長田

リノベーション神戸・地下鉄長田駅前空間再整備工事を計画 24年9月末に完成予定



市営地下鉄長田駅は、山手幹線と中央幹線の大通りが交差する交差点内に立地し、神戸高速線の高速長田駅とも接続する交通の要衝です。



従って自ずと駅前は商業空間に適しており、テナントビルの集積や商店街が形成され、商業地域としての役割を果たしています。神戸市は一連の駅前リノベーションの一環として、この駅前空間を再整備する計画です。



再整備は、二つの駅の出入口が南北に立地する交差点西側の歩道空間を全面刷新する計画です。既存の舗装や植栽、照明設備等を全て撤去し、バス停に沿って新たな植栽やベンチを整備。新たな自転車駐輪場を設ける他、舗装や照明設備を刷新します。



現在の駅前空間の中央には松の立木が植えられた植栽帯が複数ありますが、これらは全て撤去され、より開放感のある空間へと生まれ変わる事になります。



現在の駅前空間はあくまでも交通広場として役割のみに徹しており、集う・憩う空間ではありません。



再整備によって、人がより滞在する空間になれば、駅前に並ぶ老朽化してテナントビルや雑居ビルの建て替えが進む可能性もあるでしょう。



再整備予定の空間の反対側では、地上13階建て・鉄骨造の新築建物の建設工事が進行中です。鉄骨造ではありますが、主要用途は共同住宅と珍しい構造です。1階はテナントである事が期待されます。



ただ地下鉄長田駅前のテナントビルの空室消化状況は芳しくなく、長田セントラルビルの3階は長く空きテナントのままです。満室になってもまたいつの間にか空きになって、まるで鬼門のような状態です。



交差点角で高速神戸駅直結の山陽長田ビルは、2014年に建て替えられましたが、クリニックビルとして想定されたものの、1階にコメダ珈琲が出店した以外にテナントは入りませんでした。ようやく最近になって、2階にチョコザップが入りましたが、3-4階については、一度もテナントが入っていないまま空室が続きます。最も需要が見込まれる飲食店は不可としているようなので、よりテナントを埋める事が難しくなっているようです。



長田駅周辺も住民の高齢化が進んでいる様子が見受けられます。都心へのアクセスを含めて利便性は高いエリアです。駅前空間が綺麗になる事によるイメージアップを図りたいところです。



長田神社への参道的な位置付けにあたる長田神社前商店街。地域の生活を支える活気のある商業エリアではありますが、沿道の商店の撤去・更地化も見受けられます。長田区役所も近隣にあり、長田区のヘソは本来、このエリアでした。新長田と中心機能を二分していますが、勢いは新長田に分があります。

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