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2030年の国際化、2025年の国際チャーター便乗り入れと発着枠120回/日への拡大が決定した神戸空港。これらの実現については条件が課されましたが、その一つがターミナルビルの拡充です。
開港時の発着回数60回/日を想定して設計された現在のターミナルビルは、延床面積18,559平方メートル。非常にコンパクトな空港ビルで、搭乗や到着後の動線等、非常にシンプルで移動距離も短く、寧ろその小さな規模が利便性を高めており、便利で快適なターミナルとして認知されています。
しかし搭乗者が開港以来最高値を示した2019年には336万が利用し、ターミナルビルの手狭感が顕著に表れていました。この時の神戸空港は国内空港ランキングで13位。
中部国際空港 | 1,346万人 | 219,225㎡ |
---|---|---|
鹿児島空港 | 608万人 | 46,958㎡ |
仙台空港 | 386万人 | 44,302㎡ |
熊本空港 | 349万人 | 37,500㎡(新ビル) |
宮崎空港 | 341万人 | 29,265㎡ |
神戸空港 | 336万人 | 18,559㎡ |
160回/日の発着回数でまずは700万人、将来的な更なる上限引き上げによって1,000万人台の利用者を想定するなら、800万人の対応を想定する鹿児島空港以上のターミナルビルにする必要があります。
従って少なくとも60,000平方メートル級のターミナルビルが妥当なのではないかと思われます。それでも1,600万人が利用する伊丹の半分の規模です。
既存のターミナルビルの東西に余剰地が存在し、新たなビルの建設については特に大きな問題は見当たりません。ビルの建設費用をどう賄うのかという課題は生じてきます。神戸市が建設して、関西エアポートが賃貸する方法が一番スムーズですが、市が土地を提供して、関西エアーがビルを建設する形に出来れば理想ではあります。神戸市はビル建設のみでなく、エプロンの拡張等の空港設備の増強や駐車場の収容台数増加等、ターミナルビル以外にも設備投資を負担しなければなりません。
しかしながらようやく開けた起死回生・千載一遇の活路ですから、最大限の活用が出来るようあらゆる手段を講じて進めていかなければなりません。しかもタイムリミットは2025年と3年しかなく、これまでスピードの遅さを指摘される久元市政最大の山場といって良いでしょう。この空港国際化をキッカケに神戸経済・兵庫経済を異次元レベルに引き上げる事が出来れば、歴史的な偉業に成し遂げた市長として認知されるでしょう。ここが正念場です。
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いつも興味深い記事を有難うございます。
遂に神戸空港の国際化が合意され、こべるんさんも仰る通り千載一遇のチャンスが到来したと思います。
ターミナルビルの建設については、是非とも国際的なコンペなどをして、神戸の港の景観としてもシンボルになるような優れたデザインにしてほしいです。デザイン都市神戸の面目も立てたいところです。
拙速に普通の直方体のビルにしてしまうと、長い目で見て公開すると思います。国内外の人の印象に残る現代建築になってほしいです。
関空ができるときには、国際コンペでイタリアのレンゾ・ピアノの案が採用されました。こんな著名建築家の作品が神戸空港にできたら…と夢想します。
https://www.nikken.jp/ja/projects/transportation/kansai_international_airport_passenger_terminal_building.html?cat=%E4%BA%A4%E9%80%9A%E6%96%BD%E8%A8%AD
国際化決定から間髪入れず新ターミナルを25年までに整備すると市長が表明したことは今後も堰を切ったように急ピッチで具体化する神戸空港拡大整備の大きな一歩であり大変嬉しい事です。新ターミナル建設用地は現ターミナルの東西隣地にあり2030年時点の旅客数800万人前後で考えるなら当面は問題ありません。
但し神戸空港の場合800万人程度の旅客数は段階的な規制緩和途上の通過点に過ぎず、将来飛躍的に増加する可能性が高いです。神戸空港の1時間圏1000万人に加え中四国も後背地と捉える事が出来ます。関西空港は残念ながら大都市圏の南の外れにありその先は和歌山県で行き止まり。自由競争となれば将来の旅客数は利用者の利便が優先し、立地条件が将来を決定します。
新ターミナルの規模は2025年に一旦部分的にも完成させる必要がある為800万人前後のキャパシティで考えれば全体で2万坪(6万6000㎡)程度と推測しますが、将来への拡張性に十分な配慮が必要です。3万坪(10万㎡)までの拡張は段階的に可能にしておくべきです。神戸市はいつも拡張性に乏しい一期完結型事業が多く、後の拡張にいつも苦労しています。ポートライナー然り、コンベンションセンター然りです。
個人的には、あまり凝らないでほしいと思います。
現ターミナルは味もそっけもありませんが、簡潔で短い動線、機能的な配置はとても便利で、大きなターミナルでうろうろしている間にサクッと飛行機に乗れるのは一番の魅力です。しかも、工費は確か60億とかで、後付け的な屋上階がなければ50億程度ですんでいたと思います。
ある程度のスペースがなければならないし、また旅客に快適な雰囲気を味わってもらわないといけないし、また回遊性を上げてターミナルの収益もあげなければなりませんが、神戸空港の本質はコンパクトなターミナルでひたすら利便が高いことです。ここを失ってお金をかけて豪華なターミナルを作ることにはまったく意味がありません。簡素、機能的、かつ上品なデザインを追求してほしいです。
ですから、ターミナルの単体の設計で終わらず、空港駅や駐車場も含めて動線を最適化するような整備方針でなければ、よくある地方空港の国際線ターミナル(国際線、ちゅうことで、そこそこ豪華で金もかかる一方、後付け的なためあまり機能的でなく、見栄えの割にいまいち)になってしまいます。