フラワロードと国道2号線の交差点上に架橋されている歩道橋について神戸市は更新を検討しており、新しい歩道橋についてはその設計案を民間からコンペ形式で公募という形を採りました。
新しい歩道橋の設計案には以下の条件が課されています。
◇国道2号による分断感の緩和が課題となっており、南北軸の回遊性向上に向けた取り組みが必要
◇斬新で高いデザイン性を持ちながら、構造面及び施工面においても実現性の高い、優れた歩道橋
◇三宮周辺地区と新港突堤西地区・みなとのもり公園をつなぐ『渡りたくなる歩道橋』
すでに公募は締め切られており、更に一次審査が10月に完了しています。この審査を通過した5者による公開プレゼンを明日、三宮研修センターで開催し、優勝者を最終決定する流れとなっています。
どんな案が残っているのか非常に気になるところです。
今回の税関前歩道橋に相応しいかどうかは分かりませんが、先日、あべのハルカスを訪れた際に、阿倍野歩道橋も取材してきました。
阿倍野歩道橋はJR天王寺駅、近鉄阿倍野橋駅前に架橋された歩道橋で、あべの筋とあびこ筋の交差点上に阿倍野の頭文字であるアルファベットの「a」を象っています。
開通は2013年とすでに供用開始から5年が経過。80万ターミナルとなるJR天王寺駅や近鉄百貨店・ハルカス、あべのキューズモールなどの駅前主要施設を連絡しています。また2014年のグッドデザイン賞も受賞。
歩道橋はトラス構造で屋根には透過性のある膜素材を採用。昼は光を採り入れ、夜は光を外部に漏らして賑わいと明るさを提供しています。勿論、悪天候にも対応。歩道橋によくある揺れも軽減されています。
aの形状にも賑わい動線の概念が採り入れられており、架け替え前の四角の歩道橋と比較して移動距離も短縮されています。
この阿倍野歩道橋のデザインもコンペによって決定しました。9案が提出され、一次審査で3案に絞られて、最終的に中央復建・昭和設計業務委託特別共同企業体の提案が最優秀賞に選ばれました。
税関前歩道橋は必然的に賑わうターミナル駅前の阿倍野と異なり、いかに賑わいを橋自体が生み出し、人の回遊を南へと誘うかという、難題を課せられています。橋のデザインは無論の事、この賑わい創出についてどのような対策や機能が施されているかによって優劣が決まってくるものと思われます。さて、どんな案が選出されており、そしてどの案が最優秀賞を獲得するのでしょうか。
税関前歩道橋 設計競技(コンペ) 公開プレゼンが12月15日(土)に開催
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兵庫県内以外の地域探訪は正直つまらないですね。
他都市を見る事は必要ですので、掲載を止めるつもりはありません。
いちも拝見させて頂いております。
私自身も福岡や札幌の現状を生で視た時、地理的な条件は違えどもいつの間に追い抜かれさらに差を広げようとされている現実に愕然といたしました。
ここまで落ちぶれてしまった神戸の現状を冷静に分析し、一刻も早い打開策を見いだすためには他都市を参考にする事は不可欠であると思います。
これからも地域探訪シリーズ楽しみにしております。
最近は郊外の街でも、ちょっと綺麗な歩道橋なんて全然珍しくありませんから、それでもなお注目される歩道橋をいまから目指すとすると、要求されるレベルはかなり高いと思いますよ。