JR三ノ宮新駅ビル

景観デザインコード資料から読み解くJR新駅ビルの配置とボイド空間の設定内容 年内の都市計画決定を目指すか

神戸市の都市景観審議会で協議されている三宮駅周辺の再整備・再開発に伴い、三宮クロススクエアが計画されるフラワーロードと中央幹線の道路上のデザインや沿道の建物の形状について景観形成からの視点で統一を図る為のデザインコードの設定が検討されています。この検討資料の中で、採用されているイメージ図からJR新駅ビルが完成する2029年頃の駅周辺の様子を垣間見る事ができます。



この資料から新駅ビルは、解体された三宮ターミナルビルの敷地から延長線上にある駅前広場や現在の三宮駅前交番を含む南側一帯を建築対象として設定している事が分かります。



従って新駅ビルの建築面積はおよそ3,500〜4,000平方メートルになるものと思われます。新しい駅前広場は新駅ビル、新交通三宮駅、ミント神戸に三方を囲まれた部分に再整備される事になります。

一般車やタクシーの乗り入れるロータリーの整備は必要ですが、昨年にJR西、神戸市、都市機構の三者で発表した公開資料にはこの駅前広場に待合・イベント空間を設ける事が示されていましたが、ロータリーと待合空間の棲み分けをどう行うのか。この敷地面積も駅ビルと同様に3,500-4,000平方メートルと目測しています。

この部分のみ人工地盤を設けるのも一案ではないかと思います。地上はロータリーとし、南側の東西デッキと接続させる大きな空間とするのです。

現在の駅ビル建設予定地に設けられている暫定広場でのイベント空間化は駅ビル開発後のにぎわい空間整備に向けての社会実験の位置付けとされています。



また駅ビルの南側も三宮クロススクエアの第1段階に向けて、中央幹線の車道を縮小し、歩道を拡幅して広場と歩道の一体空間に仕立てる予定となっています。



また駅ビルの南コーナー部は広場と2階、地上、地下を接続するボイドとしての滞留機能とスムーズな動線を確保する街のエントランスゲートとしての役割を担います。



三宮交差点を囲む四角の建物は基本的に全てコーナーにボイドを設ける事が前提とされています。交差点周りの歩道はどれも拡幅されて滞留空間へと変更されると共に、JR駅ビルから神戸阪急間にも中央幹線を渡る横断歩道の整備が想定されています。



JR駅ビル内には三ノ宮駅中央改札コンコースとボイドを結ぶ中央通路が設けられる事が想定されています。またボイドは現在の南北方向から東西方向に設けられ、さんちかにも今まで以上にスムーズにアクセスする事が出来る様になります。

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現在はエスカレーターや階段を上がった先には狭い通路に接続しており、非常に混雑しています。新駅ビルは写真の手前右側に新しいエスカレーターや階段が整備され、駅ビル内にアクセス出来る様になる事でしょう。

来年には事業着手が予定されています。年内に駅ビルや駅前広場について都市計画決定が行われ、これらの外観設計や概要について公式発表が成される事になります。
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