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神戸市が令和7年度の予算案を発表 Part1 三宮駅周辺における重点投資項目



例年の如く、今年も2月17日(月)に久元市長が会見を開き、令和7年度の神戸市予算案について発表を行いました。税収が伸びている事も手伝い、新年度予算案は前年度比5.5%プラスとなる2.33兆円の予算編成計上を予定しました。来年度早々にはいよいよ神戸空港が国際化し、都心三宮・ウォーターフロント地区の再整備においても大きな転換点を迎える第一段階の過渡期に突入していきます。リノベーション・神戸の拠点駅周辺再整備については、それぞれの駅周辺にて大半の主要プロジェクトが完了を迎えつつあり、残りのプロジェクトの仕上げに掛かっていきます。今回もまず最初に我々の関心が最も高い三宮駅周辺の再整備プロジェクトの詳細を確認していきましょう。

三宮駅周辺エリアへの投資

バスターミナルビル関連



新バスターミナル整備に向けた事業化の推進 88.21億円
  • 雲井通5丁⽬地区(Ⅰ期)再開発事業への⽀援
  • 新バスターミナル(Ⅰ期)と三宮バスターミナルのコンセッション事業者公募⼿続
  • 雲井通5・6丁⽬地区の⼀体整備事業(地下埋設管移設⼯事)
  • 雲井通6丁目地区(II期)の再開発事業都市計画決定に向けた準備
新・神⼾⽂化ホールの整備、新三宮図書館の整備 47.21億円
  • 大ホール(1,800席)や小ホール(270席)、図書館等の整備
  • ホール開館に向けた企画・検討及び管理運営計画の策定
ビル本体の地下躯体が現れ始めた雲井通5丁目のバスターミナルI期ビルへの支援、ビル基壇部内に神戸市が整備する予定の大・小ホール、そして三宮図書館についての整備費用を引き続き盛り込みました。一度、不調に終わったミント神戸内の三宮バスターミナルと新バスターミナルを一体的に民間事業者に運営を委ねるコンセッションの公募が行われている他、バスターミナルII期ビルとなる雲井通6丁目北地区再開発の都市計画決定の準備が進められます。また5・6丁目の一体整備の準備として、地下埋設管の移設工事も進められる予定です。

えき≈まち空間関連



三宮クロススクエア(第1段階)の実現に向けた事業の推進 4.15億円
  • 三宮クロススクエア(第1段階)の設計
  • 三宮クロススクエア(センター街東⼝周辺・神戸阪急周辺)の整備(歩道空間の⾼質化等)
三宮クロススクエアの第1段階を進める為、昨年同様に空間の設計を進める他、昨年から再掲の三宮センター街東口周辺の整備だけでなく、神戸阪急周辺もこれに加わり、歩道の高質化を目指します。

三宮駅周辺歩⾏者デッキの整備 163.79億円


  • 新バスターミナル周辺デッキの整備
  • JR三ノ宮新駅ビル南デッキの整備
  • 税関線横断デッキの整備
中央幹線の北側歩道上空に整備される歩行者デッキはJR新駅ビルとバスターミナルビルを結び、東西700mに渡って連なる全国でも有数の規模を誇ります。既にミント神戸周辺より建設工事に着手しており、今後、東に向かって工事エリアが拡大し、2029年に整備の完了を予定しています。

 

三宮駅周辺のその他再整備 0.28億円


  • サンセンタープラザ等の再整備検討支援
  • センター街周辺エリアの将来像の検討
サンセンタープラザの再整備については再掲が続きますが、来年度も検討支援に予算が当てられます。しかし未だに具体的な再々開発の方向性や時期に目処が付きません。水面下では何らかの進捗は認められるのでしょうか。またセンター街の将来像についても検討が行われる模様で、サンセンタープラザの建て替えに留まらない全体像についての方向性を定める必要があります。

来年度は計画されてきたプロジェクトの工事が更に進捗し、具現化していく年になります。これらのプロジェクトを着実に進めていくと共に一連の計画が完成する2029年度以降についてもシームレスに新プロジェクトの立ち上がりへ移行できるように準備していく必要があります。具体的には、雲井通6丁目北、神戸阪急、センター街や三宮南西街区を含む三宮町、そして三宮駅北側での再開発の実現に向けた検討でしょう。
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