マリンピア神戸

三井アウトレットパーク マリンピア神戸の営業最終週突入!いよいよ15日に建て替えによる閉館へ

いよいよ1月15日の閉館に向けて最終週に突入した三井アウトレットパーク 神戸マリンピア ポルトバザール。閉館セールが行われており、連日大盛況となっているようです。



5館から構成されるアウトレットモール。南欧の港町」を基本コンセプトに、海と明石海峡大橋を間近に望む立地条件を生かした複合型商業施設の開発計画として、1999年に開業しました。



昨年12月中旬から行われている閉館セール。最後の売り尽くしとして、現在のモールの姿を惜しむ多くの人々が最後のショッピングを楽しんでいます。



このアウトレットモールは、約1.1ヘクタールの市有地を神戸市から三井不動産が15年の期間で賃借契約を締結し、施設の運営を進める事から開始。開業当初は1.6万平方メートルの延床面積からスタートし、2000年には第2期増床(イースト棟)、2006年に第3期増床(アネックス棟)、そして2009年に第4期増床(セントラル棟)を実施しました。



この4期に渡る増床で、敷地面積は7.8ヘクタール、延床面積は36,100平方メートル、店舗面積16,600平方メートル、店舗数は140店にまで拡大しました。



しかしながら阪神間に次々に大型ショッピングモールが誕生した他、このモールの商圏となっていた中四国にもショッピングモールが開業し、更には神戸三田にはエリア最大級のアウトレットモール「神戸三田プレミアムアウトレット」がオープン。敷地面積24ヘクタール、店舗面積は4.2万平方メートル、出店数220店と、現在のマリンピア神戸が太刀打ちできる規模ではありません。またりんくうプレミアムアウトレット、滋賀竜王の三井アウトレットパーク等、大型アウトレットモールも増床を繰り返し、マリンピア神戸は小振りに転じました。



2009年と最も遅くに開業したセントラル棟。現代のモールに通じる設計の建物です。



中央に吹き抜けのアトリウムが設けられており、垂直動線のエスカレーターが設置されています。



基本的に2層吹き抜けで中央通路を設け、2階は両サイドに廊下を配置しています。

恐らく建て替え後の新モールは、館内全ての基本構造が、このセントラルを踏襲するのではないかと思われます。



このモールの大きな特徴は開業翌年に建てられたこのイースト棟です。



「南欧の港町」のコンセプトはこのイースト棟に凝縮されたと言って良いでしょう。



2層構造で両サイドに店舗、中央に通路という基本設計はセントラル棟と同様ですが、何と言ってもその違いは屋根で閉じすにオープンモールにした事。



ハーバーランドのモザイクもこのオープン型モールにした事がその人気を支えていると言えます。コンセプトの体現や雰囲気の創出には絶大の効果を発揮する事に成功しています。

ただアウトレットモールの場合、色々な店を見て、買い回るという来館者の利便性を考えると、1店舗毎に店外に出て天候に大きく影響を受けるオープン型モールは使い勝手は良くありません。



従って増床時に新設された建物は全てインドア型の構造に統一されています。



建て替え後は1棟構成で回遊性を重視しつつ、今まで以上に開放感を高める造りになるものと思われます。



しかしながらポルトバザールの名も新モールにも継承して欲しいと思います。



屋内と屋外広場の融合は海辺に立地するこのモールの大きな特徴です。



ヨットハーバーや明石海峡大橋、淡路島を望むリゾート感満載の風景も他モールにはない大きなアドバンテージです。



新モールの延床面積はこれまでの倍の約74,000平方メートルに拡大しますが、これでも面積のスペックでは関西最大級を誇るモールを上回る事は出来ません。



従って店舗数やブランドを増やすのみでなく、このモールの特色をこれまで以上に強める事によって集客力の強化する必要があるでしょう。



その特徴に大きな貢献を果たすのはラグーンエリアに整備されるラグーン・コミュニティ・パーク。



この週末までで一旦、23年の歴史に幕を閉じます。ファイナルセールによる来館者増加で再び懸念が増大したのは、周辺道路の脆弱性です。国道2号線の西行き一車線の区間の二車線化、垂水駅周辺の道路拡幅等、解消の必要な課題についてどのような対策が打てるかも検討が必要です。
関連記事
マリンピア神戸

三井アウトレットパーク マリンピア神戸建替計画 敷地内の完全更地化が完了 新モールの建設着手は8月1日からスタート 竣工は来秋を予定

2023年7月5日
こべるん ~変化していく神戸~
年初から進められてきた三井アウトレットパーク マリンピア神戸の既存建物解体撤去工事。約半年の工期を経て、完了を迎えようとしています。 …
マリンピア神戸

三井アウトレットパーク マリンピア神戸建替計画 建築エリア全体で基礎工事が進行 一部は基礎完成で鉄骨工事への準備整う

2023年10月8日
こべるん ~変化していく神戸~
来秋の建て替え工事完成、オープンを予定する垂水のアウトレットショッピングモール「三井アウトレットパーク マリンピア神戸」。新モールの …
マリンピア神戸

三井不動産が三井アウトレットパーク マリンピア神戸の建て替え計画 建築着工を発表 24年秋にラグーン新エリアも含めて全面開業?

2023年8月4日
こべるん ~変化していく神戸~
三井不動産は、2月より閉館した既存解体撤去を進めてきた三井アウトレットパークマリンピア神戸について、建て替え工事に着手した事を発表し …
マリンピア神戸

三井アウトレットパーク マリンピア神戸建替計画 既存建物解体がいよいよ大詰め 競合モールとどう差別化を図るか

2023年5月11日
こべるん ~変化していく神戸~
2024年度の再開業を目指して進められている垂水のアウトレットショッピングモールの三井アウトレットパークマリンピア神戸。2月から開始 …
マリンピア神戸

三井アウトレットパーク マリンピア神戸建替計画 モール本体棟が立ち上がる ラグーンエリアの整備も進行中

2024年3月29日
こべるん ~変化していく神戸~
11月の完成を目指して工事の進む三井アウトレットパーク マリンピア神戸建替計画。前回2月の取材時では敷地全体に及んでモール本体棟の鉄 …

POSTED COMMENT

  1. えくぼん より:

    いつも楽しみに拝見しています。取材力、情報収集力に脱帽しています。

    マリンピア神戸のすぐ近くに住んでいますが、散歩にもちょうど「手頃」で重宝していたのですが、閉館のニュースを聞いて、その後出た三井不動産の建替え後のイメージ図を見て若干ショックでした。

    確かに「小ささ」は否めません。今時平面駐車場を大きく構えるSCはあまりないと思いますし、集客を見込んだ建替え、増築は歓迎なのですが、あのなんとも他のSCでは味わうことのできない開放感、張りぼてながら欧州を思わせるファザードはとても気にいってました。

    ラグーンを活かし、景観や開放感を活かして店舗づくりをしてってほしいと願います。

    最後に道路事情ですが、仰る通り最悪です…
    神戸市も垂水の再生に取り組んでいるので、力合わせてアクセスの改善があればいいのですがね。

  2. Matsu より:

    こんばんは。
    ポルトバザールの頃から利用しており、店舗でも働いた事がある者です。
    セントラルもやはり手が入るのですね。

    平日のセールがない時期は閑古鳥が鳴くほど人がいない時があるので正直差が酷いので丸ごと建て替えは賛成です。

    原因はファッション店舗のラインナップなど色々挙げれるかと思いますが個人的には他店舗ではある館内に広めの休憩所またはフードコートがない点です。

    似たり寄ったりしてしまいますが気楽に休憩や片手で食べられるようなジャンクフードが店外でしか食べられないので利用しずらいという声はよく聞きました。実際に真冬は景観を楽しむどころではなく館内のイスぐらいでしかひと休憩できませんので疲れます。

    個人的な理想は淡路島のインターチェンジのようなフードコート兼道路情報が入る休憩所と大型トイレのような利用しやすいまとまったスペースが欲しいです。

  3. sirokuma より:

    広域からのアクセスは第二神明名谷ICか高丸ICからになると思いますが高丸IC⇒商大筋の混雑が一番酷いように思います。これは、マリンピアへ往来する歩行者で右折車両が殆ど捌けない状態の2号線商大筋横断歩道を廃止することで随分緩和されると思います。
    歩行者は2号線垂水駅前交差点からマリンピアに誘導するルートを分かり易く整備するのが一番安上がりでしょうね。でも商大筋に歩道橋新設は必要かもしれませんね。
    東側からの車は、平磯公園東詰めから公園内道路を経由し福田川上のバイパスに接続するルートを拡幅整備すると公園の利便性と2号線の混雑緩和が解消できると思います。

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です