垂水駅前再開発

垂水駅前中央東地区市街地再開発事業

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JR・山陽垂水駅北側で予定されている再開発プロジェクト「垂水駅前中央東地区市街地再開発」。野村不動産を事業パートナーとし、約7,000平方メートルの開発用地に地上30階 地下1階 延床面積40,100平方メートル 住戸数270戸のタワーマンションを中心とした複合再開発ビルを建設します。今年度に都市計画決定し、来年から既存建物の解体工事に着手予定です。工事が実際に始まる前の現地の様子を取材しました。

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事業予定地は垂水駅前の北東に位置し、北側は垂水センター街に、東側は再開発ビルのレバンテ垂水に面しています。

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垂水センター街は地元に親しまれるアーケード商店街です。再開発ビルはこのアーケード商店街の南側の約半分を占める事になります。

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西側は狭い路地に面しますが、再開発が進むと道路の幅も拡大される事でしょう。現在は2階建程度の木造店舗や住宅が密集し、耐火の観点からは非常に危険な状況です。

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北側は東西方向の道路が通っていますが、今回の事業対象地はこの道路までを含んだ街区一体開発ではなく、境界線はもう数十メートル北にセットバックしています。よって写真手前の店舗や後方のマンション等は再開発に参加しません。

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北東角です。最初の写真の真反対にある東側のセンター街入口です。再開発に伴い、アーケードの架け替えや撤廃も考えられます。

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今回の事業予定地で最も大きな面積のウェイトを占めるのは垂水廉売市場です。再開発の始まるのをひっそりと待っている状態です。

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まだ市場のひっそり感を除いては再開発が計画されている事を伺わせる様子は見られません。唯一、店舗シャッターにまちづくりニュースが貼られており、再開発組合発足を伝えていました。

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垂水駅北側は90年代初頭来、神戸市主導で再開発が行われました。最も東側のレバンテ垂水は約3.2ヘクタールに1-3番館の3棟で構成される再開発ビルや垂水区役所、駅前の公共広場を整備。最も新しく規模の大きな写真の1番館は地上15階建で主に店舗と住宅から成る2000年竣工の再開発ビルです。キーテナントにCO-OP垂水が入居。

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西側は約2ヘクタールの用地をウェステ垂水として再開発。ツインビルの低層部を商業施設で連結し、中核テナントにイオンが出店しています。

垂水中央地区はこれらの先行再開発地区に挟まれており、今回の東地区を皮切りに、最終的には全体の再開発へと繋げる構想です。尚、野村不動産は残りの中央地区においても事業パートナーとして参画する予定です。同社は積極的に地域の再開発の事業協力者となる事を方針戦略に掲げており、兵庫県内でも明石駅前、阪急塚口駅等の再開発にも参画しています。

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垂水駅はJRと山陽電車が三宮以西で初めてランデブーする連絡駅の役割を担い、JRも快速を停車させます。駅前は市バスや山陽バスの拠点ターミナルとして機能し、駅北側の丘陵地に広がる広大な住宅地である舞多聞地区の玄関口としての役割も担ってきました。JR垂水駅と山陽垂水駅を合わせた乗降客数は約75,000人にも上ります。垂水駅前は今後、野村不動産によってツインもしくはトリプルタワー化され、プチ武蔵小杉になる可能性も秘めているかもしれません。



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POSTED COMMENT

  1. sirokuma より:

    垂水駅前中央エリア以前超高層計画が破綻しており今回は中央山側での建替えですね。
    神戸市内のJR快速停車駅で超高層タワーが無いのは垂水と須磨だけです。
    須磨は地形上難しいですが、垂水に何故タワーが無いのかとても不思議でした。
    垂水駅は後背人口が多くご指摘のように乗降客の多い駅です。又徒歩圏には、マリンピア神戸や垂水スポーツガーデン、平磯海釣り公園、アジュール舞子、五色山古墳、海神社など大型商業施設・レジャー観光施設が揃います。そう考えるとそのポテンシャルをうまく引き出せずにいるなんとももったいない駅だと思います。その元凶はやはりこの中央エリアの再開発の遅れにあると思います。再開発事業にお金が向いているこの時期を見逃さずに中央海側エリアも後に続いてほしいと思います。
    また、垂水駅からのバス路線については昨今の、舞多聞・小束山エリアの激変に伴い同エリアを経由して学園都市へ至る路線の工夫と増便を考慮すべきだと思います。駅周辺では、聾学校跡地の利用が気になります。

  2. しん@こべるん より:

    垂水もその後背人口を考慮すると大きなポテンシャルを持っていると言えますね。駅南北の再開発が進めば西の副都心としての機能は寧ろ新長田よりも相応しいのではないかと思います。そうですね。バス路線の充実と拡充、特に夜間運行の延長も必要なのではないかと思います。

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