三宮駅北側の琴ノ雄町4丁目で進められている建設工事があります。
工事名称は(仮称)新三宮現役館新築工事。松田平田設計が設計を担当し、戸田建設が施工します。
計画ではここに地上6階地下1階、延床面積3,547㎡の鉄骨造のビルが建設され、来年1月の竣工予定です。
近接して河合塾の三宮現役館があります。今回の新たなビル建設は河合塾の新校舎であると思われます。少子化が叫ばれるこのご時世に新たな投資による施設の拡大を行う攻めの経営戦略でしょうか。
この琴ノ雄町周辺には河合塾のみならず駿台やECC予備校、Z会も校舎を構えています。
また隣接したフラワーロード沿いには業界最大手の代ゼミこと代々木ゼミナールもあります。
このエリアには予備校や専門学校が集積し、学生街の様相を呈しています。
大手予備校は概してターミナル駅の駅前周辺地区に進出する傾向があります。各線三宮駅に近接してアクセス性が良く、代ゼミ以外は裏通りで比較的土地を取得しやすかったのだと思われますが、ここに予備校が集積したのは他にどういう経緯があったのでしょうね。
予備校以外にも専門学校も開校。周囲には飲食店も多く学生街として成り立っている格好です。
今後、大学も予備校も学生の獲得競争はより熾烈を極めることになります。競争の中、淘汰される機関や企業も多く出てくることでしょう。他社、他校に打ち勝つにはより優れた教育環境の整備が必須となります。新しい設備ときめ細かいサービスで学生を集める戦略は今後、各予備校の建替えや土地売却等といった流れを生みだすかもしれません。
三宮予備校街に近接したフラワーロードに立つ柏井ビル。旧柏井紙業の本社ビルです。震災でフラワーロードを遮るようにして倒壊した旧柏井ビル跡に建設されました。同社が2007年に国際紙パルプ商事と合併したことで、本社は東京に移り、同社は神戸に支店を構えていないために、この重厚感のあるビルは国際紙パルプ商事柏井ビルとしてテナントビルとなっていますが、現在は別の企業の本社ビルになっています。
同ビル内に本社を構えるワッフルケーキ専門店のR.L(エル・エール)。武庫之荘で創業した同社は現在、国内外に60店舗以上を構え、2011年に西宮にあった本社を神戸の柏井ビルに移転。そして今回、同社はビル1階にブランド発信拠点を担う神戸本店を開業予定。
店舗面積は30㎡と狭い為、当面は物販のみということですが、将来的にはカフェも併設することになるのではないかと期待しています。6/25に開業予定です。
柏井ビルからフラワーロードを1分程南下すると、目の前が開けて三宮の駅前に並ぶ主要ビル群が展開します。
これからこの景色が大きく変化しようとしています。
まずは阪急神戸三宮駅東館の建替計画。高層化して、商業施設、ホテル、オフィスを入れる検討をしているとのこと。また阪急としては市営地下鉄乗り入れを断念している訳ではなく、あくまでも乗り入れ検討案と駅ビル建替計画は別で考えられているようです。
つまりは今回の建替計画はある意味、第一期工事と捉えられ、乗り入れ実現後には、第二期工事として駅跡地が再開発されて一期工事棟と接続される形で活用されるのではないかと思われます。従ってそれに伴い一期棟も将来的な建物接続を考慮した構築が行われるものと推察します。
更に大きく変貌を遂げるのは160m級の超高層ビルに生まれ変わるJR三ノ宮駅のターミナルビル。
先日、JR横浜駅で計画されていた新駅ビルが安全性を考慮して、地上200mの高さから規模を縮小すると発表されました。どれ位の規模まで縮小されるのかは分かりませんが、200mの新駅ビルを楽しみにしていた人には非常に残念な結果だと思います。JRの新駅ビルは仙台でも計画されていましたが、これも規模が縮小されて高層ビル案が撤回されました。いずれもJR東日本での計画ですので、三ノ宮駅を運営するJR西と関係はありませんが、三宮の計画はぜひともこのまま据え置きで進めて欲しいですね。
三宮予備校街とワッフル専門店+三宮駅前構想
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横浜駅ビルのニュースは少し気になる点あります。規模縮小の理由が経営状況や需要見込みではなく「安全性」という言葉をつかっている点です。今の法律で建てられている高層の建物に何か懸念があるということなんでしょうか
阪急三宮駅ビルですが、阪急が地下鉄乗り入れをしようと、しまいと現状の高架の線路は残し、線路を跨ぐ形でビルを建設してほしいと思います。
その理由は阪急が地下鉄と接続した場合でも、その線路はそのままJRに譲渡しもらいたいからです。(もちろん軌道幅の改修は必要ですが,それほどの大工事ではないでしょう)。
そうすれば灘駅の西から元町駅手前までの3複線が実現します。当面は折り返し線として使え、元町駅付近で事故が発生した場合でも、三宮以東では折り返し運転ができます。
現状阪急の高架下とJRの高架下はほぼ一体化しており、その場所で会社や店舗が営業し、阪急が走らなくなったとしても、阪急の下だけ取り壊すことは現実的では無いと思います。
また将来の展望として、元町手前で、地下にもぐる線路を南にカーブさせ、海底トンネルでポートアイランド経由で、神戸空港へまで延伸し、JR神戸空港接続線とします。
そうすれば大阪駅から新快速で30分足らずで神戸空港駅に到着でき、国際線誘致も視野入れた発展が期待できます。
またポートライナーの慢性的混雑状態の改善も期待できるでしょう。
阪急の社長が株主総会で発表したのをはじめ計画が動き始めた感じで非常に楽しみです。
毎朝起きて新聞を読む時に関連記事が何かないか探してしまいますよね。
計画から着工、竣工までかなり長いスパンで進んでいくプロジェクトなのでリーマンショックのような世界的な金融不安や経済状況の極端な悪化などが突然起こり、計画の凍結や規模の大幅縮小などがないことを祈るばかりです。
まあとにかく計画の具体案が早く知りたいですね。