その他都心プロジェクト

三宮中央通に変化の兆し

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三宮中央通は個人的に神戸の都心部では最も完成度の高い道路の一つだと思っています。道路幅員、歩道の整備状況、沿道における建物の集積度や業種のバラエティ豊かな所も含めて、神戸を代表する顔の一つです。

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そんな中央通の中程で営業していた播州信用金庫三宮支店。近接地に同行神戸本部ビルが竣工し、支店が新ビル内に移転して以来、空きビル化していた同支店は都心の超一等地にも関わらず、ガラスに落書きがされる等、数年に渡って放置されていました。しかしここに来てようやく売却の目処が立ったようです。

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すでにビル南側には仮囲いや防護ネットが設置され、北側壁面から建物解体作業が開始されています。建物の裏には本体の敷地以上の面積を持った駐車場がありますので、解体によって生じる瓦礫等に対しては十分なスペースが確保できます。

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気になる解体後の跡地利用に関してですが、現場で解体工事作業員の方に伺ってみましたが、売却先等は不明とのこと。ただすぐには新たな建物が建設される訳ではなく、暫くは時間貸駐車場として暫定利用されるようです。敷地面積的には近接する商業ビル「Clefy三宮」の敷地に匹敵しそうです。もし売却先が安田不動産であれば、「Clefy西館」として二棟体制のファッションビルで運用できそうです。

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ダイエー女館跡に建設されたファッションビル「Clefy三宮」は地上9階、地下2階、延床面積は9,677平方メートル。36の専門店が集積する神戸都心では比較的新しい商業ビル(2004年開業)の一つです。同ビルの開業によりセンター街内・京町筋の通行量は大幅に増加しました。

Clefyを展開する安田不動産は近接してセンター街内でユニクロの入る三宮安田ビルも運営しています。Clefyは売場面積が約4,500平方メートルなので、播州信用金庫跡地を買い取って新たな同規模の商業ビルを建てることができれば面積は倍になります。

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解体作業は年末までには終わるでしょうから、それから暫くは新たなコインパーキングの誕生となることでしょう。「建築計画のお知らせ」が掲示される日を待ち望みたいと思います。

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付近で放置されている幽霊ビルは実は播州信用金庫だけではありません。中央通から生田ロードを入ったすぐ東側に立つ建成ビル。以前はナガサワ文具の本社兼店舗ビルとして使用されていましたが、近接したジュンク堂へ同社が移転して以来、ずっと空きビルの状態が続いています。外観の老朽化ぶりや1フロア辺りの面積の大きさ、1棟貸しが基本契約等の条件が足枷となっているのか、なかなか次期テナントが決まりません。場所は悪くないはずですので、何かの専門店ビルとして活用されて貰いたいですね。

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更に西側で建設中のセントモルガン教会です。同エリアは旧居留地に近接し、近年はパティスリーが急増しており、景観的にも集客的にも勢いがあります。独創的な建物の出現となるかと思いますが、周囲にはマッチするのではないかと思われます。

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地上6階建てのビルになりますが、できれば周辺活性化への貢献として1階には集客施設を設ける等の措置は取られないものでしょうか。居留地ではないので、建設される建物低層部に店舗を設ける市の条例は適用されないはずです。

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中央通の完成度は高いですが、完成はしていません。まだダイエーリビング館跡地がコインパーキングのまま残っている他、トアロードより西側のエリアは狭小ビルが密集していて、将来的な再開発は必須です。

これからどうこの沿道が変化していくのか。その変遷を見守っていきたいと思います。



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