JR三ノ宮駅改良工事進捗状況

JR西日本が17億円を投じて進めている三ノ宮駅の改良工事の進捗状況です。当初の予定では3月の完了となっていますので、以前の計画通りであれば工事完成までは秒読み段階に入っていると言っても過言ではありませんが、まだ完成後の全貌は明らかになっていません。どうやら完了時期は遅延しているようです。

現状、完了しているのは

-東口改札機の更新・増設
-東口店舗エリアの刷新
-ターミナルホテルエントランス部のリニューアル

です。これに加えて最近、改良が完了したのが中央口改札機の更新と設置位置、改札幅の変更です。



こちらが以前の様子です。少し分かりにくいですが、以前は改札機の位置がより後方(恐らく1-1.5m)にありました。また駅員室の位置もより内側にあります。現在は、壁面の中の柱を一本、外に出したことによって改札幅が広げられたことが分かります。



新しい改札機の位置です。改札機が柱の手前寸前まで移動しているのが分かります。



この改良に伴って改札内の面積が拡大し、改札機前には広いスペースが生まれました。



また改札機の位置は柱とかぶらないようにスペースを設けています。



階段の壁面パネルも化粧直しが施され、手摺も更新されました。但し、床材の変更は行われていません。



この他、当初は予想していなかったエリアも今回の改良工事の対象になっています。マネケンや宝くじ売場があった南側も仮囲いが設置されて、店舗は閉鎖しました。フラワーロードに面した店舗フロアも同様に閉鎖中です。

中央改札内の工事内容としては「中央改札内コンコースにトイレを新設。女性トイレにはパウダーコーナーを設置」がありますが、新設されるトイレの位置がはっきりしません。今回の南側店舗閉鎖と関連があるのか。ただスペースの制約上、トイレが整備されるとすれば北側が妥当です。そうなると、南側の閉鎖の目的は何でしょうか。こちら側にも新たにミニ改札があれば利便性は上がると思います。マネケンはリニューアル後、5-6月に再オープンする予定です。

今回の工事は他に駅の耐震化改修も含まれているようです。



工事を担っている大鉄工業が工事内容を掲示していました。同社はJR西日本のグループ会社で主に西日本管内の駅舎や線路の維持管理、新設・改修工事を主に手掛けていますが、グループの事業多角化によって都市開発も進めている結果、駅ビルやマンションの建設も事業の柱となっています。



現在の主な工事場所に示されている部分がトイレ新設場所だと推察します。他のエリアの活用は定かではありませんが、予定されている多目的室の設置と関連があるのかもしれません。



掲示には気になる内容が記載されています。

「神戸の都心駅として歴史と新しさの融合する駅」

都心駅として歴史に新しさが加わったデザインとし、三ノ宮駅コンコースの中に「街並み」続く歩いて楽しい空間とする

「都会的・軽快」を感じられるデザイン

中央口、東口、柵内コンコース、駅前広場が「街並み」として統一感のあるデザイン

これまで発表されている工事内容を考えずに、これらの記載のみを読むとかなり大胆に駅構内を改良するように思えてしまいます。発表された工事内容はどちらかと言えば、コンコースの機能の更新や店舗の再配置といったあくまで機能面の改良の印象が強かったのですが、この内容からは「デザイン」にも重きを置いた改良との感じを受けます。

神戸の街並みが駅舎内に続く～というコンセプトと受け取れますが、この実現に一体どういう手法が採られるのでしょうか。工事の内容とこれまでの工事の経緯からそこまで大胆な変身を期待してはいませんでしたが、完成がちょっと楽しみになってきました。