先日、錨山を訪れた際に諏訪山公園の展望台「ヴィーナスブリッジ」にも寄ったことをすっかり忘れていました。錨山程の高さはありませんが、都心に手が届く距離でアクセスも良く最も身近な夜景・展望スポットです。神戸は日本三大夜景の一つに数えられている程、素晴らしい夜景を堪能できるのですが、長崎や函館と比較すると、民間開発が進んでいる六甲山を除き、夜景鑑賞が外部から訪れた人に開かれていないような気がします。
空中に浮かぶブリッジからは眼前に港から街並みまで一望できます。夏は足元の木がだいぶ生い茂ってくるのでちょっと視界を遮ります。定期的には市の方で伐採はしているようです。欄干はかつて無数の南京錠で覆われていました。数々の出会いと別れを演出していったんでしょうね。
長崎でも函館でも公共交通機関や無料送迎バスによって手軽に観光客が夜景を楽しむことができます。せめて週末の夜だけでも各ホテルや主要駅とヴィーナスブリッジを結ぶシティループの定期便を運行して欲しいものです。
先日、ジュンク堂でイカロス出版から発売されている「にっぽんタワーめぐり」という本があったので手に取ってみました。スカイツリーをはじめ、全日本タワー協議会に加盟しているタワーの他、全国134基のタワーを網羅した本です。興味深く読むことができましたが、我らの神戸ポートタワーの記事にはいささか疑問な文言が。「ホテルオークラ神戸は市内では数少ない高層建築・・・」。う~ん・・・そりゃ東京から来た記者にはそう見えるのかもしれませんが(特にポートタワーからはオークラが三宮のビル群を大きく遮っているのもありますし)、ヴィーナスブリッジから神戸を眺めても同じ記事を書くのかどうか。タワーの記事を書く記者であればある程度、全国の高層建築についての知識があっても良いのでは?もしくはそれに相応しい知識を持った記者が記事を担当するべきでは?と思ってしまいました(事実、神戸は東京、大阪、横浜に次いで日本で4番目に超高層ビルの多い都市です)。
年々増える高層建築の中で、ポートタワーの存在が小さくなっていくような気がします。でも夜間だけはその輝きを取り戻してくれます。今まで挑戦したことはないですが、ヴィーナスブリッジから楽しむみなと神戸花火大会も格別でしょうね。当日は5時半から再度山ドライブウェイの上りは通行禁止になりますが。
旧居留地の高層ビル群はここからは完全にひとつの塊に凝縮されています。オリエンタルホテルはもう少し高さが欲しかったですね。最近は一棟丸ごとホテルという超高層建築は稀です。再開発ビルの上層階を高級ホテルにという形が近年のパターンです。リーマンショック前にはリゾートトラスト社が40階相当のホテルを神戸臨海部に計画という話がありましたが、数々のホテル計画と共に消滅してしまったのでしょうか。
シティタワー神戸三宮は恐らくすでにこの密集したビル街から頭を出し始めていることかと思います。右端に見えるグリーンのミント神戸の倍の高さ以上になるので、この画角の上端まで達することでしょう。
新神戸。クラウンプラザ神戸の幅広さと、芸術センターの細さが意外な感じですね。新神戸の高層ビル群はどれもデザインに秀でているので、ある意味、奥座敷的な新神戸に置いておくのは勿体無い気がします。ウォーターフロントにあるべきタワー達だと思います。
ラストは市東部から阪神エリア。大阪まで延々と続く密集市街地。所々にニョキニョキと頭を出すタワーマンション。大阪を起点に西は神戸、東は京都とJR、私鉄各線の沿線の駅前は次々に再開発によってタワーマンションが姿を現しています。これからも益々増えていくことでしょう。
ヴィーナスブリッジから眺める神戸 -2011年夏-
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