都市計画決定したJR三ノ宮新駅ビル低層部内の公共空間はこれまで複雑且つ移動も困難だった回遊動線を集約・整理し、利便性を高める為のハブ機能を有する計画です。完成済みの神戸三宮阪急ビル、神戸交通センタービルと合わせて、各線鉄道駅と周辺施設の連絡を立体的な動線で向上させます。
前回の新駅ビル1階の詳細に続き、今回は2階について確認を進めたいと思います。
2階の通路の断面図です。変形十字形の動線はJR三ノ宮駅中央改札と神戸阪急に連絡する歩行者デッキ間を結ぶ南北、東側に再整備される駅前広場上の人口地盤デッキと三宮クロススクエアを繋ぐ東西の二つで構成されています。
まず南北の通路です。JR三ノ宮駅中央改札からエスカレーターでダイレクトに2階にアクセスします。中央部で東西動線と交錯し、駅ビル内を縦断して、中央幹線側に抜け、神戸阪急への歩道橋とバスターミナルビルから伸びる新デッキのクロスポイントに連絡します。
東西動線です。3階から駅ビル東側の駅前広場の上空に新設される人工地盤デッキから駅ビル内部に進入し、中央部でエスカレーターを介して2階に下りたポイントが、前述の南北動線とのクロスポイントになります。
ただこの図面には、冒頭のイメージパースに描かれているポートライナー・新交通三宮駅に新設される西改札に連絡する4階からの動線が無いのが気になるところです。
前述の東西動線の西端は1階の三宮駅前玄関交通広場へと連絡するエスカレーターに接続します。
そのエスカレーターの立面図です。上下方向で幅員2.5mで設置されます。
中央左側に描かれているエスカレーターがこれにあたります。
新駅ビル2階の動線はビルの西側にも整備されます。ここは新たに架橋されるフラワーロードを跨いで、神戸交通センタービルと新駅ビルを連絡するデッキに接続する部分です。
南北方向の動線は南端を新駅ビルのコーナー部に連絡します。また階下のフラワーロードへの階段も新設されます。
これまで見てきた新駅ビル内の1-3階で、乗り換え動線や回遊性の向上については大きな改善が見込めるものと思われます。一連の駅周辺の再開発が進んでいくと、駅周辺の人の流れが今後、どう変化していくのか。その動態は一連の駅前再開発以降のプロジェクトに大きな影響を与える事になりそうです。
都市計画決定したJR三ノ宮新駅ビルの公共空間についての詳細分析 Part1 地上2-3階の「三宮駅前通路」
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