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地域探訪: 大阪・グラングリーン大阪 関西最後の一等地に最大級の再開発ビルが林立中

関西最後の一等地と呼ばれるうめきた2期エリアの大規模再開発は、2024年9月の先行ままちびらきが予定されており、この開業に向けて1年を切りました。建設中の各施設も概ねその姿を現し、その完成形が見えてきました。



来年9月にまずオープンに漕ぎ着けるのが、北街区。既に北街区賃貸棟と呼ばれてきた地上26階、地下3階、高さ124.3m、延床面積約64,200㎡の超高層ビルはその外観が完成済です。建物の1-2階は商業施設、1-9階には中核機能施設である「JAM BASE(ジャムベース)」が入り、家具付き賃貸オフィスやコワーキングスペース、会員制交流スペース、キッチンスペース等、これまでの概念を打ち破るオフィス環境が整えられます。10-25階には、日本初進出となるヒルトンのライフスタイルブランド「キャノピー by ヒルトン大阪梅田」が開業予定です。この建物背後に建設中の地上46階のタワーマンション「グラングリーン大阪 THE NORTH RESIDENCE」は、自家用車で最上階の自宅へと帰宅できる住戸3戸が設けられ、その価格は25億円と関西エリア最高峰の高級マンションとなる模様です。



南街区に建設されている賃貸棟。こちらは実に面白い設計となっており、低層部は構造を共通としながら、高層部は用途に応じて複数の建物となる形状を採っています。大きく分類して東棟と西棟に分かれていますが、背の高い方が西棟です。西棟の高さは181.5m。



東棟の南側高層棟は地上28階、地下3階
で5-28階に「ホテル阪急グランレスパイア大阪」が開業予定です。



北側の事務所棟は5-17階に総貸室面積約19,000平方メートルのオフィスが入り、3-4階にはラスイートが運営する都市型スパが開業。また地下1~3階に西棟と合わせて店舗面積約12,500平方メートルの商業空間が誕生します。



地上39階 地下3階の西棟には、2階・28~38階にヒルトンの最高級ブランド「ウォルドーフ・アストリア大阪」が、6-27階には総貸室面積約90,000平方メートルのオフィス、コングレが運営するMICE施設の大ホール、小ホール及び会議室が整備されます。



これらの南北街区賃貸棟の間を埋めるのが、都心一等地に生まれる巨大な緑地空間となる「うめきた公園」。大規模ターミナル駅直結の都市公園としては世界最大級の規模(約4.5ヘクタール)を誇る事になります。



南側のサウスパークには、1万人規模のイベントが開催できる大屋根の構築が進行しています。その総延長は南北120mに渡ります。その下には、情報発信棟、カフェ・レストラン棟が配置されます。



天然芝の芝生広場や水盤等、規模を活かしたダイナミックな都市公園が一から創出されています。



そしてノースパーク、サウスパーク、JR大阪駅をS字カーブで連絡する歩行者デッキ「ひらめきのみち」の構築も進行中です。



JR西日本もこのグラングリーン大阪内に新たな駅ビルを建設中です。地上3階 地下1階 延床面積9,218.02平方メートルの規模で、駅舎機能に加えて、物販・飲食店舗が入る予定です。



ウォーターフロントの埋立地に全く新しい大規模な新都心を造り上げる開発は昭和から平成のバブル期に首都圏や関西圏で複数進行しましたが、令和では都心の一等地にて、こうした大規模開発が進む事が珍しくなくなりました。



ただ関西圏において、これ程の規模の開発プロジェクトが今後出てくるかと言えば、答えに窮するところです。全国どの都市においても現在、都心最大級の再開発プロジェクトが目白押しになっており、かつてない大型案件が完成、進行しています。これらの一連の開発が終わった後、どのような状況が待ち受けているのでしょうか。
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