大阪や東京の都心部に大型オフィスビルを複数抱えるフジ・メディア・ホールディングス傘下のデベロッパー・サンケイビルが新たに本町通で進めている大型オフィス建設プロジェクトが(仮称)本町サンケイビルです。
竹中工務店が設計・施工を担当するこの最新のオフィスタワーは地上21階 高さ95.282m 延床面積29,697.12平方メートルの規模です。敷地は旧オンワード樫山大阪本町ビル跡地です。
既に鉄骨建方は一部完了して上棟しており、最高部に達している模様です。また下層階からアルミカーテンウォールの外装工事が進行しています。2フロアを格子で囲んでグリッドにしたデザインが特徴的なビルです。
基壇部は円柱で持ち上げるようにしたピロティと天井の高い吹き抜け空間を設けたエントランスロビーが整備されます。
本町通に面した間口は大きくありませんが、南北に長い約2,455平方メートルの敷地に建設されています。背後には中央通りに面したブランズタワー御堂筋本町やアパホテル&リゾート御堂筋本町駅タワー等の高層建築が立ち、高層ビルの密集化が進みます。
仮囲いに掲示されている建築計画のお知らせです。高さの95.282mは軒高となり、塔屋を含めた最高高さは101.7mの超高層ビルです。
大阪都心部もオフィスの需給状況が逼迫していました。しかし新規供給は抑制され、空室率は低く抑えられてきました。しかしここ最近は新規の大型オフィスビルプロジェクトが堰を切ったように目白押しです。その特徴はこれまで新規の大型再開発は主に梅田地区に集中していましたが、新たな動きが御堂筋を中心とした淀屋橋・本町地区に波及してきました。どちらかと言えばこれまでホテルやタワーマンションが中心だった同地区の開発。老朽ビルの建替がオフィス開発に移行しつつあります。
地域探訪: 大阪・(仮称)本町サンケイビルの建設が進行中 本町通の新ランドマーク出現
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記事内における最後の写真の中央に見える9階建ての建物「本町セントラルビル」。ブログ主さんは取材中にお気づきになったかどうかわかりませんが、ほぼ9割方テナントが撤退しています。築50年を迎えるビルです。さらに同写真左側にビルの東側半分が切れた状態で確認できる「野村不動産御堂筋本町ビル」。かつて「東芝大阪ビル」の名で、東芝の大阪拠点ビルとして存在していましたが、最近宗旨替えしたようです。昔、医療法人徳洲会が本部を大阪に置いていた頃、こちらのビルに事務所がありました。65年竣工でまもなく還暦を迎えます。両方の敷地をあわせると目視で3000㎡くらいはあるでしょうか。ちなみにこのビルが面する通り(本町通)を挟んで北側に立地する竹中工務店本店ビルも65年竣工で、いづれのビルも施工は竹中。いわば「二卵性双生児」のビルになりますが、はてさていかになりますか。
野村不動産は、ここ最近の大阪市内におけるオフィスビル建設ラッシュの波に乗り遅れまいとコロナ渦にもかかわらず、ミドルクラス(延床5000~10000㎡前後)のビル5棟(新大阪1棟、本町周辺4棟)の工事を同時に施工、着手しています。中小企業の多い大阪にとっては、これらの規模のビルは派手さはないものの、大変貴重な戦力となります。さらに同社は、この「御堂筋本町ビル」が面する御堂筋の北側100mほど上がったところ(オービック御堂筋ビルの向かいあたり)にも築45年の「御堂筋ビル」を所有しており、周辺のビルが次々と建替えられる中、動向が注目されています。