ウォーターフロント

ファンタジー号が現役引退 神戸港クルージング船は荒波を乗り越えていくのか

早駒運輸が運行している神戸港クルージング船の「ファンタジー号」が昨日、ラストクルーズを行なって引退しました。2006年のデビュー以来、14年間で延べ約100万人の乗船がありました。



既に後継船の投入が決定しており、かもめりあ前フェリーターミナルの桟橋に停泊中でした。新船名は「bohboh(ボーボー)KOBE号」で600名が乗船可能な大型船です。



ファンタジー号が152トンだったのに対し、新船は427トンと約3倍の規模です。8月の就航を目指しています。



神戸港の遊覧船は複数の会社が運航に凌ぎを削っています。



しかしコロナショックは観光業を直撃しており、クルージング船業にも甚大な被害を与えました。自粛解除が行われ、各社運行を再開しているものの、インバウンドをはじめ国内観光客も減少している今、厳しい舵取りを迫られている事は言うまでもないでしょう。



既に実害として神戸港クルージング船では最大客船であり、国内でも最大のレストラン船である「ルミナス神戸2」を運航するルミナスクルージング社は経営破綻しました。現在は同じく神戸港でレストラン船「コンチェルト」を運航する神戸クルーザーの親会社であるファースト・パシフィック・キャピタルが支援を行い、コンチェルトが運営代行を開始しました。



支援を行うコンチェルトも足元では利用客減に厳しい経営を迫られている事も間違いないでしょう。



ターミナルには教育研修プログラムというユニークなサービスを提供する帆船「みらいへ号」も停泊しています。



神戸港クルージングはウォーターフロントの賑わいに華を添えるエンターテインメントです。今後、新港町界隈の再開発や三宮の再整備が進行すると、海から見た神戸の街はより華やかさを増します。将来的には大阪湾岸道路が延伸すれば、更に神戸港クルージングの需要は高まり、人気を得る事になるでしょう。是非ともこの難局を乗り越えて、港を盛り上げ続けて欲しいと願うばかりです。
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