神戸阪急を保有・運営するエイチ・ツー・オーリテイリングは2021-2023年の3箇年に渡る中期経営計画の中で、環境の激変で低迷する百貨店事業の再建を戦略として、神戸阪急、高槻阪急のリモデルの実施に重点を置く事を盛り込んでいます。
神戸阪急と高槻阪急リモデルへの投資額は100億円と公表されており、まずはこれまで、主にテナントの専門店ビル化している新館のテコ入れを図る事からリモデル事業に着手しました。
神戸阪急のリモデル事業のコンセプトは「都市型百貨店モデル+神戸らしさ」で、都市型百貨店としての標準的なMDの充実に加え、神戸らしさのエッセンスを取り入れた特徴的なフロアを構築する事が目標です。かつてこの店舗はそごう時代に地域一番店であり、1000億円以上の売上を誇りました。その輝きをリモデルでどこまで取り戻す事ができるのか。
新館のリニューアル工事は現在、1-3階で本格的に進められています。新館はフラワーロードに面したS・ヨシマツビルと葺合南54号線に面したKSビルを連結したニ棟一体構成になっていますが、これまでS・ヨシマツビルの1階はSMBC信託銀行支店、コメ兵、サーティワンの店舗区画でした。よって旧神戸ロフトの1階フロアはKSビルのみで、中途半端な配置になっていました。
現在、この、S・ヨシマツビルとKSビルの1階が連続した仮囲いに覆われています。恐らく1階を上階と同様に一つのフロアに再構築しているのではないかと思われます。これにより神戸阪急の売場面積は拡大し、より柔軟な店舗配置とフラワーロード側にメインのエントランスを設ける事が出来るようになります。
新館のリニューアルですが、神戸ロフトの抜けた1-3階のみならず、7-8階も改装工事が開始されています。50億以上100億未満の投資額でどこまで大きな変化を遂げられるのか。まずは新館の改装内容で本館のリニューアル規模や内容にも予測が付くでしょう。
1階の東側エントランスホール。旧ロフトの1階はシャッターが下りています。
エスカレーターは稼働していますが、2-3階もシャッターが下りて閉鎖中です。
4階の1フロアに売場を縮小・集約化した神戸ロフト。リニューアルオープンを果たしました。
家具などの大型商品の取り扱いは止め、雑貨を中心とした小物商品構成になりました。この縮小劇は阪急側からの要請によるものだったのか、ロフト側が申し出たのか。いずれにせよ双方に利のある内容だったのでしょう。
紀伊國屋書店も5月に閉店・撤退予定です。新館は4階と地下1階を除くすべてのフロアが刷新される事になりますが、この新しいフロアで阪急は何を仕掛けてくるのでしょうか。売場面積で5,000平方メートル以上の規模になる為、三宮エリアでは決して小さい規模ではありません。
そして新館のリニューアル完了後には本館のテコ入れも図る事になります。現在、オープン当初にリニューアルされたデパ地下以外、あまり存在感のない神戸阪急がこのリモデルでどこまで売上を回復できるか否かで、その次のステップとなる全面建て替えへの布石となるものと思われます。JR新駅ビル内の商業施設売場面積が1.9万平方メートルと判明した今、神戸阪急はエリア1番店の座は保持する事が出来ます。条件が出揃いつつある中、建て替えへのスケジュールをどのように引いていくのか。今後の動向が注目されます。
神戸ロフトがリニューアルオープン 神戸阪急新館の改装工事が本格化 本館はどう改装する?
スポンサーリンク
スポンサーリンク
スポンサーリンク
三ノ宮駅ビルが完成する頃には神戸阪急の建て替え計画も出てくることを期待しております。阪急神戸三宮駅と並んで古き良き三宮の代表的な風景は三宮阪神ビルでした。凋落したそごう神戸店イメージの払拭には、安っぽいサイディングに隠された重厚な外壁復活+その他の部分の高層化しかないと思います。三宮のランドマークの地位をJRと阪急阪神とで競い合って欲しいです!
そうですね。阪神ビルの外壁保存で復活させて低層部をクラシックに、高層部をモダンに生まれ変わらせて欲しいです。
私もとりあえずはあの安っぽいサイディングを
さっさと取り外して外観を変えて欲しいと思います
あのサイディングは阪急らしさのかけらもありませんね。
JR三ノ宮駅ビルが500億でその5分の1の100億円をかけるというのは結構な投資ですのでかなり期待です。
ロフトの家具がなくなったと言う事で、阪急直営の家具売り場か家具専門店の誘致かもしれませんね。
とにかく三宮は梅田に比べ飲食関係が手薄なので、是非ともレストランフロアの充実を期待します。
飲食店の充実化は物が売れない今は集客の目玉になると思います。100億の内、神戸に充てられる内訳がどうなるか。7割方位でしょうか。