来週一週間、海外出張に出る準備で更新が滞りました。
第一突堤を皮切りに今後、ウォーターフロント開発の次世代の要的存在を担う新港突堤エリア。第一突堤はすでに更地化しており、近日中にラ・スイートが運営するホテルの着工が予定されています。第二、第三突堤もいずれは第一突堤同様に再開発が期待されています。その布石はまず写真中央の第三突堤に打たれることになりそうです。
三突の付け根部分にあるジャンボフェリー用の旅客船ターミナル。このターミナルビルの建替計画が構想されています。
ターミナルビルと言うもののガルバリウム剛板で覆われた建物はあまり見映えの良いものではありません。
計画ではこの現ターミナルビル(地上3階建 延床面積700平方メートル)を全面的に建替えて延床面積1500平方メートルに拡大し、待合室や券売、売店の機能を持った建物になり、意匠も神戸の玄関口に相応しいものになるようです。
また埠頭先で稼働中の上屋二棟も解体して、ターミナル利用客の駐車場や一部緑地とするようです。第一と第三突堤が先行して新たな親水空間へと変貌を遂げます。
新ターミナルビルは夏に着工、2014年度中に稼働開始します。
都心・ウォーターフロント研究会からの提言では
第3突堤は、当面は「瀬戸内クルーズ・フェリーの拠点」として利用し、長期的にはフラワーロードからつながる三宮中心部との南北ネットワーク軸上の位置をいかし、「ウォーターフロント都心のコア・ピア」として、都心から海への眺望に配慮しつつ、業務・居住・文化機能等の導入を検討する。
としています。
ジャンボフェリーは神戸と高松を1日4便で結ぶ旅客船です。乗用車や二輪車での乗船も可能。
取材時にはフェリーが着いたばかりだったようで、新車のホイールクレーンが何台も出てきました。高松に本社を置く建機大手タダノ社製です。工場からの運搬にジャンボフェリーが使用されているんですね。
今後、ジャンボフェリー社は小豆島経由直島行や高速船の利用も予定しており、利用者増が見込まれています。
第二突堤はまだ上屋に占拠されています。
フィッシャーマンズワーフやヨットハーバーが整備されると良いですね。
突堤の北側は大規模な倉庫街が広がります。都心と突堤群を隔てているこの広大な敷地も今後は単なる倉庫群でなくウォーターフロント活性化に向けて大きく改造されていくことになっています。
以前の提言では、これらの倉庫群はすべて解体撤去し、再開発による新たな街並みを形成する方向性で論じられていましたが、今は現実路線として当面、既存倉庫群の転活用を主とした方向に修正されています。
このエリアには古くから神戸の港を支えてきた歴史のある建物も多く存在します。神戸税関は旧館の外観を保存しながら10階建の新館が建設されました。
旧神戸生糸検査所は一時は取り壊しの方向で話が進みましたが、最終的には建物を保存してリニューアル。現在はデザインクリエイティブセンター「KIITO」となり、若手クリエイターの活動拠点として活用されています。
KIITOは旧館、新館の二棟から構成されており、延べ約13,500平方メートルの面積が確保されています。
KIITOに隣接する新港貿易会館も築約80年以上になる歴史的建造物です。
提言では大通りを緑豊かなトランジットモール化し、これらの歴史的建造物を中心とした街並み形成を基本としています。また一部の倉庫は撤去して、オープンスペース化。現在の殺風景な景観は「海辺の旧居留地」さながらの街へと生まれ変わる布石が少しずつではありますが、着実に進められています。
新港第三突堤フェリーターミナル建替計画
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ジャンボフェリーはよく利用しますが、
小豆島への寄港を開始してから、とても賑わっているようです。
現在はどちらかと言うと貨物向けの、シンプルなフェリーターミナルですから、
乗場までのアクセスを含めて、もっと乗客に快適なターミナルにして欲しいですね。
三宮からも京橋からも近いのに、高松(小豆島)航路しかない現状は、非常に勿体無いと思います。
この新港第三突堤は、フェリーターミナルとしてかなりの好立地です。
六アイなどに分散している他航路の誘致も含めて、さらなる活性化に期待したいです。
記事にも書かれていらっしゃるように,“海辺の旧居留地”を現在の計画では指向しているしているようですが,同じような町を近い場所に作る意味合いは薄いかと思います.
例えば,音楽ホールは場所の有無を考慮せずに考えると,落ち着いた町並みの旧居留地近辺,もしくは山手が合うと思います.
極めて個人的な意見ですが,海辺は開放的になれる空間演出が必要です.その意味でモザイクはすばらしいのですが,残念ながら東向きです.須磨以西は道を走っているだけで海を感じられるのですが,神戸東部は残念ながら開放感はありません.第三突堤あたりはぎりぎり可能性を秘めていると思うのですが.
waraushiさん
そうですね。六アイのフェリーターミナル機能を突堤と集約すべきだと思います。なんでそんなに分散させているんでしょうね。快適で利便性の高い新ターミナルに期待大です。
tamさん
現状の案はあくまでも構想案なので本決まりではありません。まあシドニーのオペラハウスを元とした安易な考えなのかもしれません。ただ歴史ある建物が残っているという意味では無意味にそれらを撤去する必要も無いのではないかと思います。倉庫は撤去しても良いとは思います。それで開放的な空間はかなり生まれるかと。
おそらく六アイへのフェリーターミナルの集中は、土地の大きさと湾岸線へのアクセスの差ではないかと思います。
実際フェリーの儲けの7割程度はトレーラー等の貨物輸送ですから、そちらに配慮するのは仕方ない部分ではあります。
しかし、客船が廃れてしまった今、一般市民が長距離の移動手段として船を使う機会は、ほぼフェリーに限られています。
一般市民と船との関わりは、ほとんどフェリーしか無いのです。
海と人との繋がりの場所を、三宮に近いこの場所に整備する意味は大きいと思います。
ここに瀬戸内航路を集約して、商業施設を誘致し賑わいを起こすことが出来れば、
本当の意味で「港町神戸」の活性化につながるのではないでしょうか。
先日高松からの帰りに利用しました、えらい綺麗になっていて驚きでした。
展望デッキまであるんですね。
歩行者の交通の便もよくしてくれたらいいですね。
高松駅前も綺麗に整備されていて瀬戸内海が一望出来ていてよかったです。