神戸旧居留地25番館にあったルイ・ヴィトン神戸メゾンは、昨年3月に近隣の神戸御幸ビルにルイ・ヴィトン神戸店として移転して以降、後継テナントは決まっていません。
ルイ・ヴィトンのアバンギャルドな内外装のままでは次のテナントを誘致できない為、外装のリニューアルが実施されました。
元からの大きな開口部はそのままに、より部材のコントラストがハッキリと出る色調とガラスによる透明感を強く押し出すファサードに変わりました。
以前は色調が淡く、風景同化型の中でディテールに拘りを強めたデザインでした。
リニューアル後は、かなり存在感が強められ自己主張しています。
1-2階のメゾネットタイプの店舗区間の為、大型店の部類に入ります。この区画を使いこなせるブランドはそう多くはないでしょう。神戸阪急のリニューアルによって、高級ブランドの出店先の選択肢が広がった為、より後継が決まりづらくなっている可能性も否めません。
向かいの神戸興和ビルには同じくメゾネットタイプのテナント区画にプラダが営業しています。
その奥のテナント区画には、バーバリーが出店していましたが、大丸が自社百貨店により近い神戸ダイヤモンドビルの1階に移転させてしまった為、空テナントとなりました。こちらも後継はまだ見つかっていません。
大丸もテナントを動かすのであれば、後継もしっかりと決めて欲しいものです。
神戸旧居留地25番館の東側の最大区画には、米国百貨店ブランドのバーニーズ ニューヨークが出店しています。
バーニーズ ニューヨークの米国本体は2019年に倒産しましたが、日本の店舗は資本が切り離されている為、存続しています。しかしバーニーズジャパンの経営も当初の伊勢丹からファンド、そしてセブン&アイに譲渡されてきました。
そして先日、現保有主のセブン&アイもはバーニーズジャパンの全株式をラオックスホールディングスに売却する事を発表。親会社の入れ替わりは店作りを翻弄しかねません。
これまでバーニーズジャパンは、新宿、横浜、神戸、福岡に店舗を展開してきましたが、21年には1号店の新宿店を閉店しました。
中国企業となったラオックスは、富裕層開拓の意気込みを見せているようですが、県内では姫路のヤマトヤシキを扱えずに潰した経緯がある為、印象はあまり良くありません。
足下では、コロナ禍からの脱却が進み始め、街中の比較的小規模な路面店の空きテナントは埋まり始めている傾向が見られていますが、大型区画については、まだ予断を許さない状況のようです。訪日客も戻りつつある中、観光需要の掘り起こしが、テナント出店にも大きく影響を与える事になりそうです。
神戸旧居留地25番館 ルイ・ヴィトン店舗区画外装リニューアル完了 後継テナント求む
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バーニーズは客の入りが悪いですねとても、この店単体で採算が獲れているようには思えないですね。
もし撤退なら、ルイヴィトンの区画と併せ、狭くて迷走中(個人的意見です。)の市立博物館の別館にしたらいいかも?と思ってしまいます。