ファミリア本社及び近代建築のファミリアホール跡地で三菱地所レジデンス他が計画し、大林組の設計・施工で建設中のタワーマンション「パークハウス ザ・神戸タワー」。地上33階 地下1階 塔屋2階建 高さ116.95m 延床面積39,520.55平方メートル 総戸数352戸の分譲マンションです。
長らく基礎工事が進められていましたが、現在は地下階の躯体工事が進行中です。内部の様子がなかなか分かりませんので、仮囲いに掲示されている電子板を撮影しました。工事の進捗を文字と画像で表示しています。敷地全体が地下深くまで掘り下げられ、縦横無尽に鉄骨の梁が張り巡らされています。これらは切梁と呼ばれ、周囲の山留壁(土留)が崩れてこないようにサポートする役割を果たします。突っ張り棒のような物ですね。この工事の山留は地中連続壁工法が採用されています。コンクリートに鉄骨を埋め込んだ強固な山留壁です。
このタワーも大林組独自の制振構造であるDFSデュアルフレームシステムが採用されています。建物中心に心棒を構築し、この構造物の周りに建物の躯体を構築。心棒と躯体をオイルダンパーで連結して揺れを抑えるという構造です。すでに神戸市内でも大林が施工したシティタワー神戸三宮やパークハウス ザ・神戸ハーバーランドタワーにこの制振構造が採用されています。ガラスのプリズム感や頂部周りのデザイン等は大阪にあるパークハウス ザ・中之島タワーを踏襲しています。
今月中旬にこのタワーの販売が開始され、長らく内容が薄かった公式サイトも充実化が図られました。建物低層部の道路に面した二面には保存されたファミリアホールの外壁が復元されますが、私はこの壁面を通したメインエントランスが造られるものと思っていました。予想は外れ、栄町通側の南端にエントランスが配置されています。確かにこの場所の方がJR神戸駅からのアクセスは良いですね。
エントランスホール内はファミリアホールの内部を再現した高質な空間となります。やはりこの東側コーナー部を活用してカフェやレストランのテナントを誘致して欲しかったですね。
低層部の外壁は支柱部分がライトアップされるようです。ファミリア時代は暗かったので街の賑わいと雰囲気の向上に貢献します。高層部は軒頂部がライトアップされる予定です。3階にはカフェラウンジ、26階にはスカイラウンジが設けられます。
パークホームズ神戸 ザ・レジデンスのマンションギャラリーのあった同じ場所にこのタワーのモデルルームもオープンしました。外観はシンプルな造りです。今回のタワーは地価高騰や建設資材及び人件費の増大からか、かなり強気の価格設定になっているようで、最高分譲価格は約2.5億円。神戸市内で分譲されたマンションの最高値となります。それでも東京や大阪に比べれば割安のようです。また神戸市内では新築タワーマンションの希少性が価格を吊り上げる要因にもなっています。他に考えられる新築タワーは住友・関電不動産が新港西地区再開発で計画するツインタワーと野村不動産が参画する垂水駅前再開発のみです。
パークハウス ザ・神戸タワー 相生町丁目計画
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