旧そごう・神戸阪急

そごう神戸店、西神店がH2Oリテイリング傘下に

sogo17.jpg

つい先日、そごうと西武の今後の行方とそごう神戸店の建て替えの可能性に触れた記事を掲載したばかりでしたが、事態は急展開を迎えました。セブン&アイホールディングスが6日の記者会見で同グループの抱える関西圏の3店舗(そごう神戸店、西神店、西武高槻店)を阪急阪神百貨店を保有するH2Oリテイリングに譲渡する方針を発表しました。

そごう神戸店に限ってみると、そもそも阪神神戸三宮駅の駅ビルである三宮阪神ビルの核テナントとして出発し、隣接地で増築を重ねて店舗を拡大していったので、阪神の傘下入りは自然な事なのかもしれません。またこれでそごう本館の2/3はH2Oが保有する事になり、さくら三宮ビルを保有する室町グループとの合意を得られれば、建て替えが可能になります。

sogo18.jpg

H2Oがこのままそごうの屋号を三宮と西神中央で残すのかどうかも要注目です。また百貨店として双方を存続させていくのかどうかも検討される事でしょう。特に神戸店のある場所は再開発が期待される三宮においても一等地中の超一等地です。そのポテンシャルは計り知れないにも関わらず、有効的に活用されていません。

阪急、JR駅ビル建て替え、雲井通のバスターミナル整備と再開発ビル、市役所2, 3号館の建て替え等の計画が目白押しの中、そごう跡地の再開発までが動き出せば、周回遅れになりつつあった神戸の都心玄関口が本格的に大化けする可能性が出てきました。全てはこのタイミングになるようまるで図られたような成り行きには正直、現実と捉えるには戸惑いと疑いに駆られてしまいます。

もし本当に建て替えが進むとしたら、そのタイミングはいつになるのでしょうか。阪急阪神は現在、大阪神ビル、新阪急ビルの建て替えを進めていますし、神戸阪急ビルの再建にも着手したばかりです。少なくともこの2つの計画が完了するまでは動きはないと考えるのが妥当ですが、その後は寧ろ同グループが抱える最後の一等地になります。JR西も今後の展開次第では駅ビルの建て替えに関してのんびり悠長にしていられなくなるかもしれませんね。

また地域1番店の大丸神戸店もこの動きを危機感を持って注視しているのではないでしょうか。三宮の大規模再開発による集積で人の流れが大きく変わる可能性があります。Jフロントが元町の地盤沈下を阻止する方法があるとすれば、大丸の近接地であるGSパーク取得ではないでしょうか。

色々と妄想が先走りしますが、この大きな流れやうねりは現実になりつつあります。



関連記事
旧そごう・神戸阪急

私は予言者? そごう神戸店跡を取り巻く環境

2016年10月18日
こべるん ~変化していく神戸~
先週から続くそごう神戸店のH2Oリテイリングへの譲渡が報じられてから、一気に三宮再開発の熱気やボルテージが上がり始めました。建て替えが具体化すれば、駅周辺の波及効果を生み出し、今後 …
旧そごう・神戸阪急

神戸阪急新館にLOEWEがオープン インターナショナルブティックスが完成 葺合南37号線でも初のイベント開催

2023年12月20日
こべるん ~変化していく神戸~
今年10月に本館・新館を含めてフルリニューアルオープンを果たした神戸阪急。しかしその仕上げとしてまだ改装中の部分を本館、新館それぞれに一 …
旧そごう・神戸阪急

神戸阪急新館のリニューアル 外壁改修はほぼ完了 6月22日よりインターナショナルブティックスオープン 起死回生のリモデルとなるか

2022年6月6日
こべるん ~変化していく神戸~
いよいよ今月下旬より順次開業が始まる改装中の神戸阪急。リモデルの先駆けとして、新館が丸ごとリニューアルを果たします。既に7-8階の寝 …
旧そごう・神戸阪急

神戸阪急が新たなリモデルニュースを発表 22年度の売上着地は前年比117%の300億円台 23年度売上予想は440億円を見込む

2023年5月15日
こべるん ~変化していく神戸~
全館を対象としたリモデルを進めている神戸阪急が、再び「リモデルニュース」を発表し、本館5階について、5月31日(水)に、「Affec …
旧そごう・神戸阪急

神戸阪急が10月11日(水)に全館リニューアルオープン 80億円を投じたリモデル事業の集大成 23年度は売上高440億円を見込む

2023年9月19日
こべるん ~変化していく神戸~
昨年3月より1.5年の歳月と80億円の大型投資を投じて進められてきた神戸阪急のリモデル事業が遂に完成します。エイチ・ツー・オー・リテ …

POSTED COMMENT

  1. epcmd より:

    これは素敵なニュース!

  2. とま より:

    室町=三井
    銀泉=住友
    ともに一等地は離さないでしょうが、何れにしても時間がかかりますよ。

  3. masa より:

    高槻、西神は百貨店なら阪急に、三宮は鉄道からは阪神だが、高級イメージを打ち出したいなら阪急と難しく、そごうのままかも。
    三宮の建て替えはは当然ありで、時期はこべるん様の書かれている時期では。バスターミナルよりこちらの方が現実味がある。三宮は変わりますね。

  4. 夢想家 より:

    梅田の阪神建替え以降、ビッグプロジェクトの無かった阪急グループにとって、三宮が次なる飛躍の場となるでしょう。流通業だけでなく電鉄会社がバックにいないと大規模な街づくりは無理ですので、神戸にとっても願ったりかなったりですね。
    ハーバー撤退以降、ここでも散々な事を言われてきた「阪急」ですが、東館建替えもあり、駅の南北で阪急の存在感が大きくなりますね。もし撤退時点に捲土重来でこのチャンスを虎視眈々と狙っていたとすればさすがですね。
    梅田本店以外での阪神百貨店はありえず、いずれ神戸市民にもなじみのある「神戸阪急」に落ち着くのは間違いないと思います。大丸が一番恐れているのが神戸での、しかも三宮での「阪急」の復活でしょう。

  5. 匿名 より:

    築80年以上経過しているので
    取り壊して再建築するのは
    結構早くなると思います。

  6. 爛々 より:

    そごう神戸は阪急百貨店に鞍替えの可能性が高そうですね。
    できれば梅田阪急や梅田阪神のような超高層ビル建て替えに期待したいところです。

  7. 元神戸人 より:

    隠された戦前のビルの外壁を保存して高層化したら、三宮駅前の風景も一変するのではと妄想してしまいます。楽しみですね。

  8. kenkenbooboo より:

    このニュースは驚いたですね。
    本当に神戸そごうがなくなる日が来るとは。
    わたしら世代の人間は神戸のデパートといえばそごうでしたからね。
    学生時のバイト先は神戸大丸だったので大丸派だったんですが、そごうの優位は動かないと思っていました。

    ネイティブ神戸人にとって、買物は三宮はそごう、元町は大丸みたいな固定観念があって、両者は地域の顔だったんですよね。
    正直ちょっと感慨があります。

    でもこれで何か重しが取れたような気がしますね。
    三宮の開発はそごうが動かねばどこも動かないような空気がありましたから。
    三宮界隈の商圏復活もそうですが、業務エリアとしての充実も促進でき、もう空想で語り合ってきたそごうの超高層建て替えも現実的な話だと思います。阪急ならJRビルに負けないランドマークタワーさえ可能と思います。

    阪急駅ビル、JR駅ビル、三宮バスタ(最近バスを使うようになったんですが本当に分かりにくく不便)、市庁舎2,3号館、そして阪高ベイブリッジが完成するまでの10年間の各プロジェクトに、このそごう跡の超高層タワー建て替え。

    あとはこのチャンスを神戸市行政が掴めるかですね。
    ビル高さ規制なんてやってる場合じゃない。
    名古屋駅前に負けない駅前開発も可能なんだから。
    久元市長は来年の市長選のためにも踏ん張りどころで、デベロッパーに出来うる限りの協力とリーダーシップを発揮してほしい。
    景観審議会はここだけは黙認して欲しい。
    共産党も黙っててほしい。
    言うまでもなく神戸市民は最大限の協力をしてほしいです。
    成功すれば、かつての栄光も夢じゃないかもしれないんだから!

  9. 黒霧 より:

    お疲れ様です 本当に ここに来て  いろんなプロジェクトが出てきましたね。時間は掛かるでしょうが発展してほしいですね。 今回のそごうが再開発になっとして、九州人は 阪神電車の上には 百貨店だとすれば阪神百貨店かな?と思うのでしょうね 阪神電車の上に阪急百貨店だとしたら なぜ?と思う九州人も出てくるでしょうね 笑

  10. epcmd より:

    梅田阪急建て替えの時は、神戸や京都の店舗を次々と閉鎖していました。
    京阪神全ての客は阪急電車に乗って梅田で買い物しろと
    言わんばかりでしたが、結果を見ると恐らく思ったより梅田に集中しなかったのではないかと思います。
    神戸と京都はオセロの角に例えられるかと思います。
    関西で勝とうと思うなら神戸京都を押さえなければ
    ならないという考えに至ったのではないでしょうか

  11. 夢想家 より:

    阪神電車の上に阪急百貨店は紛らわしいと危惧されている方もいらっしゃいますが、全然問題ないですよ。(実際はそごうの地下ではないが)
    現に梅田の阪急百貨店は、阪急梅田駅より阪神梅田駅の方がずっと近いですから。ほんと阪急梅田駅は遠くなりました。

  12. 下駄履き より:

    室町が一体建て替えに同意するかが気になりますね。
    まあダメでも単独建て替えで構わないと思いますが・・・
    百貨店そのものよりも、上に乗っかるオフィスかホテルに期待します。

  13. 黒霧 より:

    夢想屋さん ありがとうございます なるほどですね!

  14. kenkenbooboo より:

    そごう建て替えが現実になって、西側バルジ内部の旧阪神三宮ビルの外観が復活し、工事中の阪急神戸駅ビルに旧阪急駅ビルの外観が復元されたら、それを目の当たりにした時はたぶん涙腺崩壊です。

  15. sirokuma より:

    面白い展開になって来ましたね。
    室町さんが再開発に反対する理由は無いように思います。元々、そごうは、地震で半壊した後に当然耐震補強はしているんでしょう、ビルを寄せ集め外装で囲っているだけで何分古い、大型商業施設ですから安心安全を考えると建替えには賛成でしょう。H2Oが事業主体なら投資先としても申し分ないでしょう。本館は纏るとして新館はどうでしょうね。ヨシマツビルとケイエスビルも含め国際会館までの1街区を一体利用できるような開発が出来たら素晴らしいんですけどね。ここにならハイアットも進出するかもしれないしね。なにはともあれ、神戸市には、往時のダイナミズムに満ち溢れ将来を見据えた発想を取り戻してほしいですね。

  16. ニコちゃん大王 より:

    福岡のJR九州の駅ビルに阪急が入ってるから、
    別に阪神デパートでも問題ないしょ。
    建て替えるならかつての外観を復元してほしい。
    高層化するとなると、国際会館の高層部と重なるから、
    ホテルや住宅目的なら、必然的に山側に窓を設けるんだろうね。

  17. より:

    地区別の百貨店年間売上高(日本百貨店協会)をみると、神戸を1とした場合、大阪は、2004年は4.82となり、阪急梅田店の建て替えが始まる2005年からこの値が下がり始め、2010年に4.37まで下がり、阪急梅田店の全面改装直後の2013年に5.24、2014年に5.20を付けた後、2015年は4.88にまで下がっています。これを見ると、百貨店の商圏というのは比較的安定的で、大阪の百貨店増床競争は、大阪地区のパイの奪い合いに過ぎなかったと言えるのではないかと思います。これはepcmdさんの予想を裏付ける結果です。ここからさらに考えると、大阪の商圏は周囲を競合都市に囲まれているために拡大しにくい構造があるのではないかという仮説が生まれます。これに対して、中国四国地方の交通の結節点であり、西側に競合する都市がない神戸はポテンシャルが高いと言えるのではないでしょうか。

  18. mahon より:

    神戸阪急の劇的復活というのが個人的には理想です。かつてmintの地下にさんのみや阪神食品館というのもありましたけど、あまがさきも撤退したここでさんのみや阪神という流れになるとはちょっと思えないですね。

    三宮東口ビルと共に将来の三宮及び地下鉄沿線の魅力向上に繋がることを期待してます。

  19. F2000 より:

    阪急と阪神の経営統合まで起こったのですから、阪急と阪神のブランドの位置付けも永遠のものでは無いと思いますし、
    阪神なんば線や建て替えられる阪神梅田本店と共に新しいブランドイメージを作り上げるつもりで、
    ここに阪神百貨店をもってきても良いと思うんですけどね
    もちろんまだ、そごうとして存続する可能性もありますが

  20. masa より:

    桐様 その通りですね。
    別の観点からみると人口比で神戸市150万に対して大阪市270万人、
    大阪市の百貨店売上は神戸市の4.88ということは732万人カバーしていることになる。これは大阪府880万人の80%強となる。

    神戸が兵庫県の少なくとも50%をカバーすれば、550万人の50%で275万人、1.8倍となる。
    神戸の方が潜在需要が高いが、取り切れていないのは間違いがない。
    神戸の百貨店も大増床が必要だったようだ。
    新阪急神戸は建て替えて、1000億位の売上目標が可能で、そのためには、ざっと梅田2000億、8万、阪神800億、5万だから7万㎡の巨大百貨店が必要、1000億売るなら、三宮は大いに賑わう。
    夢があり楽しい。

  21. 夢想家 より:

    梅田本店以外の阪神百貨店は全て百貨店と言う名を冠していますが、食品+生活雑貨が中心で、ほとんどの店舗で予想を下回る売り上げで、売り場を縮小しております。(ミント地下は撤退)
    H2Oの鈴木社長も会見でおっしゃっておりましたが、今の神戸の商業の中心は元町になっています。それを三宮に奪い返す強い意気込みと自信を感じました。そのためには隣の別館も含めた再開発ビルのキーテナントは「阪急百貨店+ヨドバシカメラ」の最強タッグが理想です。
    再開発時期は意外と速い気がします。梅田の阪神の建て替え完成を待たずに始まるんじゃないでしょうか?それだけの体力が阪急グループにはあり、神戸市も後押しをするでしょう。あの立地を今後5年以上も放置するのはもったいなすぎます。

  22. りんご より:

    なんだか皆様のコメントを読ませて頂くだけでも、ワクワクしてきます(о´∀`о)
    ある意味で、今回の流れは良い流れですよね!!
    神戸地区のみで考えると、三宮も西神も阪急に変わりそうな気はしますね。
    西神は川西や千里、西宮のような雰囲気になりそうなイメージ。
    三宮は梅田のような雰囲気になっていくのではないかな。と、勝手に想像しています。ただ、ロフトが撤退するのは残念なので、なんとか手は結んでおいて欲しいとは思うのですが、、、ガーデンズにもロフトはありますからね!全く無関係ではないはず!!
    今更ですけども、今回の阪急三宮駅の再開発の中に百貨店がなかった事に少し疑問を抱いてました。阪急的には、震災での三宮からの撤退、ハーバーからの撤退によって悔しい思いをしていたはずですし、神戸地区からの完全撤退はあり得ないと思っていたからです。
    なので、もしかしたら阪急からしたら、そごうの今の状況は目をつけていたのではないかと。なので、今回の話はお互いに良い話だったのかもしれません。
    下手をすれば、阪急阪神側から、セブン側に話を持ちかけたのかもしれませんよね。
    そこで、そうなるならば、高槻と西神も。となったのかも?
    色々考えたらキリはないですが、でも、話がトントン拍子に進めば、きっと、まずはそごう神戸店はすぐに阪急に切り替わり、建て替え話もすぐに出てくるでしょうね!
    この流れから、きっと、JRもウカウカしていられませんし、もしかしたら、JR側も流れによってはルクアを入れてくるかもしれません。また、ダイエー三宮もイオンモールが運営することになり、今、大改装中です。何が入るのかはわかりませんけれど、そのことも含めて、マルイやセンター街、センタープラザもウカウカしていられません!!!
    特にセンター街、センタープラザは是非ともに再開発の波に乗って欲しいです!
    一緒になって、三宮を良くしていって欲しい!
    センター街、センタープラザは三宮の顔でもあるのですもんね!その開発の波に乗れず、廃れる一方であるのは、寂しすぎます(T ^ T)そうではなく、一緒になって、良くしていけば、元町に流れた流れは、また取り戻せます!!

  23. kenkenbooboo より:

    りんごさん、元町からと言わず大阪、京都へ流れた人の流れを、いや世界の人々の流れさえも取り込みましょう!

    下記のURLはわたしを超高層大好き人間にした1974年の米映画「タワーリングインフェルノ」の冒頭部分です。
    古い映画で、舞台は40年以上前のサンフランシスコの姿ですが、現代の神戸に似ています。この映画の主役は「グラスタワー」という超々高層ビルですが、三宮界隈の激変への兆候は、ひょっとしたら夢の「三宮ランドマークタワー」へと妄想が広がります。

    https://www.youtube.com/watch?v=nmyzmwzH_3A

  24. 爛々 より:

    日経新聞によると、そごう神戸店は阪急百貨店への屋号変更を軸に検討しているとのこと。
    これで大丸もなんらかの対抗策を迫られることになり、周辺の再開発は一気に加速しそうですね。

ニコちゃん大王 へ返信する コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です