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いよいよ年内に再整備工事が開始される予定の東遊園地。公園開園以来、ほぼ初となる大規模リニューアルが実施されます。策定された基本設計に基づいて、工事を開始する為、「東遊園地再整備工事(その1)」として、工事施工者を決定する総合評価落札方式制限付一般競争入札が広告されました。
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現在の東遊園地図面
現在の東遊園地の図面です。こうやって改めて見ると、園内は動線らしき動線は皆無で、各エリアが独立していて連携されておらず、あまりまとまりが無いというのが現状です。特に園内北側のエリアはイベント広場が整備されていますが、あまり活用はされていませんでした。
再整備後の東遊園地の図面
エントランスの位置や芝生広場が南側の大半を占める等、大枠の構図には変化はありませんが、北側フラワーロードのエントランスから旧居留地へ向かって公園中央を横切る形の大動脈が生まれ、街との繋がりをより明確にします。
北側のエントランス周りは出入りしやすく
公園北側のエントランス周りはこれまで以上に公園内へのアプローチを明確にし、幅員も拡大しています。またさんちかから接続する地下道からも直接、園内への出入りを可能とする出入口を整備予定です。
北側中央に鎮座するみはらし広場
駐車場による高低差を活用した盛土によって整備されるみはらし広場。頂部はウッドデッキテラスが敷かれた憩い空間になります。広場の東側には水景池が整備されます。
イメージパースでは北側のエントランスアプローチから南側を眺めた様子が描かれています。右側にみはらし広場が確認できます。水景池は水深の浅い親水広場として真夏に子供の遊び場として機能するものと思われます。
中央部に芝生ガーデンとにぎわい拠点
園内中央に小池のような芝生ガーデンが整備されます。
芝生ガーデンはにぎわい拠点施設に隣接しています。
にぎわい拠点施設 URBAN PICNIC
市の許可を受けた民間事業者が出資して公園を整備する制度(Park-PFI)を活用し、事業者を公募し決定しました。株式会社村上工務店、株式会社ティーハウス建築設計事務所、一般社団法人リバブルシティイニシアティブによるURBAN PICNICはカフェ・レストランや野外図書館、イベントレンタルスペースの設営を予定し、2022年秋頃完成予定です。
具体的にはキッチンを併設した48席のホール、イベント等を行える36席のラウンジ、会議室としての機能を持つ12席のスタジオ等に加えて、テラス席も備わります。
旧居留地側のエントランス
仲町通に面する西側のエントランスは間口をこれまで以上に大きく広げて人の出入りを活発化する事を狙っています。東遊園地が街の回遊性を高め、東西南北に人の流れを作り出すのが目的です。
芝生広場はオアシスとして継続
グラウンドから社会実験で芝生広場化された中央か南側のエリアは耐圧芝によって緑の広場へ恒久化されます。これまでの実験によってルミナリエを開催して冬場に芝が消滅しても春前の養生によって芝が復活する事が実証されており、ストレスに強い芝の選定も進んだものと思われます。
南西側のエントランスアプローチ
園内ではこれまでも最も存在感の無かったエントランスですが、拡幅して斜面も緩やかに改良します。ビオトープも少し場所を移して継続するのでしょうか。
慰霊と復興のモニュメント周り
慰霊と復興のモニュメント周りはほぼ現状を保持する予定ですが、既存の地下駐車場エントランスにエレベーターを併設してバリアフリー化を進める他、トイレも移設した上で新装します。
みちひろば スーパーグリーンモール
現状の木立を継続活用しつつ、木立と植栽を整理し、木陰の空間として人の流れと滞留の双方を両立。ファーマーズマーケットもこの場所で再開される模様です。
施工事業者の決定は8月中を予定しており、すぐに着工に至るものと思われます。工事の完成期限は来年3月31日。約半年の工期で図面のどこまでが完成し、供用が開始されるのか。南側のこどもの本の森の開館と共に再整備その1が完了予定です。
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東京オリンピック関連の番組で新国立競技場の出来るまでをNHKで放映していたのを見て、今後の国内公共建築は木材とコンクリートの融合がテーマになると思いました。
林業の再興も含めていかに木材を建築に取り込むかというコンセプトが課せられていくと思います。
とすると三宮の歩行者デッキや新中央区役所に木材が使用されているのに合点がいきました。
自然と建築の融合はいいテーマです。
東遊園地も木材がふんだんに使用されると思います。
阪神大震災以降、六甲山以南は木造民家がほぼなくなったので潤いを失ったのも原因があると感じています。
ぜひ緑と木材を使った建築の復興を期待したいと思います。
まあ、それでも何にでも文句付けるのが今の神戸市民で、寂しい限りです。