兵庫

ワコーレシティKOBE湊川公園新築工事 建物竣工 湊川公園周辺の再開発に一区切り



神戸市営松本住宅とミナイチ市場から構成されていた湊川共同組合ビル(1969年築 地上10階 地下1階)は老朽化から、市営住宅の廃止と再開発される方針が固まり、和田興産を事業協力者と決定したのが2018年11月。既存建物解体を2020年7月までに完了し、新築建物の工事に約2年弱を費やして遂に「ワコーレシティKOBE湊川」が竣工しました。

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解体前の湊川共同組合ビルです。ふれあい通りの南側は次々と建て替えが進んで、新しい建物が連続して以前と見違えるようになりました。



湊川エリアのランドマークとして、威風堂々とした外観です。既に入居が始まっているようで、取材日は引越業者のトラックが多く駐車していました。

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新旧共に同じL字配置の建物ですが、新しい建物は松本住宅とはLの字を反対に置いた配置構成です。



ずっしりとした重厚感があります。ワコーレシティのシリーズは「シティ」と命名されるだけあって、住戸数の多い大規模マンションに与えられる称号です。



最近のワコーレの大型マンションのトレンドはコーナー部にカーテンウォールを採用し、住戸からバルコニーを介さないダイレクトビューが望めるようになっています。神戸市では消防条例によって、高層建築物や一定以上の床面積を有する共同住宅やホテルでは、就寝を伴う居室からのニ方向避難経路の設置が義務付けられている為、通常は全周バルコニーという設計になりがちですが、ワコーレはうまくこの制約をかわしています。



低層部周りの様子です。大通りに面してエントランスホールが配置されています。



建物北側の1階はテナント区画かと思われます。まだ内装工事等は進められていません。カフェ等が入ると、この通り沿いにはあまりない業種なので、賑わいに貢献しそうです。



ふれあい通りに面したコーナー部の様子です。



アーケードのふれあい通り沿いには建て替えられた店舗棟に合計6区画の店舗スペースが生まれました。既に一部は内装工事がスタートしています。



既存のテナントが戻ってくる事になるのでしょうか。再開発中の2年以上、片側営業だったふれあい通りが再び賑わいを取り戻します。



通りの東側周りの様子です。こちら側にも商店街に面してマンションのエントランスが備わります。



商店街と区役所・湊川公園方面を繋ぐスキップロードが完成しました。回遊性の向上に貢献します。



スキップロードを区役所側から見た様子です。間もなく開通・供用開始される事になります。



スキップロード周りの外構の様子です。



建物に沿って歩道が整備されました。



建物南側は兵庫区総合庁舎が聳えますが、道路を挟んで十分な間隔が設けられているので、陽当たりは問題ありません。



兵庫区総合庁舎建て替え、湊川共同組合ビルの再開発と、隣接した兵庫区のヘソエリアが同時期に開発を終え、湊川公園周辺は新しい時代に相応しい景観と機能を備えた事になります。湊川市場は「神戸の台所」と呼ばれ、多くの生鮮食品関連の店舗が集います。今後の同エリアの活性化には、建物の老朽化や店主・住民の高齢化が課題となります。若返りを図るには更なる再開発が必要になるでしょう。

ワコーレシティKOBE湊川公園



所在地 神戸市兵庫区荒田町1-3-3
事業者 和田興産
敷地面積 1,954.82㎡
建築面積 1,471.47㎡
延床面積 13,606.46㎡
高さ 44.38メートル
構造 鉄筋コンクリート造一部鉄骨造
階数 地上14階 地下1階
用途 共同住宅 171戸(住戸168戸、ゲストルーム1戸、店舗2戸)
設計 大土呂巧建築設計事務所
施工 村上・今津特定建設共同企業体
竣工 2022年5月



順次行われている湊川公園のリニューアルはまだ継続中です。現在は再整備工事(その3)がスタートしています。



庁舎の東側周りの再整備が進行中です。アスファルトで仮舗装されていましたが、本舗装に切り替えが行われています。



インターロッキング舗装ブロックへの置き換えが進められています。ランニングコースも整備される予定となっています。



建設現場事務所のあった敷地には交番が建築される予定です。



外で過ごすのが気持ち良い季節となり、ふわふわドームが盛況でした。六甲アイランドの神戸ファッションプラザのアトリウムにも整備されたふわふわドームも人気を集めているものと思われます。更に市内各地に増殖していくかもしれません。
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