいいもの一極集中主義です。
私のちいさいころ、神戸120万、横浜155万(1967年ぐらい)で、貿易学は日本において、どちらの都市も全国1位2位をいったりきたりだったようです。今神戸150万で一極集中政策で毎年1万減少、横浜は360万で逆に一極集中政策でいまだ、1万以上毎年増加。横浜駅は三宮の3倍ぐらい大きく人通りも数倍あります。太刀打ちできません。三宮は全然、大宮より小さく、千葉駅と同じかそれより小さく、東京郊外の立川か八王子ぐらいの規模感ではないでしょうか。
神戸はこの50年間首都圏のローカル都市に抜かれることはあっても抜くことはなかったのではないでしょうか。
まったく残念です。すべては一極集中主義だからです。
阪神淡路大震災
私の家も大変でした。しかしこのとき、ここが神戸の復活のきっかけになればいいと思っていました。だけど国は認めませんでした。たしかエンタープライズ特区を要望しましたが、国はだめといいました。当時神戸は日本最大のコンテナポートでアジアでもトップグループです横浜よりはるか先にいっていました。にもかかわらず国は震災の優遇はNGとしました。これが間接的東京一極集中政策です。神戸でなければ必然的に横浜に港機能がうつってしまいます。神戸からクレーンヲ扱うガンマンとよばれるクレーン操作人も、一斉に横浜にうつったことは簡単に想像できます。
あれこれすべては東京一極集中主義で全国は右肩さがりのような状況です。だから私は大阪都構想をなんとしても成功させたいと思っています。大阪がきらいとか、そのとき神戸は、なんていっていたらますます
神戸はじり貧になるだけです。
つい最近、湾岸線がやっと10年かけてつくる話がありましたが、おそすぎます。国が日本で最も混雑する阪神高速神戸線をみとめてもそれよりもっともっと首都圏の高速道路が大事なのです。千葉の市川市あたりには。道幅が100メートルもある(第二阪神国道の2倍の幅)高速道路がもう2,30年にわたって工事中です。神戸のほうが混雑しているにもかかわらずです。このような一極集中政策であるかぎり神戸も関西もじり貧になるだけです。
首都圏以外の人口減少は今後もっと加速するのが規定路線のようです
このままだと国全体の損失が大きすぎるのでいつか劇薬が投入されるでしょうが時期も内容もまったくもって未定
しかし経済は無限に変化するものの歴史は変わらない
近畿圏が日本の全てを作り上げたという圧倒的な歴史を街の魅力として利用していいのは京都だけではないはず
はるか昔の子供の頃、父に連れられて毎週「そごう」に行ったものでした。
迷路みたいで結構ユニークな品揃えだった記憶があります。
大丸よりそごう、そんな時代でしたね。
最近久々にそごうに足を踏み入れ、総合スーパーよりも落ちた品揃えとハンズとロフトの同居に驚きました。
地震が1つの契機であったにせよ、販売戦略の躓きは大きいと感じます。
このままですと、いつ無くなっても不思議ではないです。
思い出が無くなるのは寂しいですが、街は生き物なので、どんどん時代のニーズを取り入れて変化していくべきでしょう。