今夏から今秋に掛けて、80億円・フロアの9割を刷新するリモデルと呼ばれる改装を実施している神戸阪急。そごう神戸店をエイチ・ツー・オー・リテイリングが傘下に収めて以降、5年を経てようやく「阪急百貨店」化を本格的に進めています。
まずは南側の新館から改装を進めていますが、西側のS・ヨシマツビル1階に高級ブランドの路面店を誘致したインターナショナルブティックスのオープンを皮切りに攻勢が開始されます。
阪急ブランドの売り・武器である高級感を演出する為、新館低層部の壁面をモザイク調に石パネルで覆い、4区画の店舗に高級ブランド4店を路面店として整備しました。百貨店の建物に路面店化した店舗区画が備わるのは稀有です。
路面店が4店舗並んだ事で通りに華やぎが出ました。そごう時代には長年、パチンコ店が営業していたとは思えなくなりました。そごう時代はS・ヨシマツビルが独自にテナントを入れていました。今回のリモデルを機に、阪急が1階も借り上げた事で、新館全館が百貨店化しました。
6月22日のBALENCIAGA、LOEWE(7月末までのポップアップストア)、7月7日にBOTTECA VENETA、そして7月9日にCELINEがオープンして、インターナショナルブティックスが勢揃い。
北側角の一番大きな店舗区画にCELINEが陣取りました。大丸神戸店向かいのBLOCK31内の店舗よりもこちらの方が大きい店舗かと思います。阪急への出店により、CELINEは神戸都心に2店体制となりました。
新しく取り付けられた阪急のロゴの真下にCELINE。新店舗にはメンズアイテムも取り揃えており、クリエイティブディレクターのエディ・スリマン氏が空間デザインを手掛けたそうです。
BOTTEGA VENETAは独創的な店構え。4店舗の内、最もビビットです。
高級ブランドの路面店が連なる事で通りの風格も高まった感もあります。これまで旧居留地の特権だったブランド路面店街が拡大しました。
本館と新館を隔てる通りは完全な裏通りでしたが、今回の改修によって本館と新館の連携と高められる事で回遊性も生まれ、通りも賑わいを増す事になるものと思われます。
新館東側のKSビルのエントランス周りや外壁はまだ仮囲いと足場に覆われています。通りに面して建物内部からの賑わいが滲み出るような仕掛けは施されるでしょうか。そうなると、通りの舗装等も刷新して欲しいですが、道路の保有者も阪急阪神HDのようです。
本館西側1階のルイ・ヴィトン跡は長らく工事が継続してきましたが、遂に後継ブランドが判明しました。
GUCCIが7月30日にオープン予定です。
1階北側にはTIFANNYが出店しているので、本館から新館に掛けて、インターナショナルブティックスの一部のようにブランド店が連続する事になります。
ようやく阪急らしさを与えられ、駅前一等地の風格を兼ね備えるターミナル百貨店として、始動します。戦々恐々として警戒しているのは、大丸神戸店でしょう。そごうの阪急譲渡に相当、神経を尖らせていたと思います。しかし阪急は5年に渡り、これまで大きな動きは見せてきませんでした。
まだ7月の改装オープンは序の口です。8月には新館全館のリニューアルが完了します。本館も含めて今秋まで続く改装オープンで、どこまで梅田の本店に近づく事が出来るか。改装によって、ターミナル駅ビル内の博多阪急を抜いて、阪急百貨店2位の座に浮上する事が出来るか。これらのハードルをクリアして行かなければ、建て替えの道筋は見えて来ないでしょう。中四国の広域圏からも集客できる百貨店を是非とも目指して欲しいと思います。
神戸阪急新館インターナショナルブティックスが全面オープン 神戸阪急のリモデルが本格始動 以降のリニューアルにも期待大
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記事に関係なくてすいません。
新港再開発地区のホテル蓮の東側、フェリシモの南側の突堤の海面に、地質調査の櫓が作られています。
ひょっとしたらモザイクと新アリーナを結ぶ海上ロープウェイの調査ではないかと思います。
壁面の従来のサイディングやどうしても安っぽいが予算的には睦介買ったんでしょうか?従来の歩道の仕様が安っぽい上、歩道脇の植栽も低木なので交通量の多い道路が見えすぎ雑多な感じがする。神戸市と協議して店舗入口が道路から見え隠れする程度に高木を植える事が出来れば歩道の雰囲気もさま変わりすると思いますが。