大型プロジェクトが目白押しの鹿児島中央駅周辺の開発に対抗して既存繁華街の天文館周辺でも大型開発が進み始めています。昨日はその1つである鹿児島銀行本店ビルのプロジェクトをご紹介しました。
天文館の商店街入口付近でも再開発がスタートしています。
目抜き通りに面して100m以上に渡る複数の建物が一気に解体されています。左端で真っ先に解体されているのはかつてタカプラ(高島屋プラザ)と呼ばれていた天文館を象徴する商業施設です。
この場所で計画されているのは千日町1・4番街区市街地再開発。地上15階 延床面積36,693.96平方メートルの複合商業ビルが建設される予定です。当初は地上24階 高さ110mでしたが、計画が縮小されました。天文館商店街に面した部分は1〜4階は商業施設となり、熊本編でご紹介した下通商店街の新しい商業施設COCOSAを運営する東京建物グループの「プライムプレイス」が鹿児島でも商業ビルの運営を手掛けます。5〜15階にはダイワロイネットホテルが進出します。
商店街に面する1・4番街が一斉に再開発されるとあって再開発ビル完成後はかなりの賑わいがもたらされるのではないかと期待されます。誘致されるテナントにも左右されますが、鹿児島中央駅のアミュプラザと綱引きをするかもしれません。鹿児島の底上げを担う開発になりそうです。神戸で言えばサンセンタープラザの建て替えに相当しそうです。
天文館の反対側の入口付近でも既存ビルの建て替えが進められています。老朽化していた巴里屋ビルがスタイリッシュな地上8階建のテナントビルへと生まれ変わる予定です。神戸で例えると銀線三宮ビルの建て替えでしょうか。
夜の天文館の様子です。アーケードかサイバー感に溢れています。天文館エリアのアーケード街ネットワークは規模が大きく見応えがあります。ただ物販店の閉店は三宮センター街並かそれよりも早い時間帯です。その分、夜の街のエリアが賑わいます。神戸に通じる所の多い街です。
地域1番店がレトロな雰囲気の百貨店である事も神戸と共通しています。山形屋百貨店は年商500億円クラスで地方百貨店トップクラスの売上高を誇ります。
山形屋の向かいに鹿児島銀行本店ビルが建設中ですが、その間の通りにアーケードを掛ける計画が検討されています。
鹿児島銀行本店ビルの仮囲いにはそのデザイン案について意見募集が掲示されていました。
通りに掛かるアーケードも山形屋風のレトロ感たっぷりです。
あまりイメージはありませんが、鹿児島も錦江湾に面して街の隣に海が接する港湾都市です。九州新幹線の開通で駅前周辺の開発が加速し、中心街へ影響を与える構造は全国の他都市と同様ですが、既存繁華街も力を保ち、対抗・拮抗するような再開発が進行している点は鹿児島に成長余力がある事を物語っています。今回の取材では時間の制約上、訪れられなかった鹿児島市交通局跡地の再開発には地方都市では異例のシェラトンホテルの進出が決定しました。
阪急のREMMも三宮よりも一足先に鹿児島に進出しています。
食べ物も美味しく風光明媚な鹿児島は歴史好きでなくとも楽しい街です。霧島も至近距離ですし、南国殖産という力強い地元デベロッパーも健在です。鹿児島には熊本以上のポテンシャルを感じました。
地域探訪: 鹿児島 繁華街・天文館界隈の再開発プロジェクト 神戸との類似点も多い街
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地元のことを現地の人よりも詳細に書いてくださっていて気がついたら夢中になって読んでいました。鹿児島では来年国体が開催されるのでそこに向けて市内の各地で再開発が進んでいます。私は鹿児島出身で現在は名古屋で働いています。最近は帰省のたびに駅前や天文館の再開発がどれくらい進んだか見るのも楽しみの1つになっています。また市の南部では近年マリンポートという大型のクルーズ船が停泊できる港が整備されてあちこちで外国人を見かけることが多くなりました。規模は違うと思いますが私も神戸に旅行に行った時に鹿児島と何か近い雰囲気を感じたことを覚えています。県は港の周辺の再開発を検討しているようですが天文館などの地元からは反対の声も上がっているようです。神戸は港の周辺にもumieやハーバーランドなど楽しめる施設がたくさんありますよね。鹿児島も神戸のような港湾都市を大いに参考にして中央駅や天文館にも負けない華やかな港にしてほしいと鹿児島出身のものとして願っています。長文失礼いたしました。
鹿児島に住んでますが子どもの神戸進学を機に、全く知らなかった神戸に行くようになりました。神戸はどの街も素晴らしく、建築物や公園などをみるだけでも楽しめます。ただ、新しい建物をみて、震災の影響を強く感じました。鹿児島も、戦災などで、古い町の面影はほとんど残っていないので、神戸のように今後残したくなるような素敵な建物、街並みができていけばいいなと思います。