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今年8月末に閉店を予定する西神中央駅ビルに入るそごう西神店。地域の中核商業施設として30年以上に渡って営業を続けてきました。閉店が4ヶ月後に迫り、後継テナントを決定しなければならない為、建物を保有する神戸市の外郭団体である神戸交通振興株式会社が運営事業者の公募準備を開始しました。
建物の正式名は西神中央駅百貨店ビル。建物規模は地上6階 地下2階 延床面積30,301.81平方メートルでSRC造(一部S造)です。
そごう西神店のシンボル的存在であるこの重厚な時計盤も撤去されてしまうのでしょうね。今後のスケジュールですが、7月に事業者の応募を受け付け、8月までにプレゼンテーション、内容審査の上に優先交渉権者を決定する予定です。また新運営事業者には来年11月末までに新施設の開業が求められます。 新施設にはまちの魅力やブランド力をより向上させ、新たな人を呼び込む、地域に根差した、新たな商業施設として、以下の条件が課されます。
①商業施設の顔ともいうべき1階部分については、百貨店の食品売場またはこれに相当する高品質の食品、進物等の売場とする。
②地域生活者の利便性を考慮
③新たなライフスタイルの提案
④良質な余暇時間を過ごせるエンターテインメント性
⑤地域住民の交流の場の創出
⑥隣接の商業施設「プレンティ」との差別化
神戸市が新事業者が求める新施設の条件は高いハードルが課されているとも言えますが、建物賃料は現状よりも下がります。また今後、西神中央駅周辺では西区役所、複合文化施設の建設等の大規模な公共投資や分譲マンションの新設が行われる予定で駅周辺の活性化が高まる中で、中核商業施設のリニューアルを図るという好機を得た格好にもなります。
神戸市内では既に百貨店の撤退劇の実例があります。ハーバーランドでは旧神戸阪急が撤退し、イオンモールが運営事業者となったumieに、新長田の大丸は撤退後には東急プラザに生まれ変わりました。双方とも百貨店時代よりも集客力が増し、商業的に成功を収めています。百貨店は都心ターミナルでなければ成立が難しくなった時代です。地域のニーズに合った商業施設への転換は流れに沿ったものと言えます。さて、どんな事業者からどのような提案が出されるのか。コロナショックによってスケジュールは左右されるかもしれませんが、現状は今夏の事業者案の公表と決定が期待されます。
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