雲井通5・6丁目再開発

雲井通6丁目北地区再開発が年度内の都市計画決定へ 5丁目は4機のタワークレーンで鉄骨建方進行中


将来、三宮東地区を新たな交通・文化・商業・業務の一大拠点へと転換させる大規模再開発プロジェクトが雲井通5丁目で進行していますが、二期計画として再開発が予定されている雲井通6丁目北地区については、先月に近隣住民を対象とした説明会が開催されていました。



また神戸新聞が報じたところによると、雲井通6丁目北地区再開発準備組合が、神戸市に対して計画案を提出したようです。準備組合の発足や事業協力者が竹中工務店に決定したのが2023年後半。実に2年ぶりに計画について具体的な動きが出てきました。

現在、再開発ビルのサンシティにOPA2が核テナントに入り、その他地権者のテナントが営業する雲井通6丁目北地区。商業用途が主の施設をどのように再々開発するのか。



低層部は雲井通5丁目地区同様にバスターミナルとし、2つの建物の低層部は繋がる想定で、合計10バース以上が整備される計画でしたが、気になるのは建設中のI期ビルの東面のデザインがそのようにビルを将来的に繋げる仕様になっていない事、2つのビル間に上空デッキで連絡する構想がある事等から、既に2棟は独立した構造に落ち着く可能性が高いと思われます。

II期ビルの規模もI期と同様に最大165mと想定されており、容積率を1100%に緩和する模様です。ツインタワー化したとしても、独立したビルとなるのであれば、外観は異なるデザインとする可能性もあるかもしれません。坂茂氏が再びデザインに絡めば、少なくとも低層部に有馬籠をモチーフとした外装を共通とするでしょう。



I期ビルは、先週よりタワークレーン4号機が稼働を開始し、4機体制での鉄骨建方が開始されました。



I期の低層部に整備されるバスターミナルは、主に最も便数の多い四国方面の乗車用ターミナルとして活用される事が想定されています。降車にはミント神戸1階の三宮バスターミナルが利用される事になります。



I期ビル基壇部の上層階は、神戸文化大ホールとなる為、内部は無柱・無床空間になるので、既に1-3階部分で開始されているデッキプレートの取り付けは行われず、空が見えています。



I期ビルには、バスターミナルの他、屋上庭園、商業施設、図書館、大・小ホール、オフィス、ホテルと多くの要素・機能が集約されており、高い集客性が期待されていますが、II期ビルに採り入れる機能がどのように計画されているのか。音楽用中ホールもほぼ確定している要素です。



8年前にバスターミナルビルのアドバイザリープロポーザルを募集した際の三菱地所グループと森ビルグループから出された両案共にII期ビルの用途にはサービスアパートメントや居住機能を念頭に置いていました。8年が経過し、神戸・三宮を取り巻く環境は大きく変わり、特に8年前にはまだ想定されていなかった神戸空港の国際化が実現した事は、三宮の再開発に強いインパクトを与えています。

II期ビルは今年度中に都市計画決定され、I期ビルの完成後に工事に着手する予定です。早ければ3年後の2028年には始動する事になります。



追加となりますが、神戸市が計画案を6日に公表しました。バスターミナル、中ホール等の決定済の機能に加えて、あじさい通り沿いの商業機能、そして西側コーナー部は三宮東地区の玄関口となるまちかど景観づくりを模索する他、歩行者デッキの拡大、地下通路によるネットワーク形成が図られます。そしてタワーの高層部は高規格オフィスまたはホテルとし、オフィスもしくはホテル単体ならI期ビルよりも規模は大きくなりそうです。大企業の進出や外資系ホテル誘致の受け皿として、大きな経済効果を生み出す事になるでしょう。計画の更なる具体化が楽しみです。

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