神戸空港

神戸空港国際便利用者の訪日客7-8割は神戸観光が目的 初年度から国際空港としてトップ10入りなるか


神戸空港第2ターミナルを介し国際チャーター線を利用した人々の累計は4-9月の上半期で26.3万人に達しました。このまま推移すると年間で40万人を超える事は確実で、50万人突破の可能性も含みます。



日本には国際空港を名乗る空港は沢山ありますが、国際線利用者数が40万人を越えている空港は殆どなく、羽田、成田、関西、中部、那覇、新千歳、福岡の主要空港を除けば、仙台、熊本、高松のみが40-50万人規模に達しています。つまりは神戸空港は国際空港としてまだヨチヨチ歩きを始めたにも関わらず、国際線就航初年度から国内主要国際空港に次ぐ規模を有する見込みです。



更には神戸市観光局が実施した調査の結果、神戸空港から出国する旅行者の内、神戸へ立ち寄った人は82%、神戸に宿泊した人は73%に上った事が判明。多くの人々が神戸観光を目的として神戸空港を利用していた事になります。



神戸市は神戸港へ寄港する国際クルーズ船の誘致に注力してきましたが、旅客の大半は神戸港からバスで大阪や京都に行ってしまい、神戸がインバウンドの恩恵を受ける事は殆ど無かった為、神戸空港の国際線についても同様のリスクが生じる可能性がありましたが、調査の結果からはその心配は今のところ無さそうです。



旅行者の8割は個人旅行で、韓国や中国は個人が多勢を占め、台湾は団体に偏っているようです。神戸市内の外国人観光客の宿泊数は国際チャーター便就航以降は前年比145%で推移しており、着実にインバウンド効果が表れているようです。神戸空港利用者数が年間700万人に達する際には、250-300万人が国際線利用者になるのではないかと予想します。この数字は那覇や新千歳に肉薄する規模です。こうした数字が生まれてくると、都心やウォーターフロントの開発にも弾みがつきますし、空港と都心のアクセス増強は待ったなしの状況が生じるでしょう。空港施策は神戸経済の浮沈を大きく左右する事になります。

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POSTED COMMENT

  1. Sannomiya Worker より:

    “KOBE IS BACK”に向けて大変明るいニュースですね。
    課題はやはりアクセスですが、このインバウンド客にいかに神戸でお金を落としてもらうかという事ですね。
    アクセスに関しては国内の利用者、海外の利用者どちらに重きを置くかでその方向性が変わってくるでしょう。
    国内客なら大阪、京都への速達性でJRや私鉄の乗り入れでしょうが、それでは神戸はスルーされる可能性も有ります。
    インバウンド客に神戸(三宮)で一旦降りて観光、宿泊してもらうには三宮(延伸しても新神戸)を終点とする地下鉄しかないでしょう。
    幸い受け入れのホテルも三宮開発の恩恵で質、量とも充実する見込みです。
    四選された久元市長の最後(?)の大仕事として、道筋をつけてもらいたいものですね。

  2. S.Y. Kobe より:

    神戸空港国際化は空港母都市神戸に経済的・不動産的な恩恵をもたらし続けます。国際空港直結の都心三宮は期待通りオフィスビル供給が活発化し、市内外から有力企業本社の集積が進んでいます。

    神戸空港現時点の就航便数から年間旅客数を推計すると2025暦年で410~415万人、2025年度で425~430万人前後でしょうか。仙台・熊本両空港を上回りBEST10を奪還するでしょう。国際線旅客は年度集計なら50万人超となり両空港同等となるでしょう。

    しかし、神戸空港は海外キャリア20社以上から就航希望が有り旺盛な実需が証明されており、潜在的には既に数倍の需要があります。定期チャーター便のままでも2030年に向け積極的に受け入れ便数を拡大すると共に新国際定期便ターミナルビルの概要を早期に示して欲しい。来年前半にはアナウンスがあるものと期待しています。

  3. EYESTAR より:

    やはり神戸空港国際化は、神戸経済発展の大本丸でしたね。
    観光客の増加やビジネス創出、それに伴う市内への移住ニーズの高まり。
    神戸空港の発展が、神戸市内各地の再開発を牽引する存在と
    なり得てこそ、国際都市神戸の面目躍如と言えましょう。
    今後も主に物流を担う神戸港と共に、互いの強みを
    発揮しながら神戸を次のステージへと導いてもらいたいです。

    次段階として、まずは滑走路を3,000メートルまで延伸の上、
    欧米路線就航の道筋を付けることを目指さなければなりません。

  4. なかしま より:

    神戸空港は国際線が発着できる空港ですが、国際空港ではありません。

    仙台や高松、佐賀などが国際空港を名乗っていますが、あれはあくまでも運営会社の社名であり、米子鬼太郎空港の「鬼太郎」のようなものです。

    国際空港は羽田、成田、中部、伊丹、関西の5空港だけで、これから増えることはありません。
    あの福岡や新千歳ですら国際空港ではないので、名前に意味があるかというと微妙ですが。

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