今年も2月17日(水)に久元市長が会見を開き、令和3年度の神戸市予算案について発表しました。コロナ禍の中での舵取という難題を抱える新年度予算案は攻めの姿勢を鮮明に打ち出し、「海と⼭が育むグローバル貢献都市の実現」を基本コンセプトとして、ほぼ前年度と同額である1.86兆円の予算編成を計上予定です。動き出している都心三宮・ウォーターフロント地区の再整備、リノベーション・神戸の拠点駅周辺再整備、交通インフラ整備、都市リゾートの再編等にも継続的に重点投資が行われる予定です。それでは今年もまず最初は我々が最も高い関心を持っている三宮駅周辺の再整備について詳細を確認していきましょう。
バスターミナルビル関連

- 雲井通5丁⽬再開発事業への⽀援
- 新たなバスターミナルⅠ期事業計画を踏まえたⅡ期事業の検討
- 設計モニタリング業務
- 舞台芸術・運営企画の専⾨⼈材の確保
- 開館を⾒据えたプレイベントの開催
今年度内の施工認可を目指して申請書が提出されたばかりの雲井通5丁目再開発によるバスターミナルI期ビル。22年度の新中央区総合庁舎の完成後にはいよいよ再開発エリア内にある既存建物の解体工事に着手する予定です。工事着手を前に現在の中央区総合庁舎内にある三宮図書館はKIITO2階へ仮移転(R3年度設計・内装⼯事着⼿、R4年度運営開始)します。
バスターミナル周辺デッキの整備 0.4億円
- ミント神⼾北側デッキ架け替えに向けた設計
- 案内サインの再配置計画等作成
現在、ミント神戸や新交通三宮駅、将来的にはバスターミナルII期ビルへと再開発されるOPA2を結ぶ老朽化した既存デッキを架け替える設計をもう始めるようです。
三宮駅前周辺再整備関連


- 三宮北交差点改良(設計・⼯事)、春⽇野交差点改良(設計)
- 都⼼内の路線バスの再編検討
三宮クロススクエアフェーズIの実現に向けた準備工事として、三宮北交差点や春日野交差点を改良する事で、三宮駅周辺エリアへの乗り入れる交通量を下げ、外周道路へ迂回を促進する改良工事が行われる予定です。また駅周辺一帯に乗り入れる路線バスについては再編を検討するようです。
JR三ノ宮南側駅前広場の再整備設計 0.05億円
コロナ感染拡大による業績悪化でJR西日本が今年度の都市計画決定の延期を決めたJR三ノ宮駅ビルの建て替え構想。南側駅前広場の再整備もこれに伴い計画延期を余儀なくされました。再び、来年度の都市計画決定を目指します。
サンキタ通り・さんきたアモーレ広場のにぎわい創出 0.8億円
- オープニング式典の実施
- ⽇常的な賑わい創出、居⼼地の良い上質な空間づくり
- ⼤型ビジョンの設置に対する⽀援
いよいよ三宮再整備の中でも最も先行して進められてきた神戸三宮阪急ビルと周辺のさんきたアモーレ広場やサンキタ通りのリニューアルが完成を迎えます。これらのプロジェクト完成を盛り上げる為の施策が採られる予定です。特筆する事は広場前のステラビル壁面にある広告板に大型ビジョンの設置が進められるようです。これにより広場の情報発信拠点化も高まります。広場内のイベントにも活用できるでしょう。前述の三宮北交差点の改良工事によっても、さんきたアモーレ広場周辺の動線強化による回遊性や賑わい創出力が強まるものと思われます。また広場には猛暑対策としてミストの設置も行われる予定です。
三宮の地下空間の再整備 3.6億円
- さんちかの再整備
- 地下鉄三宮駅東コンコースのリニューアル
乗り換え動線の強化、滞留空間の拡充を目的として、さんちかの1~3番街を中心とした北側のエリアで大規模な改修を行い、新通路の整備や夢広場の拡大を実施します(R3年度設計、R4年度〜⼯事)。またいよいよこの工事と同時平行で新通路が連絡する地下鉄三宮駅東コンコースのリニューアルにも着手する予定です。新築の神戸三宮阪急ビルの地下階にも接するコンコースだけに改修は必須と思われていましたが、R3〜4年度設計、R4〜5年度⼯事というスケジュールで実施されます。
三宮駅周辺のその他再整備 0.18億円
- サンセンタープラザ等の再整備検討
- 三宮駅周辺における駐輪場の整備に向けた調査
来年度の三宮駅周辺はプロジェクトの完成する北側の仕上げが主な動きとなり、南側や地下エリアの再整備は設計や準備、検討等、水面下の作業に予算が充当される事になります。