東京

地域探訪: 東京・東京タワーから眺めた東京都心2024 東京摩天楼はもはや世界トップレベルだが・・・



2年半ぶりに東京タワーの展望台に行ってきました。コロナが落ち着き、再び訪日観光客で溢れかえる人気観光施設に返り咲きしていた為、今回は高さ250mの特別展望台への登頂は断念しましたが、150mの通常展望台から眺めた首都の姿はたったの2年半の間で全く異なる姿へ変貌を遂げていました。

150mは今や林立する多くの高層ビルよりも低い位置にある為、ビルの壁が有する迫力は感じやすくなる反面、それらの背後に広がる街並みは隠されてしまうので、ダイナミックさは失われる高さになってしまっています。



北側の眺望で最も目を引くエリアは虎ノ門です。昨年、完成した虎ノ門ヒルズは開発区域面積7.5ha、延床面積80万平方メートルで、4棟の超高層ビルで構成される一大コンプレックスです。3棟のオフィスを主体とした180-260mの建物と200mの住宅棟で成り立っている森ビルの都心開発集大成の一画を担います。



特に最高層を誇る虎ノ門ヒルズ ステーションタワーは地上49階 高さ約266mで、日比谷線「虎ノ門ヒルズ」駅と一体的に開発された多用途複合の超高層タワーです。



虎ノ門から霞ヶ関、溜池山王、六本木に掛けても超高層ビルが密集しています。



更にはこのスカイラインは新しく加わった東京の新ランドマーク・麻布台ヒルズにまで繋がり、東京を世界有数の空中都市へと成長せしめました。



あべのハルカスを抜いて日本一の高さを誇るノッポタワーとなった麻布台ヒルズ 森JPタワーの高さは約330m。東京タワーとほぼ同じ高さです。



麻布台ヒルズ内に建設された麻布台ヒルズレジデンス Aの高さは240m。こちらも日本一の高さを誇るタワーマンションですが、その後で建設されている麻布台ヒルズレジデンス Bは完成すると高さ270mとなり、更に高いタワマンとして日本一を更新します。



麻布台ヒルズについては、また個別にレポートを上げたいと思いますが、この空前規模の再開発プロジェクトには空いた口が塞がらないという表現しか正直見つかりませんでした。



麻布台ヒルズの背後に霞む六本木ヒルズ。2000年代初頭に完成した今の東京の大繁栄の先駆けを象徴する孤高の存在でしたが、今や最新の麻布台ヒルズや虎ノ門ヒルズを前にすると、一世を風靡したこの巨大タワーコンプレックスでさえも陳腐に見えてしまうのです。



唯一、東京タワーを取り巻く方角の中では比較的、高層ビルの数がまばらな麻布十番から後方の白金、目黒、世田谷方面。彼方に武蔵小杉のタワマン群を望みます。左側には大崎から品川に掛けてのビル群が再び隆起しています。



巨大なビルが建設中ですが、高さは抑えられています。旧東京簡易保険支局跡地に三井不レジデンスと三菱地所レジデンスによる約1100戸の14階建てのマンション6棟となる「三田ガーデンヒルズ」が建設されています。

南側は真っ直ぐに伸びる三田通りの先に田町から品川に掛けた一直線上の山手線沿線に高層ビルが縦列しています。



高さ200mの住友不動産東京三田ガーデンタワーを筆頭に以南は羽田空港による航空法の高さ規制を受けて建物の高さが徐々に低くなっていますが、規制いっぱいにまで挑戦した高層ビルが林立しています。タワークレーンを載せたツインタワーはJR東日本が取り組む高輪ゲートシティ。



彼方にレインボーブリッジとその背後にお台場・臨海副都心。目の前には増上寺と一体化した芝公園の緑が美しいです。



かつて湾岸エリアとしてもてはやされた芝浦地区に出現中の新ランドマークは、「BLUE FRONT SHIBAURA」。高さ230mのS棟が上棟。このタワー完成後、隣の旧東芝ビルを解体して、同規模のN棟を建設し、2030年までにツインタワーとなります。



BLUE FRONT SHIBAURAの北側には浜松町駅前に出現した高層ビル群。世界貿易センタービルの再開発を中心として200m級の建物が次々と完成しています。



かつて高さ200mはごく限られたエリートビルの象徴でしたが、今の東京ではスタンダードになってしまっています。



湾岸地区の超高層マンションの増殖は留まる事を知らないようです。一時は抑制しようという行政の動きも見られましたが、寧ろ更に増殖スピードは増しているようです。神戸とは真逆のエリアです。



六本木ヒルズと同時期に出現した超高層ビル街・汐留シオサイト。計画中は第二の西新宿出現として、大いに興奮した記憶があります。汐留でさえも高層ビル群の中に埋もれつつあります。



愛宕グリーンヒルズの背後に広がる丸ノ内・大手町・八重洲地区の東京駅周辺の高層ビルクラスター。恐らく日本最大の高層ビル街へと成長を続けています。このビル群の中に麻布台ヒルズ 森JPタワーを60mも上回るタワーが突出する日がやってくる予定です。



多くの訪日客が展望台から膨張する東京の摩天楼を見渡していました。彼らは世界最大都市圏の中心にあるこの首都を見て、何を思ったのでしょうか。東京は世界のトップレベルの都市と競合する為、国威を上げての成長が必要なのは十分に理解していますが、そろそろその速度を下げ、その分、地方都市も成長できるような配慮があっても良いのではないでしょうか。あまりにも差が開き過ぎている気がします。
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POSTED COMMENT

  1. H より:

    首都に何もかも詰め込み過ぎているせいか住みやすい都市ランキングや幸福な都市ランキングは大阪より低い結果になっていますね

  2. アオさん より:

    こべるんさんのブログを、いつも楽しく拝見させていただいてます。こまめで市内だけでなく、遠方への取材活動、ご苦労様です。ありがとうございます。「日本は地方都市も成長できるような配慮があっても良いのではないでしょうか。東京とあまりにも差が開き過ぎている気がします」。こべるんさんの仰る事に、すべて賛同します。私も私用で今年短時間ながら2回、東京山手線内と東急田園都市線沿線に伺いました。

    地方都市の再生や成長–––日本政府や各高級省庁、都をはじめ首都圏官庁、政府系シンクタンク、大手民間企業らは、今以上に東京一極集中で、少なくともアジアの最大メガシティ、情報・金融・貿易・総合体力で圧倒したい、という思惑があるように感じました。行く度に拠点街区が変貌している。そのパワー、資金力、行政の行動の早さ。神戸市の10年が東京の1年です。いや、それ以上かも(笑)。

    私は既に日本の健全な国土開発発展からは、遠に逸脱して、「首都のみ健康、他地方は全身不全」に陥っていると思います。2050年の国内人口予測では、激しい人口減なのに、なんと東京都だけが1%増。あの小判鮫で肥大化した神奈川県、埼玉県、千葉県でさえマイナス予測で、各県数十万人減る。大阪府も勿論、兵庫県も(50万人減)。北海道、青森県、秋田県、山形県、福井県、鳥取県、島根県、徳島県、香川県、高知県、宮崎県らは、自治体による現行の住民サービスさえ困難、財政危機という指標が出ています。「万骨枯れて〜」の勢いです。何もテコ入れしないし、それで良いと国は思っているのでしょうか?

    さて、翻って神戸市を見ると、ポテンシャルが極めて高い神戸空港の国際化と増便、そのアクセスの市営地下鉄や阪神、近鉄、JR等を含めた交通体系の整備が噂され始めてます。また三宮クロススクェア開発の目玉のJR三ノ宮駅ビル再開発、1期バスターミナルに2期高層ビル、市役所高層新庁舎、フラワーロードJR北側のビル新築群にホテル建設、テナントビルの新設。ゆくゆくは阪急百貨店建て替え、築50年以上のサンプラザ・センタープラザ建て直しで新複合ビルへ、センター街もリフレッシュ。

    既に完成したものとしては東遊園地や大人も楽しめる水族館、ポートタワー開業、また来年はKOBE ARENAの完成とツインタワーマンションの竣工。西方面ではスマシーに滞在型ホテル、垂水三井アウトレット、垂水駅前高層ビルと図書館新設、名谷、西神はいち早く整備完了。激しく神戸都心部と良好な住宅地が変貌して行くのは凄く楽しみでありますが、こと、東京と比べれば圧倒的な差を感じます。

    大阪梅田だって「ちっちゃい」と感じます。ましてやご紹介いただいた名古屋、福岡、広島、熊本なんて、失礼ながらお話しにならないレベルです。地域に合った規模の開発が悪いと言うのでは無く、余りにも東京がバカでか過ぎる、途方も無い。ああなりますと、そら富はすべて首都圏に集中するでしょう。私は僻んで言ってるのでは無いです。国土軸形成で、非常にマズイと思うわけです。

    なまじ、アジア、特に中国には政治中心の北京はじめ、上海、天津、重慶、青島、深圳。人口だけなら東京クラスの都市は何十もある。また金融都市シンガポール、香港、ジャカルタ、小さいがベトナム等、潜在能力の高い都市・国は幾らでもあります。それに全部勝ち日本が覇権を握る、と言うのは大東亜戦争で出兵した日本軍と同じ発想に見えて怖い(日本がアジアを無茶苦茶に蹂躙したとは思いませんが)。

    中国が経済活動で日本にいろいろ規制をかけて、進出を阻害したり、重要事項をパクったり、尖閣諸島やEEZ侵犯で挑発したり、他国に日本の悪口や侮日をしようが、真実と他国との公正な付き合いは、日本に分が有りです。安物買いの銭失いは嘲笑しておきましょう。

    日本は「何でも大きければヨシ」では無い。だいたい首都圏は人が多過ぎて圧迫感を感じます。住みたいとは絶対に思わない。日本なら神戸市のように「コンパクトシティを目指し、大阪迄さえ行く必要さえも無い」というのが、日本の地方大都市の目指す姿だと思います。
    長々と失礼しました。

  3. qwerty より:

    アオさんのおっしゃる通りですが、もう衰退国家の日本には東京以外に力を注ぐだけの余裕がないのでしょう。東京一極集中は今後も進むでしょうし、仕方ないのかなと思います。

  4. アオさん より:

    qwerty 様
    ご返信ありがとうございます。こべるん様、再度投稿して申し訳ございません。
    ご指摘通り日本は衰退気味で余裕無いです。

    さて、古い航空機利用者数の話で恐縮ですが、1970年大阪万博の年、伊丹空港はなんと、羽田空港より年間利用者が多かったのです。成田空港が無かったとはいえ、万博景気、凄いですね。海外路線は定期便もチャーター便も満席。普段は羽田止まりのはずの欧州会社便が、伊丹空港までサービス運行していたものでした。新幹線の無い遠い中高生も飛行機利用で修学旅行。夏の家族旅行も親が奮発して飛行機利用(爆笑)。また翌年1971年も伊丹が羽田を大きく利用者で、上回る快挙でした。今は羽田の1/5程度の利用者しかありません。もちろん滑走路を4本に増やして、国際線も成田空港からぶんどってますが。

    私はあの頃が、東西ががっぷり四つに組める2大商圏の戦いの最後だったと思います。その後は御堂筋も北浜も栄町も大企業本社は去り、東京に行きました。もう、神戸をはじめ地方都市が先行き単体での発展が無いなら、如何に近隣都市と大同団結するかが、唯一の処方箋だと思います。関西で一つにまとまれば、外国人も含めて「日本らしい」「関西(兵庫・大阪)らしい」都市や郊外・田舎風景の好感度は高いです。またアクセス面の良さ、生活のしやすさでもポイントは高いと思います。

    それでも力技で暴れ回る東京には敵わないでしょうが。まぁ先行き短い私は30年も待てないんです。でも、その頃は神戸の空から街の発展を見て、微笑みたいと思います。

  5. 区民g より:

    私は現実として東京は既に負けていると思っています。上海を見ますと地理学でいう「コナーベーション」と言いますが、連接した都市が上海を始め蘇州、無錫、常州、寧波、嘉興、舟山と合わせて7千万の人口になります。これらの都市がより有機的に統合されると東京首都圏などとメディアが持て囃して
    も説得力がありません。東京メディアは意図的に大阪の発展を見せませんし、上海の成長をも映しません。しかし東京メディアや不動産会社が意識しているのは明らかに上海です。これ以上に東京の負け戦を見るのは忍び難いところです。人口減下で大艦巨砲主義はもはや意味がないですし、米国のIT企業も分散型で実は日本もそうなのですが、税収の元締めとして東京という機能があるだけです。
    神戸はどうあるべきかということですけれども、依然民間オフィスの拡張において容積率緩和を行うのは必須ですし、空港機能拡張により利便性の飛躍的向上から神戸で事業や経済活動を行いたいと考える事業体も増えるかもしれません。国という関係を除いて人間サイズで付き合う中では東京よりも上海アジアに近く中国近代化から永い関係を持ってきた神戸の在り方は日本にとって財産であると思います。

  6. より:

    というか、地方都市は切ってしまう方が正解。
    全ては東京、そして次に大阪、名古屋にリソースを投下するほうが効率がいい。勝手に衰退している地方に手を伸ばすなんて馬鹿げている。地方が衰退しようが、東京、大阪、名古屋がそれなりの経済規模を維持できるのが理想。

    • 区民g より:

      地方を切り捨てることは物理的にできません。
      何故なら生産活動は地方が担っているからですね。
      地方の生産活動が優秀であるので、都市は豊かさを享受できるのです。ですから地方により良い投資、そして都市にも投資するのは持続性の観点から至極当然のことです。
      地方都市の生産活動を担うリソースはその田舎から出てこられた人たちによって成り立っているのですよ、そして彼らが需要を担う消費者となるのです。お言葉ですがそういう当たり前のことを学校で教えてもらったことがあるのでしょうか?
      「地方は衰退しろ」などというのは文科省が地理教育を義務化してこなかったツケなんです。地理教育下では東京一極集中を問題視しておりますゆえ。
      教育されていたらこんな酷いコメントはあり得ないと思います。

  7. qwerty より:

    >pさん
    日本の国力を考えたら、東京しか維持できないでしょう。その東京ですら中国にはボロ負けなわけですし、大阪・名古屋も一地方都市に過ぎないと思います。

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