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地域探訪: 東京・TOKYO TORCH 三菱地所が手掛ける大手町・常磐橋再開発 高さ390mの日本一のノッポビルを含む巨大再開発プロジェクトが進行中



東京駅日本橋口の北側で進行する巨大再開発プロジェクト。大手町・常磐橋地区で三菱地所が計画しているのが「TOKYO TORCH」です。3ヘクタールを越える敷地面積を再開発し、日本一の高さとなる「Torch Tower」を中心とした複合都市を2027年度に完成させる予定です。



街区を段階的に開発していますが、まず先行して進められたのが、街区東側の大和呉服橋ビルとJXビルの2棟を取り壊して跡地に建設されたのが常磐橋タワーです。



地上40階 地下5階 高さ212m 延床面積146,400㎡の超高層ビルで、現状において完成済みビルとしては東京駅周辺における最も高い建物です。



大きなTOKYO TORCHのロゴが入っています。



近年、高層化が著しい八重洲エリアと日本橋エリアを結ぶ位置に聳え立った新ランドマーク。オフィスフロアにはクラレや古河電工グループ等の名だたる大企業の本社が入居。



低層部は商業施設「TOKYO TORCH Terrace」となり、飲食店やサービス店舗等のテナントが入ります。



足元のイベント広場「TOKYO TORCH Park」まだ暫定利用されていますが、街区すべての開発が完了すると、7,000平方メートルにも及ぶ広大な空間が生まれる予定です。



完成時の「TOKYO TORCH Park」のイメージです。



TOKYO TORCHのすぐ背後には日本橋川が流れています。この川沿いには親水空間としての整備が進み、TOKYO TORCH Parkと一体化されます。



さて、今後は次の段階として、広場を挟んで街区の西側の開発に着手する予定です。現在、ここにはパソナの本社が入る日本ビルと朝日生命大手町ビルが立っていますが、これらの大型、超高層ビルは全て解体撤去されます。



その跡地に建設されるのが「Tokyo Torch Tower」。地上63階 高さ390m 延床面積540,000㎡の超高層複合ビルで、2023年に完成予定の森ビルが進めている虎ノ門・麻布台再開発のメインタワー(高さ330m)を抜いて、日本一のノッポビルになります。



TOKYO TORCHの断面図です。



Tokyo Torch Towerの低層部にはこれに巻き付くようなデザインの全長2キロの空中散歩道が設けられます。間違いなく東京の新名所として賑わいを創出する事になるでしょう。



Tokyo Torch Towerの夜景イメージです。周辺の超高層ビル群が通常の建物のような錯覚を覚える圧倒的な存在となります。トーチの名のごとく、東京を照らす松明のようなデザインは他にないオンリーワンの形状です。最上層部は展望施設となります。



パソナはこの再開発を機に淡島島への本社機能の一部移転を実行しました。残りの機能は麻布十番のエイベックスビルに移転します。

Tokyo Torch Towerの完成は2027年。5年後の完成を目指します。390mの高さは圧倒的ですが、できればあと10m高くして、日本初の400m級の建物を実現する事もできたのではないかと思います。これまで東京での300m級の超高層ビルの実現化は構想が出ては頓挫してきました。しかし今後5年で2棟の300m級ビルが誕生します。



常盤橋タワーの足下には電動キックボード「LUUP」のポート。東京、横浜、大阪、京都ですでにサービスを展開しています。神戸ではシェアサイクルのKobelinが定着しましたが、このLUUPの早期導入にも期待大です。



八重洲・大手町・丸ノ内・日本橋までに広がる超高層ビル街は既にかつての日本一の摩天楼だった西新宿を上回る規模に成長しています。TOKYO TORCHが完成すると、その座は揺るぎないものになる事は間違いないでしょう。その壮観な景観はニューヨークを彷彿とさせます。三菱地所はバブル期に大手町・丸ノ内地区の建物を全て超高層ビルに建て替えるマンハッタン計画を構想していましたが、30年の歳月を経て、その構想は当時以上の規模で実現化に向かっています。

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