特集・シリーズ

神戸市が令和6年度の予算案を発表 Part5 定住⼈⼝の増加をめざす拠点駅周辺のリノベーション



令和6年度の神戸市予算案特集 Part5はリノベーション神戸によって再整備が進む拠点駅周辺への配分及びその整備内容について確認したいと思います。

駅周辺のリノベーション



名谷駅 21.9億円
  • 名⾕駅ビルのリニューアル(R6年度完了予定)
  • 駅南側ロータリー、駐輪場等の整備(R5〜6年度⼯事)
  • 北須磨⽀所の整備、⼦育て⽀援拠点整備(おやこふらっとひろば名⾕)(R3〜6年度設計・⼯事、R6.8⽉供⽤開始予定)
  • 駅前広場噴⽔周辺の再整備
  • バス上屋改修(R5〜8年度⼯事)
  • 落合中央公園の整備(R6〜8年度⼯事)
名谷駅ビルリニューアルは北ゾーンが昨年に完成し、改修の進む南ゾーンも年度内のリニューアルを目指しています。北須磨支所ビルも8月に完成予定であり、駅北側のロータリーのバスターミナル用上屋の改修も計画されています。西神中央のリノベーションがひと段落し、メインの舞台は名谷に移ります。



西神中央駅 4.06億円
  • 駅⻄側広場の再整備(R6年度完了予定)
  • 駅北東ロータリーの改良
  • 駅前空間の緑化推進
  • バス上屋改修(R5〜7年度⼯事)
あらかな主要なプロジェクトが完成をむかえた西神中央駅周辺の再整備。残るは駅西側の広場やバスロータリーの改修のみになりました。



垂水駅 29.5億円
  • 新垂⽔図書館及び周辺施設の整備(R5〜7年度⼯事、R7年度供⽤開始予定)
  • ⺠間市街地再開発事業への⽀援(R5〜7年度⼯事予定)
  • 天神川垂⽔駅福⽥川線の再整備(R6年度完了予定)
  • 垂⽔駅前東広場の再整備(R5〜6年度設計、R7年度⼯事)
  • 垂⽔駅東線の再整備(R6〜7年度⼯事)
  • 垂⽔⼩学校周辺道路の整備(R6年度設計、⼀部対策⼯事)
  • 再開発ビル(ウエステ・レバンテ)駐⾞場の利便性向上
西神中央、名谷に遅れをとっていた垂水ですが、垂水中央東地区再開発事業の始動に合わせて、新垂水図書館周辺の整備も開始。垂水小学校の建て替えも進めつつ、民間事業のJRや山陽垂水駅駅ナカリニューアル、そしてマリンピア神戸の建て替えも控えています。垂水駅周辺は民間の分譲マンション建設意欲も旺盛で、再整備効果が最も顕著に表れています。



鈴蘭台駅 38.48億
  • 新北区⽂化センター・新北図書館・新すずらんだい児童館・新ユースステーション北の整備(R6〜7年度⼯事、R8年度供⽤開始予定)
  • 鈴蘭台駅北地区⼟地区画整理事業の実施(R4年度〜⽤地買収・仮換地指定・道路等整備、R8年度末事業完了予定)
  • 中畑⼭南公園の再整備
旧北区総合庁舎跡に新北区文化センター・新北図書館の建設がいよいよ開始される他、鈴蘭台駅の北側に位置する北地区の土地区画整理事業を推進して、鈴蘭台駅周辺の道路事情の改善を進めます。

岡場駅 1.44億円
  • 駅前広場の再整備(R5~6年度工事)
遅れていた藤原台の玄関口である岡場駅前広場の再整備にいよいよ着手します。



六甲道駅 0.32億円
  • 地下タワー式駐輪場2基の整備(R4〜6年度設計、R6〜8年度⼯事)
JR六甲道駅南側駅前に地下タワー式駐輪場の整備を進める他、北側の駐輪場跡地や六甲道南公園を含め、駅前広場空間の再整備を検討していきます。

兵庫駅 0.42億円
  • 地下タワー式駐輪場2基の整備(R4〜6年度設計、R6〜8年度⼯事)
兵庫駅前についても北側駅前広場に地下タワー式駐輪場の整備を行う他、ロータリーの整備や車道の再編を伴う駅前広場の再整備を進めていく予定です。



新長田駅 0.67億円
  • 新⻑⽥南エリアの空き地を活⽤したコミュニティの場の創出
  • 新⻑⽥南エリアの活性化に資する起業家⽀援(シタマチスタートアップ)と空き家の活⽤⽀援
  • 駅前広場の再整備の検討
駅前広場をバスロータリーへと改修する構想は反対意見が多く出ているようで、すぐに着手できる状況ではなさそうです。再整備方法の再検討を余儀なくされています。



地下鉄長田駅 0.1億円
  • 駅前空間の再整備(R5〜7年度⼯事)
地下鉄・高速長田駅前空間に滞留設備を設けて、にぎわいを生む駅前に改造します。



谷上駅 0.02億円
  • 駅前広場の再整備(⾕上橋拡幅の具体化)
⾕上橋拡幅の具体化を含めた駅前広場の再整備を検討します。神鉄沿線ではその他、前述の岡場駅、有馬口駅、神鉄道場駅、唐櫃台駅等で駅前広場の整備や駅舎の建て替え等、様々なリニューアルを進めていく予定です。

各拠点駅前のリノベーションが街の魅力を向上し、単なる景観修景で終わらせる事なく、マンション開発等の民間事業者の投資を呼び込み、駅周辺や広域に渡る人口の流入が起こる工夫を凝らす必要もあるでしょう。駅前の駐輪場キャパシティの拡大は各駅における通勤・通学の利便性を向上させる為、駅利用者の増加に繋がる=移住者の増やす効果をもたらす可能性もあるかと思います。

しかしながらこれらの施策は基本的に表面的な措置であり、抜本的に人口減少に歯止めを掛ける程の効果を発揮するに至る事は難しいでしょう。やはり地下鉄西神・山手線と阪急電車の直通相互運転等、現状の在り方を根本から変える大きな決断をしなければならないと思います。大阪のベッドタウン化で人口を増やせるのなら、それはもはやこれからの人口減少時代においては勝ち組です。大阪への通勤・通学人口を増やしつつも、都心再開発で同時に昼間流入人口も増やし、双方に取り組む必要があるかと思います。昼間人口比率は気にする必要はありません。
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  1. 区民g より:

    神戸市所有の土地に関しては抜本的な改善を市が行うことが出来ます。一方で民鉄所有中小土地所有に関してはオーナー自身の意思決定が非常に重要です。その意味では株主にもビジョンがないと物事が罷り通りません。今まで何をやって来たんですかということです。会社として「投資をしない」「利用者目線で駅が汚そうに見えても放置する」という営業姿勢が沿線に対するメッセージになっています。その結果が沿線を失望に落としこみ、企業誘致も出来ず、自らの資本を他地域への投資と回す逃げの姿勢として会社の存続を危うくしています。そして人口動態上社会流出減が結果となります。地域に根ざすなら自らに投資することは極めて重要です。何のために上場しているのでしょうか。生き残りの為に上場して資本を劣悪にさせては本末転倒もいいところです。
    阪神電車の姿勢には極めて失意を覚えます。
    投資される地域になるためには地域での存在を高める攻めの姿勢が必要です。今あるものをより大事にする姿勢は単なるお節介ではありません。より良い供給を求める需要への活路を切り拓くのです。

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