JR三ノ宮新駅ビル

JR三ノ宮駅 三宮ターミナルビル撤去工事 塔屋の解体が進行中



タワークレーン二基で解体されている姿が定着した感のあるJR三ノ宮駅ターミナルビルの撤去工事。防音パネルで建物全体が覆われた姿は歴史を遡っているような感覚にも襲われます。最近の夜のJR三ノ宮駅前は以前よりも確実に暗くなりました。ターミナルビルの閉館も勿論ですが、建物が覆われてしまったので、これまでビルの窓やタイルに反射していた周辺の建物の光もパネルに吸収されてしまいます。またそごう神戸店の屋号のネオンが無くなった事も想像以上に大きいようです。



これまであまり見上げる事の無かった三宮ターミナルビルもタワークレーンの迫力によって非常に存在感が大きくなった感じがします。



さて、なかなか解体の様子が外観からは判断の尽かないこの撤去工事ですが、1階の仮囲いに電子版の作業工程のお知らせが登場した事によって具体的に状況が把握できるようになりました。現在行われている作業は「東・西塔屋 北壁外壁・EV6 解体工事、シャフト足場仮設工事」です。東と西の再頂部にある塔屋の外壁やエレベーターを解体しているようです。塔屋の解体が終わると、足場が撤去されるので、見た目にも建物が低くなる事で解体の進捗がもう間もなく視覚化されてくるでしょう。



この箱が全て撤去されるとホームの開放感が一気に広がる事でしょう。ホームからミント神戸や駅前広場が望めるようになる事は想像していませんでしたが、過程上は当然の事ですね。デッキの解体は低層部と同時進行になるのでしょうか。



ちなみに今回の解体工事はJRグループの大鉄工業が担っていますが、下請けとして須磨区の尾藤建設という会社が活躍しています。同社は大鉄工業(株)建築支店の協力会社として請負を行っており、国鉄・JRと鉄道関連事業の工事を担ってきました。今回も解体開始前の準備工事となった動線切替にも参画しました。これまで追いかけてきた仮設工事も同社の専門です。ちなみにタワークレーンの組立を行ったのは同じく須磨区の安井興業です。解体工事と言えども、様々な会社が力を合わせた汗の結晶で進んで行くのですね。



向かいのそごう神戸店ですが、北側壁面に何だか波打って不自然に覆われた色の異なる部分が出来ていました。そごうの屋号のネオンがあった場所はその下のこれまた色の異なるパネルが貼られている部分です。上部は恐らく「阪急」の新屋号を設置する準備が開始されたのだと思われます。



神戸阪急開店まで秒読み段階入りました。この建物での営業は何年の継続を想定しているのでしょうか。

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  1. S.Y. Kobe より:

    神戸の中心駅である三ノ宮駅が新ビルの完成予想図も建築概要も公表されないまま解体工事が進んでいるという異常な状態は一体いつまで続くのでしょうか?何度も言いますが神戸市長が昨年9月に「現在JR西日本と大詰め…」とアナウンスしてから間もなく1年が経過します。

    注目度の高い駅ビル建替えでこのような事態は前代未聞であり、何カ月も現実に解体工事のみが行われている様子を市民が目の当たりにし、疑問視している以上市長はだんまりを決め込むことなく現在の状況と見通しを市民に説明する必要があります。事業主体であるJR西日本との調整は勿論必要ですが、なぜ公表できないのか経過説明だけでもなぜできないのか、神戸市の行政としての力の無さや調整能力不足の見本のようです。

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