新兵庫区総合庁舎が昨夏より稼働した為、昨秋より旧庁舎の解体が行われてきました。先日まで地中障害物の撤去工事が行われていましたが、いよいよ工事は次のフェーズに入ったようです。
三点式パイルドライバが新たに投入されました。
杭工事が開始されている模様です。既製杭の建て込みが行われているのでしょうか。新庁舎と連結されて構造を一体化させる新兵庫消防署の建設がスタートしました。
敷地内奥に新たな道路が整備されている模様を確認しました。
新庁舎の北側に備わる新しい道路で庁舎の裏に広がる駐車場への新アクセス路となる模様です。こちらの道路の供用開始後、現在の新庁舎と新消防署の間を貫く現在の道路は閉鎖されます。
新庁舎の北側の壁は4階までは窓も一切無く、接続用の複数の鉄骨が突き出しています。
新しい道路の北側にも大きな空白地が誕生しています。この場所にあった湊川共同ビル・市営松本住宅が解体されて地上躯体が姿を消しました。8月には和田興産の分譲マンションと店舗棟から成る再開発ビルを着工予定です。
湊川共同ビルから兵庫区役所に至った大きな建設工区が南北に広がっています。湊川公園も再整備が進められており、地域拠点としての活性化を目指しいます。
これらの行政主導の開発が都心のようにこのエリアでも民間投資を引き出す形に誘導できるのか。周辺にはまだまだ老朽化した再開発ビルが複数存在します。これらの再生や建替等に繋がっていくのかどうか。今後も注視していきたいと思います。
兵庫区総合庁舎・消防署建設他工事 2期工事着手 湊川共同ビルの解体も完了間近
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湊川や新開地に市庁舎を持ってくることはできないでしょうか。
三宮の市庁舎の一等地の土地を売ることで民間に三宮の一等地を開放することになりますし、一等地を売って比較的に地価の安い湊川に移転すれば余剰資金も生まれてきます。
生じた余剰資金は震災の負債を返済するのにも使えるでしょうし、市民に還元することもできます。
また、「民間投資を基本とし、民間投資の行きわたらない地域を行政が開発する」という本来の地方自治体のあるべき姿にも則しており、「神戸市よし、民間よし、市民よしの三方よし」が実現します。
三宮のオフィスの空室率が2%未満となっていて、三宮の土地の余剰がない状況であるにもかかわらずその一等地に市庁舎が存在しなけらばならない理由は何でしょうか。
市庁舎は公共性の観点から交通の利便性が高いターミナルに存在する必要がありますが、一等地のオフィス街に存在する必要はありません。
神戸市は震災後から「新長田を副都心化する」と言っておきながら、言い訳程度に市庁舎機能の一部を新長田合同庁舎に移したものの、大部分を三宮に残す方針です。
神戸市のこの態度を民間の立場から見れば、「おれは三宮の一等地に住むし、これからもこの土地を手放すつもりはない。この三宮において優先されるべきは自治体である神戸市さまで、お前ら民間は優先されない。わかったな」といった高圧的な態度に感じられるでしょう。
おそらく神戸市は80年代の成功体験が忘れられず、民間投資による再開発が主流になった現在においても「市が開発の指揮をとるので、市の考えが最優先されるべき」との考えに固執しているのではないでしょうか。
このため、市の意向にそぐわないトレンドを否定すべく、景観を理由とした高さ規制やトレンドであった職住近接を否定するマンション規制などの規制を連発していると考えられます。
これでは民間からの投資が滞るのも無理はありません。
新長田の再開発が終わりに向かっていてこれ以上市庁舎を移転できないのであれば、この湊川や新開地の辺りに市庁舎があってもいいはずです。
歴史的な観点から考えても、この兵庫区役所のある土地には周辺の市立学校の土地と併せてかつて神戸市役所が存在したこともありますし、戦前は神戸地裁の辺りに神戸市役所が存在したこともあります。
神戸市役所(現在の2号館)が三宮に移ってから既に60年余りが経過していて、神戸の歴史を振り返ってみればそろそろ市庁舎を移転してもいいころです。
2号館3号館の建て替えがはじまりつつあるのでいまさらなかなか動けないのかもしれませんが、神戸の今後の民間投資を考えて行動してほしいです。
いつまでも過去の成功体験にとらわれるのではなく、状況の変化に応じた政策の変化を恐れていては都市間競争に敗れるのは間違いないでしょう。
私が恐れているのはコロナショックによる状況の変化ではなく、状況の変化に神戸市が対応できそうにないことです。