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先週、遂に絵姿が公開されたJR三ノ宮新駅ビル。JR西日本前社長の来島氏が2018年内に絵姿をお見せできればと抱負を述べてからも実に4年を要してしまいました。
この駅ビル開発にあたって、神戸市との協議が難航したと思われるビル内の公共動線。市としてはえき=まち空間における要の位置にある新駅ビルは分かりやすい各鉄道駅間の乗り換え動線を内部に確保して欲しいという思惑を主張し、JR側はビル内に出来るだけ多くテナント収益を上げる為の売場面積を確保する為に公共空間は絞りたいと渋った為に、ビル着工は遅れてきたのだと推測しています。
今回、示されてたイメージ図の一部に、ビル内の公共動線を描いた一枚があります。これを深掘りしてみましょう。
まず特筆すべきは新交通ポートライナー三宮駅の西側に設けられる空間(パースに4Fと追記した場所)です。これはポートライナー駅のホーム階と同レベルにある事から、駅西側に新たな改札口を設け、駅ビル内に改札外コンコースを整備するものと推測出来ます。
現在の改札のある3階は、駅前広場東側に新設されるデッキ広場と接続し、駅ビル内で前述の動線と合流。そして大通路のある2階へと誘われます。
2階は中央口コンコースとエスカレーターで結ばれている他、神戸阪急方面のデッキや三宮クロススクエアへのメインアプローチ、そして三ノ宮駅西口・阪急東口へのハブ動線となっています。
動線を断面図風にしてみました。もう何年も前の話ですが、神戸新聞が各鉄道駅を繋ぐ為の長さ130mのエスカレーターの存在について報じていました。さんちかから地下通路を経て、JR駅中央改札までに至るエスカレーターと想像していましたが、どうやったら130mもの距離になるのか皆目検討つかなかったのですが、この新駅ビル内の公共動線がまさにこの報じられた動線なのではないかと思われます。
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「鉄道の乗り換えを円滑にするため、6駅の改札口の動線をつなぐエスカレーター設置を検討。地上と地下の3フロアの改札をつなぐエスカレーターは計130メートルに及ぶ可能性がある」
新駅ビル低層部南側の吹き抜け空間にもこれらの公共動線の様子が描かれています。
神戸三宮阪急ビルの建て替えによって地下鉄三宮-阪急神戸三宮駅間の動線は改善されましたが、JR駅ビルの建て替えは5フロアに渡って、その数倍以上の規模での動線を建物内に整備する事になります。
福岡市のJR博多駅ビルの様子です。将来のJR三ノ宮駅界隈の様子を連想させる景観が広がっています。駅ビル内の動線や駅周辺に張り巡らされる新たな歩行者デッキネットワークも回遊性を大きく改善し、人の流れも激変する事が予想されます。
JR三ノ宮駅ビルの低層部も壁面に無数のマリオンを取り付けた建物になる予定です。三ノ宮駅前にもこうした最新の駅ビルが建設されると思うと、非常に楽しみです。
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