大阪

地域探訪: 大阪・JR大阪駅西口・うめきた地下口開業・供用開始 Part2 最新技術のオンパレードによる未来のターミナル駅像



JR大阪駅では北側のうめきた2期地区・グラングリーン大阪の玄関口の役割を果たす西エリアへの拡大を進めています。前月、JR大阪駅西口及びうめきた地下口が先行開業しました。Part1では、大阪駅西口の改札内コンコース及びうめきた地下口へのアプローチまでをご紹介しましたが、Part2ではいよいようめきた地下口をレポートします。



西口コンコースから地下へと繋がる大深度の長いエスカレーターを下りると、まずは長い地下通路が待ち構えます。これはグラングリーン大阪の内部地下に位置する新駅へ誘うアプローチです。



再度、現れる上りエスカレーターを経て到着したうめきた地下口の改札内コンコース。地下駅ながら非常に広々としています。



新駅らしい佇まいで、多くの案内表示がデジタルサイン化されており、近未来のターミナル駅を体現する様々な最新システムが導入・実証実験が行われている事で高い注目を集めています。



中央の改札機前にはシンボリックな空間が広がっています。



特に天井の花びらもしく蓮の葉を模したような照明パネルがとても印象的です。



デジタルサインは定期的に案内の表示内容を変更する他、利用客個人に向けた案内を表示する「One to One案内システム」も導入されており、予め個人のスマホにアプリ「WESTER」をインストールしておくと、サインが可変して自分の行き先案内を表示する仕組です。またトイレの上には個室の空き状況を知らせる表示も備わります。



コンコース内奥にある待ち合いエリアからは、透明感の高い環境音楽が聴こえてきます。音楽に合わせて、天井のサイネージと奥のプロジェクションマッピングによるスクリーンに環境映像が投影されています。



水の都 大阪をイメージした数々の映像が投影されており、視覚と聴覚に訴えてくる空間はまるでデジタルアートミュージアムのような雰囲気です。



縦3.3m、横14mの壁一面を使ったプロジェクションマッピングを駆使して、待合エリア内に幻想的な空間を創り出しています。こうした遊び心も日本の駅には必要です。



21-24番ホームは更に下った地下2階にあります。2面4線のホーム構成で、おおさか東線と京都-大阪-関西空港を結ぶ空港特急「はるか」と南紀特急「くろしお」が乗り入れます。



新大阪と放出、八尾・久宝寺を結ぶ新線であるおおさか東線。うめきた新駅の完成で大阪駅地下駅への乗り入れが開始されました。



時刻表示は意外にも3色LEDのディスプレイが採用されています。あまり前知識を入れずに現地に赴いた為、21番ホームに導入されたフルスクリーンホードアの撮影ができませんでした。最新駅にも関わらず、他のホームには一切のホーム柵がないのは、将来的にフルスクリーン型の導入を予定しているからでしょうか。



うめきた地下口で導入されている数多くの最新技術の中でも花形なのが、この顔認証システムの改札ゲートの実証実験機です。事前登録をしたモニターによって使用が開始されています。従来のICカードでの利用も可能です。更には改札内外にAI案内所「AyumI」他、様々な技術が試験的に活用されています。



このうめきた新駅は未来のターミナル駅をどのように変え、利用者の利便性を高めていくかを実証する為の現場としての役割を果たすと共に、未来の大阪の大動脈を司どる「なにわ筋線」がこの駅を基点とする予定です。



建設真っただ中のグラングリーン大阪へのアプローチはまだ閉ざされています。



グランフロント大阪への洗練されたアプローチ。



大阪駅うめきた出口の地上の出入口です。グラングリーン大阪の南側に出てくる事になりますが、周囲四方を工事エリアに囲まれている為、駅を出ても目の前は全て仮囲いです。



現在、このうめきた地下口の周辺ではJR西日本が地上駅舎と西口広場の整備を進めています。



うめきた地下口の真上には人工地盤のデッキが整備される予定です。デッキを支える複数の円柱型の柱が設置されています。



新地上駅舎はノースゲートビルともデッキで接続される計画です。



建設中の巨大なビル群に囲まれたうめきた地下口の地上出口。関西最大のターミナル・梅田の勢いを象徴する光景です。



左側で建設が進んでいるのが、地上部の新駅ビルとなる『JR WEST LABO』です。



新駅ビルの建築計画のお知らせです。敷地面積1.2万平方メートルに駅ビルや駅前広場を整備しています。



駅ビルは地上3階 地下1階 延床面積9,218.02平方メートルの規模で、駅舎機能に加えて、物販・飲食店舗が入る予定です。



南側にロータリーを備えた駅前広場が整備されます。



来年のグラングリーン大阪のまちびらきと合わせて地上駅と新駅ビルも同時に開業する予定です。うめきた地下口・新駅で実施実験として導入されている最新技術は三ノ宮の新駅ビル開発と共に駅舎のリニューアルでも採用される事になるのでしょうか。

関連記事
大阪

地域探訪: 大阪・(仮称)御堂筋淡路町ビル新築工事 「アーバンネット御堂筋ビル」鉄骨建方・躯体工事が進行中

2022年9月17日
こべるん ~変化していく神戸~
御堂筋は淀屋橋駅と本町駅の中間地点にあたる旧パソナ大阪本社の入居していたUD御堂筋ビル、アネックスビルの跡地で建設中のオフィスプロジェク …
大阪

地域探訪: 大阪・(仮称)難波中二丁目開発計画 超高層ホテル「センタラグランドホテル大阪」を中心に3棟のビルを建設する複合再開発

2021年11月13日
こべるん ~変化していく神戸~
大阪・難波はなんばパークスの南側で広がっていた再開発用地で長期に渡って駐車場や住宅展示場として暫定利用されてきたエリアの再開発が開始 …
大阪

地域探訪: 大阪・堂島に「フォーシーズンズホテル」が進出 東京建物のタワーマンション「ブリリア」との超高層複合ビルに

2021年4月14日
こべるん ~変化していく神戸~
大規模な都心再開発が続く大阪でまた新たなビッグニュースが飛び込んできました。東京建物が堂島の電通大阪ビル跡地で計画する地上49階 高 …
大阪

地域探訪: 大阪・梅田3丁目計画(仮称) 日本郵便・JR西日本・JTBによる40階建・延床面積229,000㎡の巨大超高層複合ビル計画

2021年2月1日
こべるん ~変化していく神戸~
JR大阪駅前の一等地に存在していた大阪中央郵便局。郵政民営化によって日本郵便が再開発の為に同局を移転させ、既存建物を解体しました。しかし …

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です